富田茂之の発言 (経済産業委員会)
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○富田委員 わかりました。
それでは、残りの時間、IT人材の育成についてお伺いをしたいというふうに思います。
これまでも政府は中小企業の生産性向上のためのIT投資を進めてきましたが、中小企業のIT投資は残念ながらまだまだ低調でございます。
資料の一を配付させていただきましたが、これは昨日も田嶋委員がこの資料を使われておりました。これによりますと、IT投資が重要であると考えているにもかかわらず、IT投資を行わない理由として、ITを導入できる人材がいない、四三・三%、導入効果がわからない、評価できないが三九・八%、及び、コストが負担できないが二六・三%というふうに理由が挙げられています。
他方、資料の二、裏側ですが、資料の二を見ていただきますと、これはバブル崩壊後のIT投資と人材育成の推移を示したものです。この図につきまして、日本経済新聞、二〇一七年八月二十二日に「経済教室」で宮川努学習院大学教授が次のように指摘をされております。
IT投資はコンピューターとその附属設備、通信設備、ソフトウエア投資の合計だ。一方、人材投資は、厚生労働省就労条件総合調査の中の教育訓練費のデータを使って、社外訓練、オフ・ザ・ジョブ・トレーニングの費用の部分を推計したものだ。日本で金融危機が生じた九七年以降、IT投資の伸びが鈍り、今世紀に入ると減少傾向で推移していることがわかる。それ以上に衝撃的なのが、社外訓練費で見た人材投資の動きだ。人材投資はバブル崩壊直後から低下し始め、その後一旦持ち直したものの、やはり今世紀に入って低下の速度を速めているというふうに教授は指摘をされております。
また、さらに、宮川教授は、二〇〇七年版のアメリカ大統領経済報告は、ITが生産性向上に寄与するには、人材投資などの無形資産投資の補完が必要だと述べている。実際、滝沢美帆東洋大教授とこの宮川教授が行った最近の実証分析では、IT投資と人材投資は相乗効果を持ち、生産性の向上を通じて資本利益率を上昇させるという結果を得ているというふうに指摘をされております。
昨日の参考人質疑でも、参考人の皆様からIT人材の育成について次のような御指摘がありました。
ITの専門家である必要はない、今ある技術を使いこなせる人材をどう集めるかだ。また、ITを学ぼうと思えばただで学べる仕組みがたくさんある、このことが余り知られていない、このことにどう気づかせるかだ。さらには、生産性向上のためにITの活用が必要ということに気づいていない経営者が多い、セミナー等の啓発が必要。また、小規模事業者が活用しやすいクラウドサービスを提供してほしいというふうにも言われていました。さらには、格差の拡大、貧困の連鎖が続く中で、IT教育を受けられる環境整備が必要だという御指摘もありました。また、外部サービスの利用も検討すべきだ、コストを下げることができるという意見もございました。
生産性向上に寄与するためには、人材投資等の無形資産投資による補完が必要だというこの教授の指摘は大変重要だと思いますが、大臣、帰られたばかりで、答弁は副大臣の方に。どのように経産省としては取り組んでいかれるのでしょうか。