武内則男の発言 (本会議)

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武内則男君 立憲民主党・市民クラブの武内則男です。
 冒頭、一言申し上げます。
 昨日、文部科学省の官房長も務めた現役の局長が受託収賄の容疑で逮捕されるという大事件が起こりました。事実とすれば、行政の私物化そのものであり、看過することはできません。
 そして、この事件が如実に物語るのは、行政の私物化が、まさに安倍政権の体質そのものであり、うみを出し切るどころか、うみがまた次から次へと出てくるという事実であります。大臣が謝って済む問題ではありません。
 直ちに国会の場での説明も必要ですし、与党の諸君は逃げないでいただきたい。この件も含め、徹底的な集中審議の開催を改めて強く求めます。
 それでは、ただいま議題となりました水道法の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)
 まず初めに、この改正案は、人口減少に伴う需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の直面する課題に対し、水道の基盤強化を図るため所要の措置を講ずるとして提出されたものです。
 その大きな柱は、一つには国、都道府県、市町村の責務の明確化であり、二つ目は広域連携の推進、三つ目は適切な資産管理の推進、五つ目が指定給水装置工事事業者制度の改善であります。この四つの柱で法案が組み立てられたなら、国民のための水道事業のあるべき姿に向けた第一歩として評価ができます。
 しかしながら、立法過程において、なぜか四番目の柱として運営権を売り飛ばすことができる条文が加わったことにより、本来の趣旨を、あるべき水道事業の姿をねじ曲げてしまった法案であり、断じて認めることはできません。
 過去に、PPP、PFI、コンセッション方式を導入したフランス・パリ市では、市民生活に大きな影響が出て、社会問題化する事態となり、二〇一一年、再公営化されるという結果になっています。
 同時に、ことしになって、イギリスの会計検査院から、PPP、PFIを問題視するレポートが出されています。あの民営化大国イギリスでは、PPP、PFIの手法を二十五年経験し、その結果、PPP、PFIのスキームを痛烈に批判をしている公式なレポートです。
 レポートでは、通常の公共入札より、PPP、PFIが四〇%も割高であるというエビデンスが提示され、今後も、このPPP、そしてPFIが続くなら、膨大な市民のお金が企業のトップや株主に流れると批判、警笛を鳴らしています。そして、水道に至っては、もはや規制も監督も機能していないことを明らかにしているんです。
 こうした現実を直視せず、政権にとって都合の悪いことにはふたをして、市民や国民生活に大きな影響を及ぼしかねない現状からは目をそらし、命の水を売り飛ばす、ましてや外資に。到底容認することはできません。
 今を生きる私たちは、阪神・淡路大震災、中越地震、東日本大震災、熊本地震など、数々の自然災害を経験してきました。
 そこに人がいれば水を届けるという使命と責任を背負い、全国の自治体水道関係者は、現地に駆けつけ、一分一秒を争う命の水を届けてきました。こうした経験のもとに、災害時における連携協定が結ばれるなど、危機管理体制の整備が進んでいます。
 まさに、各地域や各自治体事業体及び広域水道企業団の間で連携を図り、いわゆる公公連携を軸としたライフラインとしての命を守る取組が本来求められている姿です。
 水道は、国民のみならず、外国からの定住者や観光客、この国にいる全ての人々にかかわる重要なインフラです。水道のこれからのあり方を議論し、持続可能な水道へと導いていく政治の責任は重大です。
 電気やガスなどのインフラは、どう生きるかの選択という問題としての観点がありますが、水は、水問題は、生きられるかどうかの問題です。だからこそ、水道事業のあるべき姿は、そもそも法律改正の趣旨にあった純粋な事業の基盤強化であります。
 運営権などという海外で失敗をしているものをたてつけるのではなく、何よりも人材育成、技術の継承という観点で、事業推進を国がサポートすべきです。
 戦後七十年、市民の共有の財産としての公共水道の強化こそが、持続可能な水道のあるべき姿だと言えます。
 戦後七十年、水道法と地方公営企業法のもと、命の水に公が責任を持ち、蛇口をひねれば水が出る、安全、安心、安定供給という社会的責任を果たしてきました。その歴史に、命の水でもうけようなんという精神や概念は存在をしてこなかったのです。
 TPP、そしてPFI、IR、最後に水。ここに、ある特定の意図や狙いを持って手をつけ、国民生活を壊していこうというのが今の安倍政権です。
 岩盤規制に穴をあけるんだ。言っていることは立派でも、あいた穴をのぞけば、お友達ばかりじゃありませんか。多くの国民はそのことを見抜いています。
 これ以上、安倍政権によって行政がねじ曲げられることは許されないことを申し上げ、反対の討論といたします。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 武内則男

speaker_id: 19318

日付: 2018-07-05

院: 衆議院

会議名: 本会議