山崎誠の発言 (本会議)
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○山崎誠君 立憲民主党・市民クラブの山崎誠でございます。
会派を代表して、ただいま議題となりました経済再生担当大臣茂木敏充君の不信任決議案に対して、賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
永年在職議員の表彰のこの日に、この不信任決議案という不名誉な議案のために登壇されていらっしゃいます茂木大臣、心中お察しいたします。でも、その理由は茂木大臣にございますので、その理由を述べさせていただきます。
まず問わなければいけないのは、国際交渉、TPP11に対する茂木大臣の基本的な姿勢でございます。
政府は、TPP11の意義、二十一世紀型の自由で公正な新しいルールをアジア太平洋地域につくり上げるとしております。自由貿易の価値を一定理解するところではございますが、TPP11はグローバル企業に一方的な有利な環境を提供するもので、グローバル企業への便宜供与、世界の私物化との批判があります。
日本の国内の農業や畜産、酪農に対して壊滅的な打撃を与える可能性も高い。また、例えば食の安全に対する規制緩和など、国民の命や健康への危険も拡大します。公共事業への外国企業の参加を広げるなど、疲弊する地方再生に逆行する規定も含まれている。自民党、これでいいんでしょうか。
茂木大臣にとって大切なのは、グローバル企業が闊歩する弱肉強食の自由貿易ですか、それとも、国民の命や暮らし、農業によって支えられている豊かな日本の自然環境、多くの先人の努力によって築き上げられた信頼された日本ですか、どちらですか。
私たち日本の政治家が真っ先に守るべきものを見失っている茂木大臣に国際交渉を担っていただくわけにはまいりません。
安倍政権は、TPP11はTPP12の延長で中身は変わらない、審議する必要はないと考えているのではないですか。とんでもない間違いでございます。
米国では、もうかるのはグローバル企業の経営陣だけ、賃金は下がり、失業はふえ、国家主権が侵害される、食の安全が脅かされるとの理由で、多くの国民がTPP反対の声を上げています。大統領候補全員がTPPを否定せざるを得なかったこの事実をどう受けとめるんですか。米国というTPP12のキープレーヤーが抜けてしまったTPP11を、TPP12と同じ考え方に立っていく合理性は全くありません。
政府は、TPP11の日本の農業への影響を千五百億円と試算しております。この試算は、国内政策がうまく効果を発揮したことを前提に算出されている。国内対策を前提としない影響評価をお聞きをしても、一向にその試算は明らかにされません。国内の農業生産量は変わらないということも言っている。こんな御都合主義が許されるんでしょうか。TPP11ありきの情報操作と言われても仕方ない状況ではないですか。政府の希望的観測だけを聞かされて、納得いくわけにはまいりません。
こうした多くの問題を、課題を抱えながら、与党は、関連法案の審議をわずか三日間、十数時間の審議で終わらせようといたしました。このようなごくわずかな時間と期間で審議を終わらせるような政府・与党の姿勢は、国民に問題を知られたくない、気づいてほしくない、そういう意識のあらわれではないですか。
安倍政権から始まる国難は去っていません。国難国会は会期を大幅に延長して、じっくり議論しようではありませんか。なぜ議論を避けようとするんですか。どうか逃げずに、国民の皆様に堂々と議論を尽くそうではありませんか。よろしくお願いいたします。
最後に、自民党、公明党の皆様に申し上げます。
戦後の焼け野原となった日本は、自民党の政治的リーダーシップのもと復興を遂げ、高度成長期を経て、世界有数の経済的にも社会的にも豊かな国となりました。そこには、国民に対する責任を誰よりも自覚し、日本の未来を描こうとする、誇り高き政治の姿があったと思います。私は、主義主張や政策の違いはあっても、こうした自民党の政治に対して尊敬と敬意の念を持ってまいりました。
しかしながら、今の安倍政権、自民党、公明党の政治は、こうしたかつての自民党政治とは全くかけ離れた、正義に欠ける政治になってしまったと糾弾せざるを得ません。極めて残念です。
政治における正義とは何か。私は、政治における正義とは、たとえ少数であっても、困難に陥っている方、本当に社会の支えが必要、そういう方々を真っ先に考えること、お互いに違いを認め、多様な価値、価値観を尊重すること、無私の心、広く公共、国民のために尽くすこと、こうした姿勢とともに、一人も置き去りにしないという決意こそ、そこに正義が宿るんだと考えます。
働き方改革、働かせ改革に正義があるでしょうか。今、過労死、過労自殺が社会問題化しています。多くのかけがえのない命が日本社会のひずみの中で奪われています。今なすべきは、こうした過労死、過労自殺の実態に真摯に向き合い、その原因を究明し、対策を打つことではありませんか。働く皆さんの暮らしや命を犠牲にして、企業経営のニーズを優先させる働き方改革に正義はありません。
東京電力福島第一原発事故への対応に正義はあるでしょうか。家族を守りたい、子供たちを守りたいとの一念で、断腸の思いで自主的に福島の地を離れた方々がいます。今、そうした自主避難者への住まいの有償提供が打ち切られようとしています。避難者の方々は経済的にも困窮しており、かわりの住まいを見つけることができていません。福島の子供たちへのいじめも続いています。転校はいじめを助長するんです。こうした何の落ち度もない苦悩する避難者の方々を置き去りにして、原発推進はありません、正義はありません。
生活保護の切捨て、自衛隊の日報問題、沖縄の基地問題、カジノの問題、セクハラ問題、全く同じでございます。安倍政権に正義はありません。
そして、安倍政権の不正義の象徴とも言える加計問題です。昨日、愛媛県から出された文書は、まさに衝撃的でした。これまで繰り返されてきた安倍総理の自信満々に見えるあの答弁も、柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人質疑のあの答弁も、もはや何の信用も置けない、虚偽に満ちたものであった疑いが極めて濃厚となりました。
そういう獣医学部の考え方はいいねと総理のコメントを、恐らく、真面目な愛媛県職員は、そして熱心な加計学園関係者は、この言葉を聞いて、いろいろと思って、しっかりと記録に残したのだと思われます。その後に、幾ら記憶にないと言い張っても、記録はきちんと残っているのです。