有田芳生の発言 (法務委員会)
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○有田芳生君 民進党・新緑風会の有田芳生です。
さきの国会で、この法務委員会でも刑法改正についての議論を行いました。その結果、これまで強姦罪と言われていた名称が強制性交等罪というように変えられたことを含めて様々な変化はありましたけれども、それを実のあるものにしていくのはこれからの私たち全体の課題であろうというふうに思っております。
そういう視点から、今日はある事件について、個別具体的な問題であってもそこから普遍的な課題がありますので、そこを織り込みながら具体的にお話を伺っていきたいというふうに思います。
この問題は、ただ、この時間にも、今、東京地裁で民事訴訟が今日から始まっております。ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBSのワシントン支局長を訴えている事件です。刑事事件としてはこれは不起訴になり、検察審査会に申立てがありましたけれども、そこも不起訴相当ということになっておりますけれども、やはり様々な疑問がある中で、その一つ一つをなるべく明らかにすることによって、伊藤さんだけではなくて多くの性被害者を救っていくと、そういう視点で裁判が行われると同時に、私も今から幾つかのことをお聞きしていきたいというふうに思っております。
この問題については、既に国会でも超党派で準強姦事件逮捕状執行停止問題を検証する会というものができまして、これまでに二回会議を開き、あしたの朝もこの当事者である伊藤詩織さんもお招きをして三回目の集会が行われます。実は、今日、衆議院の法務委員会でも希望の党の柚木議員がこの問題について質問をしているように、不起訴、そして不起訴相当ということになったにもかかわらず、やはり非常に社会的に興味、関心が広がっておりますので、やはりそうしたことから、ただ不起訴になったから、不起訴相当になったからといって終わらない問題だという視点でお聞きをしていきたいというふうに思っております。
何しろ、この元TBSのワシントン支局長は、その後、「総理」という本をお出しになって、私も丁寧に拝見しましたけれども、とても面白い興味深い分析、取材をなさっていて、とにかく官邸に深く入り込んでいる方ですから、そういうことからもどうしても臆測も含めて興味、関心が続いていくんだろうというふうに思っております。
今から、一般的な問題についても当然お聞きをしていきますけれども、この伊藤さんの事件というものが、御本人も「ブラックボックス」という本をお書きに、文芸春秋からお出しになっておりますけれども、どういう事件だったのかということを、ちょっとあらまし簡単にお伝えしたいと思います。その個別の中にも普遍的、一般的な問題があるということは、皆さん想像しながらお聞きいただきたいというふうに思います。
伊藤さんは、国際的なジャーナリストになろうと思っておりました。そして、TBSのワシントン支局長にアメリカでのポストを得たいと相談をして、前向きな返事があったので、ビザを取る打合せで、東京の串焼き屋、そしてすし屋に行って打合せをしました。そして、気付いたらホテルに行っていて事に及ばれていたというのが二〇一五年の四月三日のことでした。御本人は、混乱の中で病院に行って警察に行って、泥酔者、彼女の主張によりますと、デートレイプドラッグという、これはこの間も朝日新聞が三日連続で大きな特集をやっておりましたけれども、薬物を飲物の中に入れて意識が混濁するというような、社会的なこれは問題にもなっているわけですけれども、そういう状況で混乱をして警察に行って、レイプを、彼女からすればレイプを、準強姦を立証する孤独な闘いを始めたんです。
伊藤さんは、相手を断罪するんではなくて、あったこと、当事者として感じたことを冷静に手記には書かれております。どうして警察に行ったら何度も何度も同じ経験を語らせるのか、病院やNPOの窓口もなぜ傷ついた被害者に寄り添った対応ができないのか、これからも同じことが起きたら性被害者は大変な思いするんじゃないか。
具体的に言えば、彼女は原宿署に最初行きますけれども、これ被害届出したいと言ったら、こんなこともうしょっちゅうあることなんですよといって門前払いのようなことを経験してしまう。さらに、性行為があったことは相手もこの場合は認めているんだけれども、合意がなかったということを証明するのは極めて難しかった。そして、しかし、高輪署に行って、高輪署は被害届を受理をしてくれて、警察官が努力をされて、タクシーの運転手の証言やホテルの監視映像から立件の確証を得た。その結果、逮捕状が請求されて裁判所も発行を認めました。だが、逮捕は行われなかった。
このことについて、その背景には総理の友人である相手を守ろうとする大きな政治力が働いたのではないかと御本人は思ってしまっている。そして、そう思う方もいまだいらっしゃる。だから、今からお聞きをしますけれども、警察も司法もできるだけ一般論に終わらせない形で具体的に問題を答えていっていただきたいというふうに思っております。
まず、警察庁にお聞きをしますけれども、過去三年間で、強姦、準強姦の認知数はどのぐらいあったでしょうか。