安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 竹内譲議員にお答えをいたします。
今回の個人所得課税の見直しについてお尋ねがありました。
今回の個人所得課税の見直しにおいては、働き方の多様化を踏まえ、働き方改革を後押しする観点から、特定の収入のみに適用される給与所得控除等から、どのような所得にでも適用される基礎控除に控除額の一部を振りかえることとしています。この見直しは、議員の御指摘のとおり、働き方に左右されない税制に向けた見直しであると考えています。
また、今回の見直しにおいては、給与所得控除や公的年金等控除の適正化を図るとともに、基礎控除について、所得が一定額を超えると控除額が逓減、消失する仕組みに見直すこととしています。この見直しは、議員御指摘のとおり、所得再分配機能の回復に資するものと考えています。
未婚の一人親に対する税制上の対応についてお尋ねがありました。
未婚の一人親に対する税制上の対応については、平成三十年度の与党税制改正大綱において、児童扶養手当の支給に当たって事実婚状態でないことを確認する制度等も参考にしつつ、平成三十一年度税制改正において検討し、結論を得ることとされています。与党における検討も注視しつつ、必要な検討を行ってまいります。
法人税改革、特に中小企業における所得拡大促進税制の見直しについてお尋ねがありました。
平成三十年度税制改正においては、賃上げや人的投資等に取り組む中小企業に対して、より裾野広く、かつ強力に支援する観点から、所得拡大促進税制を見直し、前年度から一・五%以上の賃上げを行う中小企業に対し、法人税の税負担を軽減することとしています。さらに、前年度から二・五%以上と高い賃上げを行い、かつ、リカレント教育等の人的投資や経営力を向上させる取組を行う中小企業については、更に税額控除を上乗せし、強力な支援を行うこととしています。
こうした税制支援を含め、生産性革命の実現に向け、あらゆる政策を総動員することにより、中小・小規模事業者の生産性向上を進め、賃金上昇、景気回復の波を全国津々浦々へと広げてまいります。
事業承継に対する総合的な支援の必要性と税制改正の効果についてお尋ねがありました。
今後十年で、中小・小規模事業者の経営者の六割が七十歳を超えるという現実があります。黒字廃業が相次ぐような事態は我が国経済にとって大きな損失であり、事業承継問題は待ったなしの課題です。
この強い危機感のもとに、事業承継税制を抜本的に拡充し、承継時の贈与税、相続税の支払い負担をゼロにすることとしました。また、後継者による新しいチャレンジを応援する補助金などにより、切れ目のない支援を行います。
さらに、御指摘のとおり、後継者難に苦しむ企業と事業を引き継ぐ企業のマッチングは極めて重要です。安倍内閣はこれまでに、事業引継ぎ支援センターの全国展開を実施したところであり、センターを通じたマッチング機能のさらなる強化にも取り組んでまいります。
そして、何よりも、こうした支援制度を十分に周知し、一つでも多くの中小・小規模事業者の皆さんに活用していただくことが大切であります。自治体や商工会議所、商工会とも連携しながら、全国津々浦々にしっかりと普及させ、我が国の宝である中小・小規模事業者を次世代へとしっかりと引き渡してまいります。
たばこ税率引上げの趣旨と受動喫煙対策についてお尋ねがありました。
たばこ税については、高齢化の進展により社会保障関係費が増加する中、引き続き厳しい財政事情にあることを踏まえ、たばこ税の税率を国と地方合わせて一本当たり三円引き上げることとしたものです。
二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを目指し、受動喫煙対策を徹底することが重要です。望まない受動喫煙をなくしていくため、引き続き、厚生労働省を中心に、関係省庁及び与党と調整し、成案を得て、法案を国会に提出します。
森林環境税についてお尋ねがありました。
現在、一部の地方団体において、森林整備等を目的に独自に課税が行われておりますが、二〇二四年度から課税を予定している国の森林環境税は、今国会に提出予定の森林経営管理法案を踏まえ、この法案によって新たに市町村が担うこととなる森林の公的な管理等の財源として新たに創設するものです。
森林環境税の課税を開始する時期は、国民の負担感に十分配慮し、全国の地方団体による防災施策の財源を確保するための個人住民税均等割の引上げ措置が終了する時期も考慮して設定しています。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇〕