羽生田俊の発言 (財政金融委員会)
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○羽生田俊君 ありがとうございました。
社会保障の経費になります増税分、消費税の増税、これが確実に行われませんと社会保障の財源というものに対しても非常に問題が発生する危険がありますので、これは私としても確実に行っていただきたいという要望を伝えておきます。
続きまして、今大臣からも経済が好調にいっているという現在の状況のお話がありましたけれども、実は、医療費に関しては、古い話なんですけれども、昭和五十八年の三月に、社会保険旬報という冊子があるんですけれども、ここに当時の保険局長であります吉村仁氏がいわゆる医療費亡国論というものを発表してございます。
これは、その当時の、非常に、医療費をめぐる情勢と対応に関する私の考え方ということを述べたものでございますけれども、このときでも既に公共的経費の中でも医療費は特に巨額であるということ、そしてまたその伸び率も著しいということで、このままいくと国家が潰れるのではないかという心配がいわゆる医療費亡国論という名前で言われたということなんでございますけれども。これはもう三十四年前のお話でございますけれども、実はこの吉村氏は保険局長の後に厚生省の事務次官までされた方で、非常にこの方の発言というものは大きな影響力を持っていたということでございまして、この医療費亡国論というものが、財務省、当時大蔵省、そして厚生省、そしていわゆる厚生労働関係の国会議員の方々にもこの医療費亡国論というものが大変なことが起きるのではないかという不安感を持たれたといいますか、この医療費亡国論を信じているという印象を持ったわけでございますけれども、こういった医療費亡国論、これは、我々としてはこの医療費亡国論に非常に悩まされてきたという経緯がございますけれども、そういったことについてお話をさせていただきたいんですけれども。
この医療費亡国論が出てから、大蔵省の一つの方策として、もう医療費の財源はないぞと、医療費はもう保険の中の薬価を引き下げるから、その分を全て医療費本体に使いなさいという、こういった筋書を作られて今まで来たという経緯がございます。
ただ、前々回の改定のときからこの薬価財源が医療費本体に回らずに、一旦、今はもう財務省でございますけれども、財務省の方にこの財源を持っていかれた上で診療報酬改定が行われたということで、それが我々の医療費本体については非常に大変な状況になってしまったということでございますけれども、こういったことが起こるというのは、医療というものが消費だというふうに考えられている。
ここ数年、この経済活性化に医療あるいは介護というものが非常に大きな効果を生み出してきているという点は皆様も明白に御理解をいただけるんじゃないかと思いますけれども、まずは雇用につきましても、医療、介護は非常に高い雇用率を生み出しているというのも事実でございます。
そしてまた、新しい薬、新薬が出ますね、そしてまた医療機器あるいは技術の進歩というものが医療費の高騰を招いている一つの原因だと、悪者のようなことで言われているんですけれども、実は、この新しい薬、新しい治療法等々が今まで治らなかった病気を治してきている、これは事実でございまして、御自分でおっしゃっていますから例に挙げてもいいんですけれども、森元総理はまさに新しい薬によって肺がんが完治をし、今現在元気にオリンピックの組織委員会で活躍をされているということがあるわけですけれども。そういったことが、やはり治療によって今まで治らなかったものが治るようになる、そして治療期間が非常に短くなる、そして、その結果、早期に社会復帰ができるという、これは非常に経済的に効果の高いものであるというふうに思っているわけでございまして、そういった点を是非御理解いただきたい。
そういった理由から、今まで言われていた医療費亡国論というものは、本当は今となって考えてみれば医療費興国論ではないかと、国を興す、そういった論に値するのではないかというふうに申し上げたいというふうに思っておりますし、やはり経済活性化には現在でも必要不可欠なものであるという点を言いたいところでございまして、まずこの点についても財務省のお考えをお聞かせいただきたいと思うわけでございますが。
また、それに伴って、安倍総理も給与を三%上げるということを掲げてございますけれども、医療、介護の現場では給与というものを三%上げるというのは非常に大変な状況であるというのも事実でございます。医療、介護の働いている方々は今日本の全就業者の一一・九%、約三百四万人に達するわけでございまして、これらの方々の給与を三%アップするということは非常に財源の要る問題でありますし、医療機関あるいは介護施設にとりましても非常に大変なことであるということになるわけでございます。
実は、来年度の四月に診療報酬、介護報酬の同時改定というものがございますけれども、医療機関あるいは施設にとりましては、職員の給与というのを、ほとんどの財源はこの診療報酬あるいは介護報酬からいただく保険料、それによって賄っているというものが事実でございますので、その点を御配慮いただかないと、来年の三%アップというものは、経済界では実現が可能でありましょうが、医療界では非常に大変であるという点、この二点について財務省としてのお考えをお聞かせいただければというふうにお願いいたします。