青柳陽一郎の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○青柳陽一郎君 立憲民主党の青柳陽一郎でございます。
 私は、ただいま提案されました予算委員長河村建夫君の解任決議案に対して、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 河村委員長、今から三年前の二〇一五年二月十六日、この日を覚えていらっしゃいますでしょうか。河村委員長は、この場所に立ち、本院議員として在職二十五年の永年表彰をお受けになりました。今は亡き町村議長から、常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた、この功績を多として表彰をされたわけであります。
 同時に十二名の議員の皆様が受彰されましたけれども、河村委員長が代表して、この場所で、議場にいる議員に対し、次のように発言されました。
 折に触れて叱咤激励を賜った全国各地の方々に深く感謝する。ひたむきに議員活動に取り組むことは、党派を超えて、皆気持ちは一つ。私の政治信条は、至誠通天であり、何事にも誠を尽くし、誠心誠意事に当たることだ。そして、傍聴席にいらっしゃる御夫人に、深い感謝の誠をささげ、全力で国家国民のために政治活動に邁進する、このことをお誓いになりました。
 私は、三年前、この河村委員長のスピーチにとても胸が熱くなり、感動したあのときのことをこの瞬間も鮮明に覚えています。
 しかし、今、河村委員長の予算委員会における議事運営を間近で見て、あのときの感動は、今や完全に失望に変わってしまいました。
 本日、河村委員長が演説した同じ場所で、河村委員長解任決議案に賛成する討論を行わなければならないこの状況を、私は、非常に悲しく、残念に思っています。
 河村委員長には、こうした思いを持つ野党議員がいることをぜひ自覚していただき、委員会運営を回想し、猛省を促し、みずから辞任することを求めたいと思います。
 河村委員長は、国政上の重要案件を扱う予算委員会の長としての役割を全く果たそうとせず、国民の声を聞く姿勢、委員会で指摘された多くの疑問や懸念、疑惑の解明に全く関心を示すことなく、官邸や政府・与党ばかりをそんたくし、ただただ審議時間をいたずらに経過させようとすることが自身の役割であるかのような委員会運営に徹し、公正かつ円満な委員会を心がけたとは到底言えません。
 委員長自身が誓った国民の声を聞く姿勢、これを少しでも取り戻していただきたいと思いますが、時既に遅く、もはや河村委員長のもとで適正な委員会運営を期待することはできません。
 特に本日の委員会は、これまで各委員が質疑で求めてきた資料や政府見解が提出されていない、このことだけでなく、証人喚問や参考人招致が全く実現していない中での委員長職権による委員会開会、委員長職権による予算案の強行採決は、言語道断、断固として抗議いたします。これこそ、与党による数のおごりそのものであり、強行採決を実行した委員長の解任を強く求めます。
 実際の予算審議は、議論が尽くされないまま、骨抜きになりました。
 今国会は、安倍総理みずから、働き方改革国会と銘打って改革したものです。その目玉法案として位置づけている働き方改革関連法のもとになるデータが全くのでたらめ、間違ったデータを用いて、総理も厚労大臣も、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもあると答弁いたしました。
 データが明らかに間違っていると判明した後も、答弁は撤回してもデータは撤回しないという全く意味不明な答弁と対応に終始し、さらに、官房長官に至っては、データの間違い発覚後も、法案の今国会提出を予定どおり行うと述べるなど、政府・与党の国民無視の姿勢はとどまるところを知りません。
 本日の予算委員会において、我が党の逢坂議員の質問に対し、安倍総理は、きっちり実態把握をしない限り、政府全体として前に進めないと答弁しました。これは、我々野党が要求していた再調査に事実上応じるに等しいことであり、そうであれば、現在準備している法案は撤回すべきだと思います。
 また、政府は、データを精査すると言いながら、実態は、我々野党がデータの間違いを指摘して、政府がそれを追認する、こういうありさまです。本日までに四百件以上ものデータ間違いが発覚し、我々野党が精査すればするほど、間違いだらけ、間違いがふえ続けているのであります。
 この予算委員会の答弁で、安倍総理や加藤厚労大臣はたびたび、精査する、精査中、精査している、こういう答弁を繰り返してきました。しかし、今精査すべきは、安倍政権そのものであり、河村委員長の委員会運営そのものではないでしょうか。
 また、予算編成や政策立案の基本方針であるEBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングをみずから否定する安倍政権の対応や、政府答弁が答弁の体をなしていない場面がたびたびあったにもかかわらず、河村委員長は適切に答弁するよう促すことはほとんどなく、早く審議を進めることのみに尽力している姿勢は、断じて容認できません。
 裁量労働制のもと、何人もの方が過労死で命を絶たれました。いつになれば、過労死という言葉がなくなるのでしょうか。
 この法案は、人の命がかかっているのです。それにもかかわらず、政府・与党、予算委員長のこのとても残念な対応は、立法府としても、国会議員としても問われる事態ではないでしょうか。
 その証拠に、与党からも多くの疑問や懸念の声が上がっているではないですか。これは当然のことだと思います。この当然の疑問や懸念に河村委員長は全く応えることなく、職権で委員会を立て、職権による強行採決を行ったことは、本当に許せない行為で、これは解任に値します。
 そして次に、森友学園の問題です。
 どうしてこのような事態になったのか、事実はいまだ明らかになっていません。真相解明には、これまで虚偽答弁を続けてきた佐川長官や、当事者である安倍昭恵夫人の証人喚問は必要不可欠です。
 予算委員会の審議で、多くの委員からたびたび証人喚問要求や参考人での招致要求がありましたが、委員長は、こうした要求に一切応じることなく、事実を隠蔽する政権に加担してしまっています。一方だけを喚問し、真相解明を避けて、真実を国民の前に明らかにしようとしない政府・与党、河村委員長の委員会運営には、疑問符をつけざるを得ません。
 確定申告が始まって以降、多くの国民が全国で国税庁に押しかけました。いつまで、佐川長官隠し、安倍昭恵夫人隠しを続けるのでしょうか。これが本当に適材適所の人事なんでしょうか。
 国民は怒っています。重ねて、委員長の解任を求めます。
 こうした問題以外にも、河村委員長の職責が問われる事案は数多くあります。一つ一つ挙げれば、枚挙にいとまがありません。これらの責任は大変重大であり、河村委員長がその職責を果たしているとは到底言えません。
 以上の理由から、河村委員長解任決議に賛成し、国民の声を真摯に聞き、公正かつ円満な委員会運営を行う委員長を新たに選任することを求めて、私の討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 119605254X00720180228_010

発言者: 青柳陽一郎

speaker_id: 9399

日付: 2018-02-28

院: 衆議院

会議名: 本会議