滝波宏文の発言 (経済産業委員会)
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○滝波宏文君 自由民主党、福井県選出の滝波宏文でございます。
この秋から筆頭理事を務めさせていただいてございまして、本日は、自民・こころを代表して、大臣の所信に対する質疑を行わさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、イノベーションと地方創生について伺います。
イノベーションといえばシリコンバレー。日本でも、シリコンバレー型のイノベーションにつながるベンチャー、スタートアップを育むエコシステム、これをつくらなきゃ駄目だと言われ続けて久しいわけでありますが、なかなか果たせぬ中、ずるずると、俗に言う失われた十年、二十年になり、アベノミクスで今盛り返しておりますけれども、我が国の経済の輝かしい技術先進国ぶり、これは高度成長期に比べるとむしろ後退しているかのような思いさえあります。
日本でこのシリコンバレー型のイノベーションエコシステムができない原因として、硬直的、内向き、減点主義の人事評価を含む、いわゆる大企業病、これについて指摘されることは比較的多いかと思いますけれども、私は加えて、忘れられていることがあるのではないかというふうに思ってございます。それは何かというと、本家本元のシリコンバレーは、大都会ではないということであります。
当委員会でも何度かお話をさせていただきましたが、御案内のとおり、世界的なIT企業の最大集積地であるシリコンバレーは、実は周りには自然が広がる、言わば大いなる田舎であります。グーグル、フェイスブック、アップル、ヤフー、インテル、いずれも人口十万ぐらいの町にその本社がありまして、シリコンバレーを生んだと言われるスタンフォード大学、私も同大学の研究所にいさせていただいたことございますが、その大学の裏山には、山ライオンに注意というふうな看板も掲げていられるような、そういう大変豊かなる自然の中で、新しいビジネスを世界経済に打ち出していく、これがシリコンバレーであります。
でも、なぜか、日本版シリコンバレー、これを作るとなると、すぐ大都会前提の企画になっていく。最先端のことは当然東京とかじゃないとできないよ、こういった根強い大都会崇拝主義みたいなものが我々の思考を制約しているのではないかというふうなことを思ってございます。
なぜ、このシリコンバレーの大いなる田舎環境、これそのものを直視しないのか。東京にも、またシリコンバレーにも住まわせていただいた者として、正直私には、満員電車に押し込まれて通勤して、新時代をつくる豊かな発想が出てくるとは、なかなか正直思えません。
そういう意味で、実は地方創生、中小企業対策、これやや二次的な政策、本丸ではないと、こういう位置付けになりがちではないかと思いますけれども、日本経済が再び世界を主導するようなイノベーション大国になるためには、実はこの地方のベンチャーを含む中小企業の技術を磨き上げてイノベーションを引き出し、全国そして世界経済に直結させていくことが、まさに本丸のイノベーション政策なのではないか、というふうに思ってございます。
こういった考えから、私は、最初に選挙に出たとき以来一貫して、福井県シリコンバレー化計画、これを提唱しておりまして、地元でもちょっとそんな大それた計画というふうに思われている向きもなくはないんですが、私には十分にその可能性があるというふうに思っております。
それは、福井が、帝国データバンクが記録を出し始めて以来ずっと人口当たりの社長輩出率ナンバーワンを維持しておりまして、創業、進取の気性に富む土地柄であります。また、伝統の繊維や眼鏡産業に培われたものづくりの基盤があり、そして、そこからカーボンファイバーや医療機器等への横展開を見せるなど、目立たないものの、日本版大いなる田舎シリコンバレーになる素地があると認められるからです。
最近では、永平寺町、かのアイフォンも作ったアップル創業者のスティーブ・ジョブズも、禅の教えに導かれて一度行ってみたいとおっしゃっていたというふうに聞いておる曹洞宗大本山永平寺のお膝元でありますけれども、こちらにおきまして、経産省に選ばれたモデル地として自動走行の実証実験、これについて町を挙げて取り組んでおります。また、日本一の眼鏡の産地として有名な鯖江市ですが、昨年度、ベンチャー等のサテライトオフィス進出を推進する、総務省のお試しサテライトオフィス自治体に、全国十か所の一つに選ばれて、既に数社の進出も決まっていると聞いてございます。
ついては、このような世界経済への直結、自立に向けた地方におけるイノベーション創出、シリコンバレー化について、経産大臣の御所見と経産省の取組状況、そして御決意を伺いたいと思います。