安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 神谷裕議員にお答えをいたします。
TPPに対する国民理解についてお尋ねがありました。
TPP協定の大筋合意後、合計百三十時間を超える国会審議や三百回以上に及ぶ説明会を通じ、合意内容に関し、国民の皆様に丁寧に説明をしてまいりました。
政府としては、一層の国民の理解を得られるよう、TPP協定や関連政策について、引き続き積極的な情報提供と丁寧な説明を行ってまいります。
米国のTPP復帰への道筋についてお尋ねがありました。
TPP11の交渉が大詰めを迎え、現実味を帯びる中、本年のダボス会議において、初めてトランプ大統領から、米国がTPPに参加する可能性について言及があったところです。そうした意味で、TPP11の早期発効を目指すことが、TPPのメリットを具体的に示し、TPPが米国の経済や雇用にとってもプラスになるとの理解を深める大きな力となるものと考えます。
我が国としては、TPPが日米両国にとって最善であると考えており、日米両国が日米経済関係及びアジア太平洋地域の発展にいかに協力すべきか、TPPの持つ意義も含め、建設的な議論を今後とも米国と行っていく考えであります。
TPPをめぐる日米間のやりとり及び日米経済対話についてお尋ねがありました。
米国政府によるTPPからの離脱を受け、我が国は、日米首脳会談を含め、これまで累次にわたり、米国政府に対してTPPに復帰するよう働きかけてきました。
そして、その結果、トランプ大統領自身も、TPPについて、よりよい合意内容ができるのであればTPPに参加する可能性がある旨述べるに至っています。
先般の日米首脳会談では、トランプ大統領と、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議を開始することで合意しました。茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で協議が行われ、その結果が、麻生副総理及びペンス副大統領のもとでの日米経済対話に報告されることになります。この協議は、公正なルールに基づく、自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現するため、日米双方の利益となるように、日米間の貿易や投資を更に拡大させていくとの目的で行われるものです。
米側は二国間ディールに関心を有していると承知をしておりますが、我が国としては、TPPが日米両国にとって最善と考えており、その立場を踏まえ、引き続き議論に臨んでまいります。
なお、この協議は、日米FTA交渉と位置づけられるものではなく、その予備協議でもないことを明確にしておきます。
国民合意を進めるための、政府の説明責任についてお尋ねがありました。
TPPは、消費者の皆さんが域内のさまざまなよい商品をより安く、安心して手に入れることができるようになるとともに、自由で公正なルールに基づくマーケットを世界に広げることで、手間暇かけてよいものをこしらえる中小・小規模事業者、農家の皆さんに大きなチャンスが生まれてまいります。
同時に、農業者や中小・小規模事業者の皆さんに対して、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、きめ細やかな対策を引き続き講じることで、それでもなお残る不安や懸念にもしっかり向き合ってまいります。
こうした点については、これまでも、わかりやすい情報発信や説明会の開催など、丁寧に説明する努力を重ねてきたところですが、引き続き、国民の理解が得られるよう、政府として説明責任を果たしていく考えであります。
今後の経済連携について、農林漁業分野の扱いについてお尋ねがありました。
TPPは、参加国のさまざまな利害関係を綿密に調整してつくり上げたガラス細工のような協定であり、一部のみを取り出して変えることは極めて困難と考えています。
米国との間では、我が国としては、TPPが日米両国にとって最善であるとの考えであり、その立場を踏まえ、議論に臨んでまいります。日米両国が日米経済関係及びアジア太平洋地域の発展にいかに協力すべきか、TPPの持つ意義を含め、建設的な議論を行っていきたいと考えています。
いずれにせよ、我が国としては、引き続き、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく経済圏を世界に広げていく考えであり、いかなる国とも、農林漁業分野を含め、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、国益の観点から最善の結果を追求してまいります。
これからの農林水産政策についてお尋ねがありました。
安倍内閣においては、農業を成長産業化させ、農家の所得向上を実現するため、農政全般にわたる抜本的な改革を進めてまいりました。
また、中山間地域に対しても、日本型直接支払制度による支援など、地域を元気にする施策を展開してまいりました。
これにより、四十代以下の若手新規就農者が、統計開始以来初めて三年連続で二万人を超え、生産農業所得も、過去二年で約九千億円も伸び、直近で三兆八千億円になるなど、着実に成果があらわれ始めています。
こうした農政改革に加え、農林漁業者の方々の不安や懸念にもしっかり向き合い、TPPなど新たな国際環境のもとでも安心して再生産できるよう、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき十分な対策を講じてまいります。
安倍内閣では、引き続き、農林水産業全般にわたって改革を力強く進めてまいります。若者が夢や希望を持てる農林水産新時代を構築し、国民への食の供給に万全を図ってまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣齋藤健君登壇〕