辻清人の発言 (経済産業委員会)
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○辻委員 大臣のカウンターパートのUSTRのライトハイザーさんというのは、日米の通商史に詳しい方だったなと思うんですが、レーガン政権の通商代表部の次席で、当時、日本に対して鉄鋼の自主規制をのませたという、日本にとっては非常に、またかという気持ちもあって、大変、当時の成功体験というのを確実に持っているはずなんですね。かなり御高齢で、もう七十近いというふうに記憶しているんですが、そういう方だからこそ、保護貿易、それに対する視点、そういうものを全て加味した上で、我々も、日米の関係の中で、もちろん是々非々でやっていかないといけないと私は思っていまして、二十世紀のそれこそ日米貿易摩擦のときの教訓を生かして、これからの時代、やっていかないといけないと思っています。
これも蛇足でございますが、どうしても私、外交を専門にやっている中で、ちょっと、最近つくづく思うのが、百年前の今ごろというのは第一次世界大戦がまださなかでございまして、一九一八年というのは。よく、歴史の諸説ありますが、第二次世界大戦というのは世界大恐慌以降の世界の経済のブロック化が引き起こした、一因であると。では、第一次世界大戦はどうかというと、当時は、多くの、特にイギリスやフランスの経済学者が、世界の経済がグローバル化すれば戦争は起こらないじゃないかと第一次世界大戦のときは思っていたんですね。ただ、それでもああいう形の悲劇が起こってしまった。
経済が自由化して世界経済が一つになればなるほど戦争は起こらないんじゃないか、そういうことは私は思っていません。ただ、一方で、世界の経済がブロック化してそれぞれが保護主義に走るというのも、それもいけない。では何が正解かというのはわかりませんが、ただ、戦争は外交の失敗からきます。ただ、外交の失敗というのは往々にして経済の失敗からくるということだけは私は確実だと思っていまして、我が国にとっても、強い経済をつくる。
第一次世界大戦と第二次世界大戦に共通していることは、自国の利益を最大化しようとどの国も動いてしまった。第一次世界大戦においては、当時は、世界経済が非常に流通網が発達していく中で格差が生じてしまった。
私は、日本経済をこれからよくしていく中では、やはり日本国内のみならず諸外国のことも考えながら、それこそ冒頭に申し上げた三方よしじゃないですけれども、自国も他国もいい形をつくっていかなければいけない、それだけは、最近のこの傾向を見て、特に合衆国の今の動向に対して非常に懸念を示すとともに、我が国としてはそういう歴史的な経緯も含めてしっかりと念頭に置きながら頑張っていただきたいなとつくづく思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
そういったちょっと地球規模的な観点の話でつなげさせていただきますと、大臣も所信でおっしゃられたESG、ESG投資、これはもう欧米諸国だと結構当たり前のようになっていまして、むしろ、そういうESG、そもそも環境や社会貢献を是とするそういった企業以外には投資をなかなかしないような環境さえ生まれています。
私は何を申し上げたいかというと、これは、特に環境分野というのは、日本にとってはこれから、得意分野の一つなんですよ。この分野において、逆に、どのようなインセンティブ設計をすれば、そういうリスクマネー、特にこれから起業しようとする方々も含めて、そういう方々にできるだけ供給をしっかりと資金の面でしてあげて、そういう企業が活躍をできるような好循環をつくるというのは、これも、先ほど申し上げたような観点からいったら、非常にこれは日本としてはプレーヤーとして大きな意義があると思うんですが、そういった制度設計について、今、経産省としてはどのような考えをしているのか、お聞かせ願えますか。