鈴木俊一の発言 (文部科学委員会)

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○鈴木国務大臣 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を担当する国務大臣として、私の所信を申し上げます。
 ことしの冬に平昌で開催された冬季オリンピック・パラリンピック競技大会では、日本代表選手が活躍し、大変すばらしい成績をおさめました。これは、選手の皆様の日ごろからの厳しい鍛錬や、指導者、御家族の方々などの支えがあってのたまものと感じており、選手並びに関係者の皆様に敬意を表します。私は、選手の方々の躍動する姿に深く感銘を受けるとともに、スポーツには観戦する人々に勇気や希望を与えてくれる力があると改めて気づかされました。
 平昌大会が終了し、次は、いよいよ二〇二〇年の夏に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に世界からの関心が集まります。二年後に迫った東京大会を世界一の大会として大成功させるとともに、将来に受け継がれるレガシーを創出するため、政府としては、閣議決定した基本方針に基づいて、各府省庁の関連施策を一体として確実に実行し、オールジャパンで取組を推進するために必要な措置を講じてまいります。
 そのために、関係大臣等と緊密に連携し、政府一丸となって、大会の円滑な準備及び運営に関する施策の総合的かつ集中的な推進を加速させて取り組むとともに、開催都市である東京都や、大会の計画、運営及び実行に責任を持つ組織委員会、競技会場が所在している自治体等ともしっかりと連携してまいります。
 東京大会の重要な柱の一つは復興オリンピック・パラリンピックです。東京大会の開催を契機として、国際社会からいただいた御支援に対する感謝の気持ちをあらわす復興「ありがとう」ホストタウンを昨年九月から開始しました。引き続き、この取組をサポートし、充実したものとなるよう努めてまいります。加えて、被災された方々を元気づけ、震災復興の後押しとなるよう、被災地の食材等の供給や、被災地での聖火リレー、試合開催などを実施し、被災地や関係機関と連携を進め、その復興の姿を世界に向けて発信してまいります。
 安全は我が国が世界に誇る価値であり、平和とスポーツの祭典たる東京大会の成功に不可欠なものです。テロ事件が世界各地で続発し、サイバー攻撃の脅威も深刻さを増すなど、セキュリティー情勢は予断を許さない状況にあります。また、自然災害にも十分な留意が必要です。
 このような情勢を踏まえ、政府において、昨年三月にセキュリティー基本戦略を、昨年十二月に東京大会等を見据えたテロ対策推進要綱を取りまとめました。これらに基づき、危機管理に万全を期すとともに、サイバーセキュリティー対策、テロなど組織犯罪への対策など、セキュリティーの万全と安全、安心を確保するためのあらゆる対策を推し進めてまいります。
 夏季パラリンピック競技大会が同一都市で二度開催されるのは東京が初めてとなります。パラリンピックを成功させてこそ東京大会の成功であると考えており、パラリンピックの魅力やすばらしさをしっかりとアピールし、皆様に大いに関心を寄せていただきたいと思います。そのため、東京大会では、これまでにない最高の環境を整え、世界じゅうの障害者の方々に夢を抱いていただける大会として、障害者スポーツの裾野を広げてまいります。
 政府としては、昨年二月に取りまとめたユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画に基づき、大会を契機として、子供から大人まで、障害の有無にかかわらず互いの尊厳を大切にし合う社会を実現してまいります。そのため、建築物や公共交通機関など物理的なバリアフリーばかりではなく、心のバリアフリーを社会全体に拡大し、大会後のレガシーとして我が国の文化の中に共生社会をしっかりと根づかせてまいります。
 こうした観点から、本年一月に関係閣僚会議を開催し、共生社会の実現に向けた積極的な取組を共有するとともに、更に取組を加速化していくこととしたところです。また、地域主導でも共生社会の実現に向けた取組を加速すべく、パラリンピアンとの交流をきっかけに、ユニバーサルデザインの町づくり及び心のバリアフリーを推進する共生社会ホストタウンの取組を促進してまいります。
 大会期間中には、日本経済の中心地である東京において、多数の大会関係者及び観客の移動が見込まれるため、安全、円滑な輸送の実現は大会成功の鍵となります。また、大会関係者や観客の輸送と一般交通を適切に共存させることは、日本経済にとっても大きな課題です。国民や企業などの皆様の理解と協力を得ながら、大会期間中の交通行動の見直しに関する機運醸成や合意形成を図り、今後の働き方改革等にもつなげてまいります。
 東京大会は、スポーツの祭典のみならず文化の祭典でもあります。二〇二〇年以降を見据え、次世代に誇れるレガシー創出に資する文化プログラムを認証するビヨンド二〇二〇プログラムを昨年一月より実施しています。これまで、伝統芸能や祭り、最先端技術を活用したメディア芸術、地域性豊かな食文化など、全国各地のさまざまな文化を生かした事業が三千件以上実施されています。また、多様な文化プログラムのさらなる組成を促進するため、公共空間活用のための相談窓口も設けております。今後も、試行プロジェクトにも取り組みながら、関係大臣等と連携し、大会を契機として日本文化の魅力を発信してまいります。
 また、東京大会を契機として、多くの外国人の訪日が見込まれます。このため、CIQ体制強化など外国人旅行者の受入れ体制の推進を図るとともに、日本の魅力を発信するため、選手村等における日本食の提供や国産食材の活用に加え、多様な食文化への対応等の推進、競技会場における木材利用の推進などについて、関係大臣等と連携して取り組んでまいります。
 東京大会は、競技が開催される自治体だけの祭典ではありません。東京大会を日本全体の祭典とするため、大会参加国・地域と人的、文化的、経済的交流を行う地方自治体をホストタウンとして登録し、大会成功に向けた機運を高めるとともに、オールジャパンで地域活性化や観光振興等へつなげてまいります。
 さらに、東京大会を成功に導くためには、さまざまな方々がさまざまな立場でかかわることが重要であると考えています。そのため、地方における機運醸成を図るとともに、大会開催の効果を全国に広げ、地域活性化に資するため、地方の方々と意見交換を実施します。こうした取組により得られた知見をもとに、成熟社会における次世代に誇るレガシーが全国各地に創出されるよう努めてまいります。
 東京大会は暑さが厳しい時期に開催されるため、アスリート、観客が過ごしやすい環境を整備することは極めて重要となります。ソフト、ハード両面にわたりしっかりとした対策を講じてまいります。
 また、望まない受動喫煙をなくすことも重要です。たばこのない大会とするため、競技会場及び公共の場における受動喫煙対策を関係大臣と連携しつつ強化してまいります。
 新国立競技場については、新国立競技場の整備計画に基づき、新国立競技場が世界の人々に感動を与える場となるよう、二〇一九年十一月の完成を目指して、着実に整備プロセスを進めてまいります。
 東京大会と共通する事項が多く含まれるラグビーワールドカップ二〇一九に関係する施策を推進するとともに、東京大会をドーピングのないクリーンでフェアプレーの大会とするため、文部科学大臣等と連携してまいります。
 大会開催経費については、国民の皆様の理解を得るためにも、さらなる経費削減に取り組む必要があります。レガシー創出やアスリートファーストの観点に配慮しつつ、関係者とともに経費の縮減、効率化に取り組んでまいります。
 私は、大臣に就任して以降、過去に大会を開催したシドニーやリオデジャネイロ、平昌を訪問し、運営状況や大会後のレガシーなどについて関係者と会談するとともに、大会関連施設などを視察してまいりました。これらによって得られた知見を生かし、東京大会を成功させるとともに、二〇二〇年以降のレガシーをしっかりと我が国に定着させるため、全力で担当大臣の職務に取り組んでまいりますので、委員長、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 鈴木俊一

speaker_id: 5579

日付: 2018-03-23

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会