兵頭慎治の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(兵頭慎治君) ありがとうございます。
 まず、ロシアの対米観ということでございますけれども、実はこれ、ヨーロッパとアジアで、ロシアのアメリカあるいはアメリカの軍事同盟に対する認識というのは少し温度差があるというのが私の認識でございまして、ヨーロッパに関しては、アメリカ率いる巨大な軍事機構であるNATOというのがありまして、その拡大、そしてアメリカ率いるミサイル防衛システムのヨーロッパ配備というのはもう全否定に近い形で厳しく非難をしているわけでありますが、このアジアに関して言うと、ロシアの公式見解からすると日米同盟に関しては必ずしも全否定をしていないと。ヨーロッパとアジアの安全保障環境が異なる中、もちろん積極的に肯定もしていないんですけれども、やはり全くアメリカの軍事プレゼンスがなくなってもよいかというと、必ずしもそう思っていない部分というのがあるということであります。
 それから、プーチンが訪日されたときに進展がなかったということでありますけれども、私は、大きな問題としましては、北方領土問題というのは最終的に、これはやっぱりロシアからすると軍事、安全保障の問題であって、そこの部分のやはり交渉というか切り込みというのが十分にまだ間に合わなかったと。交渉の入口からすると、経済協力、資源協力というのは極めて有効であり、ロシアと交渉を行う上での環境整備ということでは大事なんですが、ただ、そこでは最終的な妥結のところまではやっぱり行かないと。安全保障面のロシア側の懸念をいかに払拭させるのかという、そこまでの交渉、議論が行って初めて交渉の出口が見えてくるということだろうと思うんですね。
 ようやくそこは、ここ一、二年、ロシア側の発言、先ほど御紹介しましたし、様々な日ロ間の安全保障上の対話というのが始まる中、私は始まりつつあるんだろうというふうに考えています。ですから、残り、プーチンさんのレームダック化する前までに、いかに日本とロシアの間で安全保障の面から領土問題について議論していくのかというのが今後の交渉の鍵になろうかというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 兵頭慎治

speaker_id: 8561

日付: 2018-02-21

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会