安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 笠井亮議員にお答えをいたします。
 決裁文書に関する問題等についてお尋ねがありました。
 行政をめぐるさまざまな問題について、行政全体に対する国民の信頼を揺るがす事態となっており、行政府の長として、また自衛隊の最高指揮官として、その責任を痛感しております。行政に対する最終的な責任は内閣総理大臣たる私にあり、改めて国民の皆様におわびを申し上げます。
 特に、今般の決裁文書に関する問題については、国民の皆様から厳しい目を向けられていることを真摯に受けとめながら、なぜこのようなことが起こったのか、全てを明らかにするために徹底的に調査を行い、全容を解明し、再発防止に全力を挙げてまいります。国民の信頼回復に向けて、総理大臣として、その責務を果たしていく決意であります。
 米国の鉄鋼、アルミニウムに関する措置についてお尋ねがありました。
 トランプ大統領の発言にある新しい合意や交渉材料の意味するところについては、私の立場でコメントすることは差し控えたいと思います。
 いずれにせよ、日米首脳会談では、私から、日本からの輸出品が米国の安全保障に悪影響を及ぼすことはなく、むしろ高品質で多くが代替困難な日本製品は米国の産業や雇用にも多大に貢献しているというのが我が国の立場である旨主張しました。引き続き、この立場に立って、米国に粘り強く働きかけを行ってまいります。
 米国のTPP復帰についてお尋ねがありました。
 TPP11の交渉が大詰めを迎え、現実味を帯びる中、本年のダボス会議において、初めてトランプ大統領から、米国がTPPに参加する可能性について言及があったところです。そうした意味で、TPP11の早期発効を目指すことが、TPPのメリットを具体的に示し、TPPが米国の経済や雇用にとってもプラスになるとの理解を深める大きな力となるものと考えます。
 米国のTPP十一カ国への輸出額は、日本への輸出額の十倍であり、米国がTPPに入れば米国のマーケットは飛躍的に拡大するなど、我が国としては、TPPが日本だけでなく米国にとっても最善であると考えており、こうした点について、引き続き米国に説明していきたいと考えております。
 いずれにせよ、TPPは、参加国のさまざまな利害関係を綿密に調整してつくり上げたハイスタンダードかつバランスのとれた、いわばガラス細工のような協定であり、一部のみを取り出して再交渉する、変えることは極めて困難であると考えています。
 自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議についてお尋ねがありました。
 日米首脳会談では、トランプ大統領と、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議を開始することで合意しました。この協議は、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で行われ、その結果が、麻生副総理及びペンス副大統領のもとでの日米経済対話に報告されることになります。この協議は、公正なルールに基づく、自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現するため、日米双方の利益となるように、日米間の貿易や投資を更に拡大させていくとの目的で行われるものです。
 米側は二国間ディールに関心を有していると承知しておりますが、我が国としては、TPPが日米両国にとって最善と考えており、その立場を踏まえ、引き続き議論に臨んでまいります。
 なお、この協議は、日米FTA交渉と位置づけられるものではなく、その予備協議でもないことを明確にしておきます。したがって、トランプ大統領の二国間交渉を重視する交渉姿勢に迎合したものであるとの御指摘は当たりません。
 ハガティ駐日大使の発言や、米国の要求分野等についてお尋ねがありました。
 ハガティ駐日大使の発言の意味するところについては、私の立場でコメントすることは差し控えたいと思います。
 日米首脳会談で開始することに合意した、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議は、日米FTA交渉と位置づけられるものではなく、その予備協議でもなく、今後の米側の要求をこちらから予断するようなコメントは差し控えたいと思います。
 米側は二国間ディールに関心を有していると承知をしておりますが、我が国としては、TPPが日米両国にとって最善と考えており、その立場を踏まえ、引き続き協議に臨んでまいります。
 いずれにせよ、我が国としては、いかなる国とも国益に反するような合意を行うつもりはありません。
 今後、米国や他の加盟国から譲歩等を求められないのかとお尋ねがありました。
 将来の協議等について予断を持ってお答えすることは困難ですが、いずれにしても、我が国としては、いかなる国とも国益に反するような合意を行うつもりはありません。そのことを明確にしておきます。
 米国製の防衛装備品の購入についてお尋ねがありました。
 国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、我が国の防衛力について、質及び量を必要かつ十分に確保することが不可欠であります。
 こうした観点から、高い性能を有する装備品を導入することは、我が国の防衛力を強化するために非常に重要であり、F35A戦闘機、イージスシステムなど、米国製装備品の導入を進めています。さきの日米首脳会談では、このような我が国の考え方を説明したものです。
 防衛装備品については、平成二十五年に閣議決定した防衛大綱及び中期防に基づいて、米国製の装備品を含め、計画的に取得しており、防衛関係費についても、中期防に定める五カ年間の経費総額の枠内で計画的に計上しているところです。
 国民生活へのしわ寄せといった御指摘は当たらないものと考えており、今後とも計画的な整備に努めてまいります。
 北朝鮮問題についてお尋ねがありました。
 先般行われた南北首脳会談が、朝鮮半島の完全な非核化に向けた重要な一歩となったことを評価します。この重要な一歩を、来る米朝首脳会談等を通じ、北朝鮮の具体的な行動につなげていくことが極めて重要であります。
 我が国として、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルの諸懸案を包括的に解決し、北朝鮮との間でその不幸な過去を清算し、国交正常化を目指していくとの方針は一貫しています。
 あす開催される日中韓サミットの機会には、北朝鮮の問題について突っ込んだ意見交換を行いたいと思っています。日米韓で緊密に協力し、中国、ロシアを始めとする国際社会とも緊密に連携し、拉致、核、ミサイルの諸懸案の解決に向け、最大限の努力を積み重ねてまいります。
 沖縄の基地負担の軽減についてお尋ねがありました。
 学校や住宅に囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の全面返還を一日でも早くなし遂げなければなりません。そのために、最高裁判所の判決に従い、辺野古への移設を進めてまいります。
 移設は、普天間の三つの基地機能のうち一つに限定するとともに、飛行経路が海上となることで安全性が格段に向上し、普天間では一万数千戸必要であった住宅防音がゼロとなります。
 なお、北朝鮮の完全な非核化については、その実現に向け、北朝鮮の具体的な行動へとつなげていくため、全力を挙げてまいります。
 いずれにせよ、今後とも、沖縄の基地負担の軽減に全力を尽くし、一つ一つ確実に結果を出してまいります。(拍手)
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発言情報

speech_id: 119605254X02320180508_026

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2018-05-08

院: 衆議院

会議名: 本会議