中岡司の発言 (文部科学委員会)
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○中岡政府参考人 お答え申し上げます。
まず、インターネット情報検索サービスの発展と著作権法との関係につきましては、今般の文化審議会における検討に際しまして、あわせて検証をさせていただきました。
その結果、昨年、平成二十九年の文化審議会著作権分科会の報告書の中で、まず、我が国でこのサービスに関する権利制限規定が整備された二〇一〇年の相当前の一九九〇年代から、日本の企業等におきまして、著作物の複製等を伴うロボット型の検索エンジンの事業が実施されておりました。これらは、権利者の事前の許諾を得ていたとは認められていないということがございます。また、事業の実施当時、日本のロボット型の検索サービスの事業者におきまして、著作権法との関係を問題視していたという事実は確認されておりません。また、文化庁に対します法改正要望も二〇〇七年になるまで寄せられていないという事実がございます。さらに、国内の検索サービス事業者は、二〇〇〇年代に自社サービスから米国産の検索エンジンとの提携に切りかえを行っているところ、その理由といたしまして、米国産の検索エンジンの技術力を評価した旨を掲げている等の事実が指摘されたところでございます。
そして、この報告書におきましては、こうした前提となります事実認識の誤認があるということや、インターネット検索サービスの我が国の発展の経緯等の事実から、権利制限規定がなかったことが我が国における検索エンジンサービスに全く影響がなかったとまで断ずることはできないにしても、米国産の検索エンジンが我が国において大きなシェアを占めた要因を権利制限の未整備に帰する合理性を見出すことはできなかったとされておりまして、この報告書で指摘された事実に基づくそのような評価には合理性があるものと考えております。
また、議員お尋ねの論文剽窃検証サービスの件でございますけれども、米国におきましては、同サービスを利用する学校の生徒の論文をデータベースに蓄積することにつきましてフェアユースと認められた事案がございますが、出版物や学会誌など、市場に提供されている著作物につきましてフェアユースと認められた事実があるとは承知はしておりません。
例えば、米国企業によるサービスでございますアイセンティケイトでは、出版社との提携によりまして五千万件、文献データベースとの提携で一億一千万件の文献を論文剽窃サービスのために用意しているとされておりまして、我が国との比較におきまして、こういった米国のサービスにおけるデータベースの充実は、主に契約によって実現されているものと考えられております。
いずれにいたしましても、検索エンジンサービスや論文剽窃検証サービスを始め、国民生活の利便性の向上に寄与するサービスであって、かつ権利者に及ぼす不利益が軽微なものにつきまして、適切な明確性を確保しつつ、将来のサービスの発展に対応できるような柔軟性のある権利制限規定を整備していくことは重要だと考えております。
そのため、今回の改正案におきましては、著作物の所在検索サービスや情報解析サービス等における軽微な著作物の利用を幅広に対象とする権利制限規定を整備することといたしております。