畑野君枝の発言 (文部科学委員会)

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○畑野委員 日本共産党を代表して、文化財保護法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 反対の理由は、第一に、本法案が文化財保護法の理念を踏みにじるものだからです。
 文化財保護法は、国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することを目的として、文化財を保護するために制定されたものです。
 ところが、安倍政権は、文化財を観光資源として活用する稼ぐ文化への転換を打ち出し、文化財を中核とする観光拠点を全国二百拠点程度整備することなどを推進しています。
 文化財の保存よりも経済的利益を追求する方向が推進されるなら、経済的利益が見込まれない文化財は顧みられず、切り捨てられることになりかねません。地域の文化や教育にとって重要な文化財の喪失が進む危険性があります。
 日本歴史学協会など二十八団体が昨年十月の声明で厳しく批判しているように、本改正案は、文化財保護法の理念に反するものです。
 第二に、本法案は、文化財の保護を担ってきた行政の仕組みを壊すものだからです。
 これまで文化財保護行政は、首長部局とは独立した教育委員会が所管してきました。それは、文化財保護行政に求められる、専門的、技術的判断、政治的中立性、継続性、安定性、開発行為との均衡、学校教育や社会教育との連携という基本的要請を担保するためであります。
 しかし、本法案は、地教行法を改正し、文化財保護行政を教育委員会から首長部局に移管することを可能にします。稼ぐ文化を推進しようという政府のもとで文化財保護行政が首長部局に移れば、開発や経済的利益を生み出す文化財の活用が促進され、その保護、保存が軽視されることは目に見えています。必置とされる地方文化財保護審議会も、委員の任命権は首長にあり、何の歯どめにもなりません。文化財の保護を担保してきたこれまでの仕組みを壊すことは許されません。
 文化財は、後世に伝えていくべきかけがえのない公共財産であり、その保存を重視し、そのための学芸員など専門職員の配置を始め、体制を整備することが緊急に求められていることを強調し、討論を終わります。

発言情報

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発言者: 畑野君枝

speaker_id: 11663

日付: 2018-05-18

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会