山本和嘉子の発言 (本会議)

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○山本和嘉子君 立憲民主党の山本和嘉子です。
 私は、立憲民主党・市民クラブを代表して、ただいま議題となりました古屋圭司議院運営委員長解任決議案に、断固賛成の立場で討論させていただきます。(拍手)
 まず、このたびの大阪北部地震及び西日本豪雨災害でお亡くなりになられた方々に心より御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
 七月五日に発災した豪雨災害は、水害としては平成に入って最大級だと言えます。気象庁は、五日十四時の段階で、記録的な大雨となるおそれなどと発表していました。実際、五日夕方に十一万人に避難指示が出されるなど、記録的豪雨は各地に甚大な被害をもたらしていました。
 しかし、五日夜、自民党は、赤坂自民亭という宴会を開催していました。特に、出席していた安倍総理、小野寺防衛大臣、西村官房副長官は、危機管理に対し最前線で対応しなければならず、酒席に参加するなど、全く危機意識はありませんでした。三日後の八日に、ようやく非常災害対策本部を立ち上げました。既にさまざまな場所で河川が氾濫し、安否不明情報が流れ、孤立して救助を待つ大勢の人々が確認されていました。安倍内閣の対応は初動から甘く、国民の命を軽視しているとしか思えません。
 しかも、災害対応の先頭に立たなければならない石井国土交通大臣が、巨大災害の対応よりも、IR法案、いわゆるカジノ法案の参議院での審議を優先させました。
 人命とギャンブルとどちらが大事なのでしょうか。災害のどさくさに紛れて強行に審議を行う。とても国民の理解を得られたものではありません。
 そして、昨日可決された参議院の選挙制度改革についてです。
 選挙制度は民主主義の根幹です。自民党の党利党略とも言える六増案を押し通し、比例区に特定枠を設けるのは、合区で選挙区を失う同僚議員の救済策であり、与党の横暴でしかありません。
 本来ならば、これらの法案に関して国会審議を中断し、国を挙げて災害対応をすべきだったのではないでしょうか。
 そもそも、今回の通常国会は、森友、加計問題など、いわゆる首相案件にかかわる多くの疑惑や、働き方改革関連法案、カジノ法案など、国民生活に直結する重要法案が多く存在していました。にもかかわらず、野党の意見を全く聞き入れず、数の横暴を繰り返す与党ばかりに目を向け、強行に本会議を開催した古屋委員長を断じて許すことはできません。
 ましてや、先日の朝日新聞は、古屋委員長の事務所が、パーティー券の販売について、政治資金収支報告書に実際の半分程度に過少報告していた疑いがあると報道しました。しかも、それが一回でなく常態化しており、虚偽記載額も巨額になる可能性があると指摘しています。事実であれば、看過しがたい事態です。
 昨日配付された古屋委員長の文書は全く説明になっていません。この疑惑を払拭する丁寧な説明がなされない限り、議院運営委員長として国会運営を行うことなどあり得ません。
 振り返りますと、今国会で古屋委員長が強行に本会議を開催したのは、我々が把握する限り、昨日の公職選挙法改正案が可決された本会議を含め、七回に及んでいます。
 一回目は、二月二十七日、まさに二〇一八年度予算案が衆議院を通過するときでした。
 衆議院予算委員会で厚生労働省の裁量労働制をめぐるデータに異常値が見つかり、それまで三年間も政府が説明していた論拠が捏造されていた疑いが濃厚になり、我々は、データの撤回と再審議を申し出ました。そのとき古屋委員長は職権で本会議をセットし、予算案は採決されてしまいました。裁量労働制は結果として働き方改革法案から削除されましたが、捏造データによる立法を認めたことは、国民を裏切ることであり、憲政史上まれに見る醜態ではありませんか。
 二回目の三月八日と三回目の三月九日は、森友学園決裁文書改ざん問題の渦中でした。
 私や妻が関係していたら総理も国会議員もやめると言った昨年二月の安倍総理の国会答弁の後、財務省の佐川前理財局長らによる公文書の改ざんや廃棄が進められたことが問題になりました。改ざんを行ったとされる近畿財務局職員がみずから命を絶つまでに至り、我々は調査や説明を求めましたが、古屋委員長は、安倍総理と結託するかのように、無理やり職権で本会議を開き、議事を進めようとしました。これらは、立法府による行政府への監視機能を麻痺させ、国民が求める真相解明を遠ざける結果となりました。
 改ざんを行わざるを得ない状況をつくったのはさきの安倍総理の答弁であったことは、誰が見ても明らかです。自分の責任を部下に押しつけ、平気で権力の座に居座り続ける総理がこの国にもたらしている悪影響ははかり知れません。
 四回目の職権による本会議開催は、セクハラ疑惑の福田淳一前財務事務次官の辞任が決まった四月二十四日、そして五回目は、歴史的な南北首脳会談があった四月二十七日でした。この日は、働き方関連法案の審議入りを職権で決めました。大きなニュースに紛れて国会での追及を隠そうとする作戦だったと言わざるを得ません。
 このころ、加計学園獣医学部問題に関し、柳瀬元首相秘書官が追及を受けていました。愛媛県文書に柳瀬氏が首相案件であると述べたことなどが発覚した後、参考人招致で柳瀬氏は、自分が勝手に動いた話であると説明しました。
 愛媛県の文書では、安倍総理と加計理事長とが二〇一五年二月に面談し、獣医学部いいね発言があったと記録していたにもかかわらず、政府側は、愛媛県職員がうそを言っていると否定し続けました。反対に、加計氏は記者会見で、学園の事務局長が県にうそを伝えたと説明しました。総理も加計氏との面会を否定しました。コメントする立場にないと繰り返し、一国のトップの発言が捏造されたということに、安倍総理は怒っても不思議ではないのに、まるで人ごとということが、あり得ないと思いました。
 国権の最高機関である国会において、責任を持って公正かつ円満に議会運営を全うするのが議院運営委員長の役割です。しかし、古屋委員長は、職権での本会議開会を強行し、総理が疑惑の追及から逃げ切ることに協力しました。結果として、国会を安倍総理にそんたくする下請機関であるかのようにおとしめた責任は重大であります。
 六回目は、五月二十二日。古屋委員長は、カジノを含むIR実施法案の審議入りを職権で決定しました。
 我が国の歴史の中で、刑法で禁止されてきた賭博を合法化する法案です。カジノを運営できるノウハウを持つのは実質的に海外企業だけと言われている中、政府が経済対策として一方的に進める姿は、到底納得できるものではありません。依存症対策も曖昧で、十分な審議もなされないまま、衆議院を通過してしまいました。
 このように、古屋委員長が職権で強行した本会議は、データ捏造による働き方改悪、森友文書の改ざん隠し、財務官僚のセクハラ、加計追及逃れ、そしてギャンブル法案と、安倍政権の醜悪な数々の問題を覆い隠し、さらには、強行採決、審議不十分などを繰り返しました。古屋委員長の安倍政権を守ることに徹した国会運営は、国会の権威と信頼を大きく失墜させたのです。
 本来ならば、与野党が建設的な議論を重ねていくのが国会のあるべき姿であります。その責任は、政府・与党、そして、国会で議長、副議長に次いで権威のある立場とされている議院運営委員長にあるのではないでしょうか。
 政府が許しているうそと改ざんなどが当たり前にまかり通る世の中になり、議院運営委員長までがスキャンダルに見舞われる事態。こんなことが続けば、民主主義は機能しなくなります。今の国会はそのような危機に瀕しているのではありませんか。そんな国会運営を行ってきた古屋圭司議院運営委員長のその責任は極めて重いと言えます。
 そのことを申し上げて、古屋圭司議院運営委員長解任決議に断固賛成の討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 山本和嘉子

speaker_id: 106

日付: 2018-07-19

院: 衆議院

会議名: 本会議