黒田東彦の発言 (議院運営委員会)

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○黒田参考人 確かに、現在、生鮮食品を除くベースで見ると〇・九ですけれども、エネルギー品目を除きますと〇・四ということですので、二%の物価安定目標にはまだほど遠いということは事実であります。
 それから、原油価格が下落したために物価が下がったというのも、これも事実でありまして、御承知のように、日本のみならず欧米でも、一時は、ほとんどゼロないし一部マイナスという状況になったわけです。その後、御案内のとおり、原油価格は半値戻しというか、半分ぐらい戻っているわけですね、六十ドル。かつて百二十ドルぐらいだったのが、三十ドル割るぐらいまでいって、六十ドルぐらいに戻っている。
 そうしたもとで、欧米の方は、先ほど申し上げたように、物価上昇率は実は一%台半ばになっている。ところが、日本はまだ一%にもいっていない。エネルギーを除くと〇・四%ということは、そこに、やはり予想物価上昇率の形成過程がかなり違っていて、日本の場合は、いわゆるアダプティブなというか、現実の物価上昇率に引きずられて予想物価上昇率が下がってしまう。
 下がってしまうので、実際の物価上昇率というのは需給ギャップと予想物価上昇率の両方の組合せから生ずるわけですけれども、欧米の場合は、大体二%程度のところに予想物価上昇率がアンカーされていますので、すんなりとそういう一%台半ばにいっているのに対して、日本の場合は、まだまだ遠いということであります。
 ただ、原油価格が大きく下がったこと、あるいはそれがまた半分ぐらい戻していることが物価に影響していることは事実なんですけれども、私どもとしては、原油が上がって物価が上がればいいというふうなことを思っているわけでは全くありませんで、あくまでも、委員御指摘のように、国内の需要が増加して、現在、実際問題として、需給ギャップはマイナスがなくなって若干プラスにもなっているということで、需要が相当伸びて、そのもとで賃金、物価も少しずつ上がってきてはいるんです。
 ただ、まだ弱目の動きが続いていることは事実でございますので、委員の御指摘の点から申し上げますと、何もコストプッシュで物価が上がればいいと思っているわけではなくて、あくまでも、需要が増加して、自然な形で賃金、物価が上がっていくということが一番望ましい、それを目指しているということは間違いございません。

発言情報

speech_id: 119604024X00920180302_028

発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2018-03-02

院: 衆議院

会議名: 議院運営委員会