高木啓の発言 (予算委員会第二分科会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○高木(啓)分科員 おはようございます。自由民主党の高木啓と申します。
 私は、昨年十月の衆議院選挙で初めて議席をお預かりをさせていただくことになりまして、きょうが初めての国会での質問でございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 衆議院議員に就任をする以前は、私は東京都議会議員を務めておりまして、その前は、私の地元、東京都北区の区議会議員を務めておりまして、そういう意味では、ずっと私は地方議員を務めてまいりました。
 そうしたことから、地方自治あるいは地方分権、そうしたことに非常に今までも興味を持って取り組んでまいりましたので、きょうは、第二分科会の質疑、特に地方分権改革についてお伺いをさせていただきたいと存じます。
 私、まさに今地方分権改革を進めるに当たって、最終的にというか究極的に、地方分権というのは国家の統治機構をどうするかということになるんだろうというふうに思っています。
 最近の地方分権改革の流れというのは、平成二十一年の地方分権改革推進計画を踏まえて、平成二十三年、第一次一括法に始まりまして、現在、第八次一括法を提案するところまで進んできたということでございます。この間の総務省を始めとする皆様方の御尽力には大変敬意を表するものでございます。
 しかしながら、この地方分権というのは、よく考えてみますと、最近始まったという課題ではありませんで、このことは長い歴史の中でずっと我が国が取り組んできた一つのテーマであったと私は思っております。
 特に、ことしは明治百五十年ということがよく言われますが、明治維新以来、実は、地方分権というのは我が国にとっては大変大きな課題でありまして、明治維新以来、我々の先人は、地方をどう治めるかということに対しては物すごい情熱を持って取り組んできたと私は思っているわけであります。
 例えば、私が所属をしておりました東京都議会は、東京が明治維新以来設立をされて、東京府であったわけでありますけれども、明治十一年には既に東京府議会議員選挙を行っておりまして、明治十二年の初頭に東京府議会の第一回、最初ですから臨時議会ですね、臨時議会が開かれているわけであります。
 つまり、我が国にとって非常に重要な課題であった憲法の制定、そして国会の開設、そうした明治の一つの流れの中で、国会開設が明治二十三年でございますから、それに先立つこと十一年前に、実はもう既に地方議会は開設をされていたということで、地方分権とよく言いますけれども、実は政治的には、地方の方がそういう制度を先に整えたというか、一つの試験的なモデルをつくって、それから国会開設にずっと流れてきた。つまり、地方をどうするかということの方が政治的には先に進んできたというのが事実だろうというふうに思っているわけであります。
 一つの我が国の地方分権の研究といいますか、そういうことを一番最初に学術的にやったのは多分福沢諭吉だろうというふうに思っておりまして、明治十年に福沢諭吉は「分権論」という論文を書かれております。
 福沢は、このときに、この「分権論」の中で、国家の権力、いわゆる国権というものを政権と治権というふうに分けたと言われています。政権というのは国の権力、そして国はどういう権力を持って国家を治めていくか。そして、地方はどういうふうに治めていくかという意味で、治める権力と書いて、治権というものを考えた。この二つを分けて考えたということであります。
 この国権と治権というのは、実は、今でも地方分権を考える上では非常に示唆的な考え方でありまして、福沢は、当時、明治の時代に、国権、国は何をやるべきかということを五項目にわたって考えました。一つは、一般の法律を定めること。二つ目には、徴兵令を行って海陸軍の権をとること。三つ目には、中央政府を支えるがための租税を取ること。四つ目は、外国交際を処置して和戦の議を決すること。五つ目は、貨幣をつくりてその品位、名目を定めること。これが国の権限であり、権力だと。
 そして、一方で地方は何かということは、地方も五つに分けて、一つは、警察をつくって治安を維持すること。二つ目には、道路、橋梁、堤防の営繕、いわゆる社会資本を整備しよう。三つ目には、学校、社寺、遊園の整備。四つ目には、衛生を管理すること。五つ目には、地方の行政を進める上での費用を取り立てること。この五つをそれぞれ考えて、「分権論」の趣旨がこういうことになっているわけであります。
 もう一方で、憲法の問題については、これも、早稲田大学をつくった小野梓という人がいますが、これは大隈重信と一緒に早稲田大学をつくった人ですけれども、小野梓は「国憲汎論」を明治十七年に上梓をいたしまして、このときも、小野はこう言ったんですね。日本は地方自治の制によるべしと断言すべきと言ったわけであります。
 それはなぜかというと、いろいろなメリットはあるというふうに言っておりますが、その大きな一つは、地方分権によって、中央に人材が集中するのを防ぐこと、つまり、地方に人士をたくさん集めるというか、中央にだけ偏らないように、いわゆる日本全体を見て政治の仕組みをつくるべきなんだ、こういうことを言ってきたわけであります。
 さて、今申し上げた明治のエピソードでありますけれども、以来、さきの大戦を経て長い歴史を持った地方分権の議論なんですが、まず、安倍内閣として、この地方分権というものはどうあるべきと考えているのかということをお伺いさせていただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 119605272X00120180223_007

発言者: 高木啓

speaker_id: 20439

日付: 2018-02-23

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会