河戸光彦の発言 (決算委員会)
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○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十四年八月二十七日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況」につきまして、関係府省等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき三十年三月二十三日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
この報告書は、二十五年十月十六日及び二十七年三月二十三日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。
検査しましたところ、原子力損害の賠償に関する支援等のための国の財政上の負担等は計八兆五百四億余円となっておりました。このほか、福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策については計二千二百四十二億余円の財政措置が講じられていました。そして、東京電力へ交付する国の資金が十三兆五千億円になるとして、東京電力が納付する特別負担金額や東京電力株式の売却益等について一定の条件を仮定して機械的に試算したところ、国の資金の回収が終わるのは平成四十六年度から平成六十三年度までとなりました。
検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、東京電力株式の高い価格での売却は国民負担の極小化等に大きく貢献するものですが、関係府省、原子力損害賠償・廃炉等支援機構等は、高い価格での売却が確実なものではないことなどを踏まえた上で、今後の支援、資金援助業務等を実施していく必要があると考えております。
会計検査院としては、東京電力に対する国の支援の状況等について引き続き検査していくこととしております。
これをもって報告書の概要の説明を終わります。
次に、会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成三十年四月十三日に計二件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
まず、「各府省庁の災害関連情報システムに係る整備、運用等の状況について」を御説明いたします。
検査しましたところ、防災情報の共有を目的とした総合防災情報システムの入力、閲覧状況が低調となっていたり、これを含む十二の府省庁が整備している六十七の災害関連情報システムにおいて、情報連携される項目が一部となっていたり、公開情報の二次利用が困難となっていたり、運用継続性を確保するためのIT—BCPの策定や事前の訓練が実施されていなかったりなどしておりました。
検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、災害関連情報システムの整備、運用等の実施について、各府省庁は、災害関連情報システムが災害応急対策に十分に資するものとなっているか留意すること、内閣府は、各府省庁等の情報システムと総合防災情報システムの情報連携の必要性を検討し、総合防災情報システムの機能を防災関係機関に周知すること、各府省庁は、他の府省庁等との間での災害関連情報の共有に向けた取組を推進すること、情報を公開する場合には、二次利用が行いやすい利用ルールを設けるなどすること、災害関連情報システムの運用継続性を確保する方策について検討し、IT—BCPの策定や事前の訓練を行うことなどに留意する必要があると考えております。
会計検査院としては、各府省庁の災害関連情報システムに係る整備、運用等の状況について、引き続き注視していくこととしております。
次に、「官民ファンドにおける業務運営の状況について」を御説明いたします。
検査しましたところ、官民ファンド運営法人が実施する間接支援において支援決定時に見込んだ出資等が実行されていなかったり、政策目的の達成状況等を評価するためのKPIについて、KPIや成果目標の見直しを検討する必要がある項目が見受けられたり、官民イノベーションプログラムにおいて政府出資金計四百四十七億余円の今後の使用見込み等について十分に検討する必要があったり、平成二十八年度末時点で繰越損失等が生じており純資産の計が資本金等を下回っている法人が見受けられたりなどしておりました。
検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、官民ファンド運営法人及び所管府省庁は、出資等に対する需要を引き続き十分に確認すること、KPIの内容や成果目標について、設定の見直しや評価結果の公表等を検討すること、官民イノベーションプログラムにおいて使用する見込みがない政府出資金が生ずる場合には国庫納付が行えるようにする措置を検討すること、最終的に国が政府出資等の額を回収できるように繰越損失等を解消するまでの計画等について必要な見直しを継続的に行い、必要な施策を講じていくことなどの点に留意することが必要であると考えております。
会計検査院としては、官民ファンドにおける業務運営の状況について、今後とも多角的な観点から引き続き注視していくこととしております。
これをもって報告書の概要の説明を終わります。