藤野保史の発言 (法務委員会)

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○藤野委員 私は、日本共産党を代表して、裁判所職員定員法改正案に対し、反対の討論を行います。
 本案は、判事五十人、書記官十九人、事務官を十二人増員するとしています。必要な定員を増員することは、国民の裁判を受ける権利の保障と司法サービスの充実を図る上で当然です。
 他方、本案では、現場が強く求めている家裁調査官の増員はなく、技能労務職員等の定員を六十四名削減しています。この結果、全体では、増員数八十七人に対し減員数九十七人、差引き十人の純減であり、裁判所全体の職員数は六年連続の純減が続いています。
 最高裁が、政府の不当な定員合理化計画に協力し、本案でも裁判所職員の減員を行うことは、繁忙な職場の実態を更に悪化させるものです。
 昨年、当委員会で行われた参考人質疑では、全司法労働組合の中矢委員長から、増員が必要になった都市部の人員手当てのために、地方の裁判所の人員が減らされている実態が指摘されました。裁判官、書記官の抜本的な増員がないために、地方から都市部へ人員を回さざるを得なくなり、地方の体制がどんどん貧弱になっています。国民の裁判を受ける権利を担保するためにも、地方へのしわ寄せをこれ以上続けるべきではありません。
 家庭をめぐる社会情勢が複雑化するもとで、専門的な能力を持つ家裁調査官の役割はこれまで以上に大きくなっており、寺田逸郎最高裁長官も家裁調査官の役割を高く評価しています。
 ところが、二〇〇九年に五人が増員されて以降、家裁調査官の増員は十年近く行われていません。家裁が扱う家事事件と少年事件の新規受件数は二〇〇九年から二〇一七年の間に約十四万五千件増加しています。家裁の機能を充実するためにも、現状維持ではなく家裁調査官の増員にかじを切るべきです。
 三権分立を規定した日本国憲法のもと、司法権を担う裁判所には、政府に拘束されることなく独立してその定員や人件費を定める権限が与えられています。最高裁は、国民の権利保障の後退を招いている政府の定員合理化計画にこれ以上協力するべきではありません。
 今、最高裁に求められるのは、全国どこでも利用しやすく、国民の期待に応える裁判を実現するために、予算の拡充とともに、裁判所職員などの人的体制、庁舎、設備などの物的拡充を行うことです。
 このことを強く求めて、反対討論を終わります。

発言情報

speech_id: 119605206X00520180330_161

発言者: 藤野保史

speaker_id: 3384

日付: 2018-03-30

院: 衆議院

会議名: 法務委員会