福井照の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。
沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣の福井照でございます。沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し述べさせていただきます。
まず、沖縄政策について申し上げます。
沖縄の振興につきましては、昭和四十七年の本土復帰以降講じられてきた社会資本整備を始めとする様々な施策によって、入域観光客数や就業者数が増加するなど着実に成果を上げてきております。しかし、高い若年者失業率等を始めとした課題がなお存在していることも事実でございます。
一方で、沖縄は、東アジアの中心に位置する地理的特性や、日本一高い出生率といった優位性、潜在力を有しております。これらを生かし、沖縄が自立的に発展することによって地方創生のモデルとなることを目指し、引き続き、沖縄振興策を総合的、積極的に推進してまいります。
平成三十年度の沖縄振興予算案については、厳しい財政状況の下ではありますが、所要額を積み上げ、総額三千十億円を計上いたしました。この中では、西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備に係る経費や、人材育成推進のための予算を新たに計上するとともに、沖縄科学技術大学院大学、OISTの規模拡充に向けた取組等の支援や産業の創出、離島の活性化や子供の貧困緊急対策のための予算を増額して計上しております。
沖縄における人材育成につきましては、主として観光や情報通信分野の専門学校に進学した学生に経済的支援を行う沖縄独自の給付型奨学金の創設や、県内の幅広い業界において企業の中核となる人材を育成するカリキュラムの開発及び研修等を実施してまいります。
産業の創出につきましては、特に、情報通信関連産業など高度・高付加価値産業の集積・育成、企業誘致に取り組んでまいります。また、アジア主要都市を結節する国際物流拠点の形成を推進するとともに、同拠点を活用したものづくり産業の創出等を図ってまいります。
厳しい自然的条件に置かれている沖縄の離島については、海洋環境の保全等に重要な役割を担っていることに鑑み、市町村が行う先導的な事業を支援し、その活性化に取り組んでまいります。
また、沖縄の子供の貧困の解消は喫緊の課題であり、貧困の連鎖を断ち切ることが重要です。二〇二一年度までを集中対策期間として、沖縄の実情を踏まえた支援員の配置や居場所づくりをモデル的、集中的に実施してまいります。
観光・リゾート産業については、平成二十九年の入域観光客数は過去最高の九百四十万人を記録し、速報値においてハワイを超えました。この流れを維持できるよう、沖縄の観光振興に強力に取り組んでまいります。
また、県民の生活を支えるとともに、急増する観光客に対応するため、空港、港湾、道路等の社会資本整備を一層推進することが重要です。
重要な拠点空港である那覇空港の滑走路増設事業については、平成三十一年度末の供用開始に向け、着実に事業を進めてまいります。
また、近年、大型クルーズ船の寄港が急増し、今や寄港地として魅力にあふれる沖縄が全国のクルーズ需要をリードしております。那覇港、石垣港、平良港、本部港等の受入れ環境整備に万全を期してまいります。
さらに、沖縄西海岸道路等の主要幹線道路の整備とともに、バス自動運転の実証実験の結果等も踏まえつつ、沖縄の深刻な交通渋滞解消のため、公共交通機関の利用促進などの取組を進めてまいります。
沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、開学から六年目を迎え、本年二月に、初となる学位記授与式が執り行われたところでございます。引き続き、新たな研究棟の建設や新規教員の採用など、規模拡充に向けた取組を支援するとともに、OIST等を核としたイノベーション・エコシステムの形成の推進を図ってまいります。
このほか、農林水産業の振興、北部地域の振興、鉄軌道等の調査、子育ての支援、雇用の促進、不発弾対策等についても、着実に取組を進めてまいります。
沖縄には、今なお多くの在日米軍専用施設・区域が存在し、沖縄県民の皆様に大きな御負担をお掛けしております。引き続き、沖縄の皆様の御理解を得る努力を続けながら、沖縄の基地負担軽減に取り組むことが政府の方針です。
特に、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場については、固定化は絶対に避けなければならないとの認識の下、一日も早い全面返還の実現に向けて政府として取り組むことといたしております。
駐留軍用地の跡地利用は、今後の沖縄振興の観点から極めて重要な課題です。平成三十年度予算案では、西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備に関する経費として、琉球大学医学部及び附属病院を建設するために必要な実施設計費を計上いたしました。西普天間住宅地区跡地が今後の跡地利用のモデルケースとなるよう、関係府省庁の連携の下、沖縄健康医療拠点の形成に向けた取組をしっかりと推進してまいります。
次に、北方領土問題について申し上げます。
北方領土問題は、戦後七十年余りが過ぎた現在もなお解決していない日ロ関係最大の懸案でございます。北方四島は、いまだかつて一度も他国の領土となったことがない我が国固有の領土であり、政府は、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという一貫した基本方針の下、粘り強く外交交渉を推進しています。
私は、北方対策担当大臣として、国民世論啓発の強化、四島交流事業の実施、元島民の方々に対する援護等を通じて返還に向けた環境整備に積極的に取り組み、外交交渉を強力に後押しをしてまいる所存でございます。
まず、国民世論の啓発につきましては、とりわけ次代を担う若い世代の関心を喚起することが重要です。そのためには、北方領土をじかに見たり、元島民の方々から話を聞くなどすることが極めて有効であることから、北方領土隣接地域への修学旅行等の誘致を更に拡充してまいります。また、若い世代も含め一人でも多くの方々に隣接地域を訪れていただくために、同地域の観光資源を組み合わせたモデルプランや効果的なPR手法等に関する調査研究に取り組んでまいります。
元島民の方々に対する援護については、元島民の事業や生活の安定のための低利融資を始め、自由訪問の実施や元島民による返還運動の支援等に引き続き取り組んでまいります。
高齢化している元島民の方々の身体的な負担を軽減するために実施した航空機による特別墓参については、来年度も引き続き実施するために必要な予算を新たに計上しております。私といたしましても、元島民の方々のより自由な往来に向けて、更なる改善策が講じられるよう努めてまいります。
私は、平成十三年の夏に四島交流事業で色丹島を訪問したことがあります。我が国固有の領土であるにもかかわらず自由に往来できないという現実を実感するとともに、四島交流事業等を通じて相互理解を深め早期返還につなげていかなければならないとの思いを強くしたことを今でもはっきりと覚えております。北方対策担当大臣として、その思いを片時も忘れずに、元島民の方々に寄り添いながら職務に邁進してまいる所存でございます。
石井委員長を始め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。