黒田東彦の発言 (議院運営委員会)
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○黒田参考人 この点は実は米欧でもいろいろ議論が行われておりまして、私自身、昨年ですけれども、中央銀行のコミュニケーションに関するコンファレンスというのに参加をいたしまして、当時のジャネット・イエレンFRB議長、あるいはドラギECB総裁、マーク・カーニー・イングランド銀行総裁とともに、中央銀行のコミュニケーションのあり方というものを議論いたしました。
基本的には皆さん同じなんですが、それはまさに、どういう金融経済情勢のときにどのような金融政策をとっていくかという枠組みというか基本的な方向、考え方というものを常に市場と対話してコミュニケートしていく必要があるということでありますが、他方で、御承知のように、フォワードルッキングという形で、市場に対して将来の金融政策を示すというか、コミットすることによって市場の金融情勢をコントロールしようという議論もあるわけです。
この点についてはいろいろな議論がありまして、私自身は、何か特別なそういうことというよりも、きちっとした物価安定目標をできるだけ早期に実現するというコミットメントは必要だと思うんですが、余り、市場を誘導するようなことをやるのは必ずしも適切かどうかと。
だから、一般的なフォワードルッキングなフォワードガイダンスというのはいいと思うんですけれども、何かコミュニケーションを通じて市場を誘導していこうというのは、基本的な対応として、物価安定目標とかそういうことは正しいと思うんですけれども、金利とかその他いろいろなことについて、コミュニケーションによって誘導していくというのが適切かどうかというのは、いろいろ意見が分かれるところじゃないかと思っております。
そういう意味で、日本銀行としてのコミュニケーションポリシーというか、それはまさに、実際考えていることを正直に適切に市場にお伝えするということが一番正しいコミュニケーションポリシーではないかなというふうに考えております。