神津里季生の発言 (厚生労働委員会)

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○神津参考人 ありがとうございます。
 幾つか申し述べたいと思うんですが、高度プロフェッショナル制度、成果に重きを置いた制度のたてつけだというふうに伺うんですけれども、私は、労使関係がしっかりしているところにおいては、とっくのとうに、成果に重きを置いたそういった制度体系というものはかなりのところでつくってきていますので、そこに持ってきてこういう労働規制を全部取っ払うという法改正が必要とは思えません。
 一方で、さっき発言した中で申し上げましたけれども、世の中の八割以上が、集団的労使関係、労働組合という傘に守られていない人たちなわけです。そういった人たちに、これは労働組合があろうとなかろうと全てに適用されるという、これは国の法律でありますから、その人たちにおいて労働基準が取っ払われるということの危険性をどう考えるのか、やはりそのことを直視していただく必要があるというふうに思います。
 これも、先ほどの発言の中で申し述べましたけれども、いろいろな制度において、過半数代表をきちっと選びなさいということになっているんですけれども、調査をした中においてもおよそ四割の企業がその辺をいいかげんにやっているということでありますので、制度としてそこはそういう従業員の声を聞くんだということになっていても、やはり有名無実化してしまっているんじゃないのかということがあります。そのことを申し上げておきたいと思います。
 それから、年収要件、これが拡大してしまうんじゃないか、私どももその懸念は当然のことながら持ちます。これまでの労働保護、労働者保護のいろいろなルールにおいても、当初、まあこの程度だからというふうに入れられたものが実際には拡大されてしまったケースというのは多々ありますので、そこのところは非常に懸念を持ちます。
 これは、国会審議の中でどういった議論になっているのか、私も全てカバーできていませんので詳しくは承知しませんけれども、本当にいい制度であれば、拡大するということについて憂慮をするような意見、声もないんでしょうけれども、御承知のように、国民各層からとりわけこの内容について大変懸念がある、悪いイメージがあるんで、この国会での法案成立に対して非常に否定的な見方がふえてしまっているわけですよ。
 それはやはり、国民各層がこの高度プロフェッショナル制度において非常に危険性があるんじゃないかというふうに思っているから、したがって、その範囲が広がってしまうんじゃないのか、こういう懸念を抱いているからにほかならないと思います。
 これが本当にいい制度であれば、与党の皆さん方も堂々と、こういう形で順次拡大していくというのは、胸を張っておっしゃっていただければいいと思うんですけれども、なかなかそういうふうには見られていないのではないのかなというふうに率直に思うところであります。
 以上です。

発言情報

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発言者: 神津里季生

speaker_id: 29700

日付: 2018-05-22

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会