安倍晋三の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 下地幹郎議員にお答えをいたします。
 指定都市と都道府県の間の二重行政の解消の重要性についてお尋ねがありました。
 この問題については、平成二十五年に第三十次地方制度調査会から示された答申の中で、大都市における効率的、効果的な行政体制の整備のために、指定都市と都道府県の間の二重行政の解消を図ることが必要であると指摘されておりますが、現在においても重要な課題であると考えています。
 大都市制度のあり方についてお尋ねがありました。
 政府としては、指定都市と都道府県との間の二重行政の解消や住民自治の拡充を目的として、これまで、都道府県から指定都市への権限移譲や、指定都市都道府県調整会議や総合区制度の創設等を進めてまいりました。
 他方で、御党が進める大都市地域特別区設置法に基づくアプローチも、手法は異なるものの、目的は共通するものです。
 いずれも、大都市制度改革の選択肢を地方に示すものであり、その選択は、地域の実情に応じ、それぞれの地域が判断するべきものと考えます。
 道州制度及び国の出先機関改革についてお尋ねがありました。
 道州制の導入は、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国の出先機関改革を含めて、国と地方のあり方を根底から見直す大きな改革です。
 現在、引き続き与党において道州制に関して検討がされており、政府としても連携しつつ取り組んでまいります。
 いずれにせよ、国と地方のあるべき姿、地方分権改革などについては、御党の御主張なども含め、建設的な議論を進めてまいります。
 教育の無償化についてお尋ねがありました。
 日本維新の会が憲法改正について具体的な考え方を示し、各論に踏み込んで真摯に議論されていることにまずもって敬意を表します。
 私は、今、内閣総理大臣として答弁しており、御党の改憲案についてこの場でお答えすることは控えさせていただきたいと思います。
 今後、御党も含めて、各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しています。
 その上で申し上げると、子育てや教育に係る費用が重いことが少子化の要因の一つとなっており、教育費負担の軽減を図っていくことは重要な課題であると認識しています。
 このため、昨年取りまとめた新しい経済政策パッケージにおいて、消費税の使い道を見直すこととし、幼児教育無償化や、真に必要な子供たちに限った高等教育無償化など、人への投資を拡充することとしたところであります。
 こうした人づくり改革を断行し、急速に進む少子高齢化という国難に立ち向かい、子供たちの誰もが夢に向かって頑張ることができることが当たり前となる社会をつくってまいります。
 保育の受皿確保についてお尋ねがありました。
 待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでいきます。子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分については、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末に八割まで上昇すること、その就業率と相関して保育の利用申込み率もゼロ歳から五歳全体で見て五割を超える水準まで伸びることを想定して、必要な整備量を推計したものです。
 待機児童の解消に当たっては、保育の実施主体である市区町村が、待機児童の状況や潜在ニーズを踏まえながら保育の受皿整備を行うことが重要であり、引き続き取組を加速してまいります。
 待機児童対策に係る大阪府などからの特区提案についてお尋ねがありました。
 待機児童解消に向けて大阪府や大阪市が能動的に取り組まれていることに、まず敬意を表します。
 政府としては、大阪市などから保育所にかかわる規制改革提案を受け、これまでも検討を進めてきたところであり、来月上旬には、国家戦略特区ワーキンググループでヒアリングを行う予定です。
 現場のニーズをしっかりと踏まえながら、今後、検討を更に加速してまいります。
 憲法九条の改正と平和安全法制の改正協議についてお尋ねがありました。
 平和安全法制の審議に当たっては、当時の維新の党の皆さんには、厳しい安全保障環境、危機感を共有していただき、具体的な対案も提出していただきました。残念ながら合意には至りませんでしたが、国民の負託を受けた国会議員としての極めて誠実な対応に、改めて敬意を表したいと思います。
 平和安全法制は、国会における二百時間を超える充実した審議を経て成立したものであり、政府としてはベストのものと考えています。もちろん、安全保障をめぐる状況は立ちどまってはくれません。政党間で将来に向けた政策論議を行うことは、大変意義のあることと思います。
 憲法改正は、国会で発議し、最終的には国民投票で国民が決めるものです。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しています。
 憲法改正についてお尋ねがありました。
 憲法は、この国の形、理想の姿を示すものです。私たちは、時代の節目にあって、まさに、どのような国づくりを進めていくのかという議論を深めるべきときに来ていると思います。
 私は、今、内閣総理大臣として答弁しており、国会の憲法審査会において議論される憲法改正の内容についてこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、憲法改正に熱意を持って取り組まれている御党を始め、各党による建設的な議論が憲法審査会において行われ、国会における議論が深まる中で、与党、野党にかかわらず、幅広い合意が形成され、国民的な理解も深まっていくことを期待しております。
 外国人による我が国の土地の取得についてお尋ねがありました。
 我が国の安全保障上重要な国境離島や防衛施設の周辺等における外国人や外国資本による土地の取得に関しては、国家安全保障にかかわる重要な問題と認識しています。
 このため、安倍政権発足後、我が国として初めて策定した国家安全保障戦略にも本件について明記したところであり、現在、これに従い、土地所有の状況について政府として計画的に把握に努めています。
 具体的には、昨年度末の段階で延べ約五百三十施設の調査を行ったところですが、その後更に調査を進めており、本年度末までには追加的に約三百施設についての調査を行う予定です。また、具体的な状況把握の重要性に鑑み、今後とも繰り返し調査を実施していく考えです。
 政府としては、外国人等による我が国の土地取得について、調査の状況も踏まえて、関係省庁間の連携を図り、与野党の議論も注視しながら、いかなる施策が必要か、引き続きしっかり検討を行ってまいります。
 地方議員にかかわる制度についてお尋ねがありました。
 地方議員の年金については、地方議員の身分の根幹にかかわることであり、国民の皆様の声や地方議員の声もよく聞きながら、各党各会派において検討がなされる必要があると考えています。
 地方議員のなり手不足については、政府としても、これまで、通年会期制の創設など、より幅広い層が議員として参画しやすい環境の整備に努めてまいりましたが、現在、総務省において、町村議会のあり方に関する研究会を設置し、更に議論を深めているところです。引き続き、各地方議会における自主的な取組とあわせ、政府としても議員のなり手の確保に努めてまいります。(拍手)

発言情報

speech_id: 119605254X00320180125_014

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2018-01-25

院: 衆議院

会議名: 本会議