岸田文雄の発言 (予算委員会)

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○岸田委員 ありがとうございました。
 そして、その理想への日本の取組についてお伺いをさせていただきたいと思いますが、今総理からも触れていただきましたように、四年八カ月、私も外務大臣を務める中で、広島出身ということもあり、核軍縮・不拡散に特に強い思いを持って取り組みました。しかし、厳しい現実にたびたびぶち当たりました。核軍縮・不拡散、これは、結果を出すためには、核兵器を現実に持っているのは核兵器国ですから、核兵器国と非核兵器国が協力しなければ、さらには、核兵器国自体を巻き込まないと結果につながらない、現実は動かない、こうした冷徹な現実にたびたびぶち当たった次第です。
 核兵器国を巻き込まなければならないと思ったからこそ、総理から紹介していただきましたG7の外相会談、あるいはオバマ大統領の広島訪問にも取り組んだ、こんなことでありました。
 しかし、残念ながら、核兵器国と非核兵器国の対立、これはますます深刻になっています。
 二〇一五年、核軍縮・不拡散の世界で最も大切な国際会議、五年に一度のNPT運用検討会議、残念ながら、これは、両者の対立のもとで、成果文書をまとめることができませんでした。
 また、今、核兵器禁止条約をめぐる議論を通じて、核兵器国は全くそれにかかわろうとしない、そして、非核兵器国の中も、核兵器禁止条約を重視するグループと、従来のNPT、核兵器拡散防止条約を重視するグループに分裂してしまっている、こういった現実があります。分裂はますます深刻になっている、こういったことです。
 この核兵器禁止条約に向けて努力すること、あるいは、先日もICANというNPOがノーベル賞をとった、こういった動きは、核兵器のない世界を目指す大きな目標を共有するという意味で、これは歓迎すべきことだと私は思っています。ただ、核兵器のない世界を目指すためには、被爆者、NGO、政府、自治体、それぞれ果たすべき役割がある、それぞれ果たすべき役割をしっかりと果たしていく、これが大事なのではないかと思います。
 日本政府の立場、これは各国政府に直接働きかけられる立場ですから、核兵器国、非核兵器国、それぞれの政府に直接働きかけることによって、核兵器のない世界を目指す、こうした目標を共有して、現実を動かすために皆で協力をしよう、こうした橋渡し役を果たしていく、これこそ政府の立場なのではないかと思います。
 そして、その中で、日本は、御案内のとおり、核兵器禁止条約交渉に加わることを控えています。そうであるならば、そして橋渡し役をするというのであるならば、なおさら、それでは日本はどういった道筋で核兵器のない世界というこの理想につなげていこうとしているのか、どんなシナリオを考えているのか、これをしっかり示さなければいけない、こういったことだと思います。
 昨年五月、私は、二〇二〇年のNPT運用検討会議第一回準備委員会に出席しまして、日本のシナリオ、これを訴えてきました。
 要は、日本は、NPT、CTBT、FMCT、これはもう時間が限られておりますのでちょっと解説はやめますが、さまざまな国際的な取組において中心的な役割を果たしてきました。この取組を引き続き続けることによって、核兵器の数、そして役割、意義、この三つをずっと低減させていって、最小限ポイントというふうに説明していますが、ある程度までその三つが下がった段階で初めて、法的拘束力のある条約を使って核兵器のない世界を目指す、こういったシナリオを考えるべきではないか。
 要は、こうした核兵器を禁止する法的拘束力のある条約、これは使い方を間違えると現実は動かなくなってしまうよということを訴えたわけです。現実、今、これを使おうとしてこの分裂が更に深刻になってしまっている、動かなくなっている、こういったことを考えましても、使い方を間違えてはならない、こういったことを訴えました。
 この考え方について、河野大臣、いかがお考えでしょうか。

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2018-02-02

院: 衆議院

会議名: 予算委員会