加藤勝信の発言 (本会議)
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○国務大臣(加藤勝信君) 岡本充功議員より、五問頂戴いたしました。
生活保護基準の比較対象とする一般低所得世帯についてのお尋ねがありました。
生活保護基準に関する五年に一度の定期的な検証においては、一般世帯の消費の実情に関する大規模な統計調査である全国消費実態調査を用いて、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているか検証を行っています。
全国消費実態調査は、総務省において、二人以上世帯と単身世帯の別に抽出された約五万六千世帯の調査世帯に記入していただく家計簿を調査員が回収する形で行われていると承知をしております。
今回の検証では、例えば、生活扶助基準の年齢、世帯人員、居住地域別の検証には、全国消費実態調査の約五万六千サンプルの中から、世帯人員一人当たり年収で見た下位一〇%に当たる約六千サンプルの世帯データを選定して検証を行ったものであります。
このほか、生活保護受給世帯の生活状況を把握するため、家計の状況や生活意識に関する調査も実施をしております。
しかしながら、社会保障審議会の報告書でも、データに基づいて国民の生活実態を把握する上での今後の課題が指摘されており、今後、検証手法の改善、開発に取り組む中で、こうした課題への対応についても検討してまいります。
物価上昇目標が達成された場合の生活保護基準の見直しについてお尋ねがありました。
生活保護基準は、一般国民生活における消費水準との比較による相対的なものとして設定しており、その検証に用いることとなる全国消費実態調査の消費のデータには物価の変動の影響も織り込まれていると考えております。
また、生活保護基準については、物価も含め生活、経済情勢などの大きな変動があった場合には、最低生活保障の水準が急激に低下することがないよう、その際のさまざまな事情を総合的に勘案した上で、どのような対応が必要か検討することとなるものと考えております。
生活保護の廃止理由の内訳についてお尋ねがありました。
生活保護の廃止理由のうち、その他の具体的な内訳については把握しておりませんが、世帯員の減少によって保護を必要としなくなった場合、就労収入や仕送り以外の臨時収入があった場合、拘置、拘留された場合などが考えられるところであります。
その他の具体的な内訳の調査については、実務を行う地方自治体の負担なども考慮する必要はありますが、まずは、サンプル調査を行うことなどを含め、検討したいと考えております。
生活保護の給付に相当する年収についてお尋ねがありました。
東京二十三区で、四十代夫、三十代妻、小学校低学年、保育園の子供の四人の生活保護受給世帯について、収入がない場合に、その受給する金額を一定の仮定のもとで試算をすると、平成三十年四月時点で年額約三百四十万円となります。
一方、この生活最低費と同額の支出を行い、かつ、税や社会保険料、医療保険の自己負担分を支払うために必要な年収について一定の仮定のもとで試算すると、年額は四百万円を超える水準となりますが、この金額は保育料などを考慮しておらず、また、社会保険制度の加入状況など、世帯の状況によってさまざまとなるものであり、更に精査が必要であると考えております。
社会的養護自立支援事業についてのお尋ねがありました。
平成二十九年度において、児童相談所を設置する六十九の自治体のうち、就労相談支援は十六自治体で実施され、就職後のフォローアップを含めた施設退所後のアフターフォローを統括する支援コーディネーターを配置しているのは十自治体となっております。
この支援コーディネーターを配置し、施設入所措置終了後の居住支援や生活支援を組み合わせた総合的な支援としての事業を再編したのは平成二十九年度であり、こうしたことが実施率にあらわれているものと考えております。
この事業は国の補助事業であり、いつまでに全ての自治体が取り組むようになるのかお答えすることは困難でありますが、本年三月の全国会議においても、自治体担当者に対し本事業の実施を働きかけるなど、各自治体に積極的な事業の実施を促し、必要とする方々に支援が行き届くように取り組んでまいります。(拍手)
〔国務大臣林芳正君登壇〕