吉原祥子の発言 (国土交通委員会)
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○参考人(吉原祥子君) ありがとうございます。
まさに、根本的な発生予防策をどう考えていくのかということは次の課題だと思っております。
この問題は、万能薬はありません。特効薬もありません。今までの制度の生かすべきところは生かし、見直すべきところは見直していくということを、一つ一つ地道に地味に息長くやっていくことが大事で、今回の法案は、まずそのための第一歩です。
議員御指摘のとおり、利用権設定というものは問題の根本解決にはなりません。利用権設定のまま長期間使用をしても、それによって所有権がじゃどうなるのか。時効取得の問題とか、今後様々な、また法的な課題は出てくるわけですね。利用権設定において長期間使用した場合と実質的に占有をして時効取得を申し出る場合とどういう違いがあるのかとか、そうした難しい法的な問題も出てくるわけです。
したがいまして、今後はこうした問題の発生自体を予防していくということが必要となってきます。それについては、繰り返しになりますけれども、相続未登記をなるべく減らしていくということ、それから受皿の問題、情報基盤もありますし、そして、相続については、これはやはり専門家の支援というものが必要であろうというふうに思います。
いろいろな専門家の方のお話を私は伺っていく中で思うのは、日本社会においては個人の相続というものを余りにも個人任せにしてきたんじゃないかということを感じます。特に、土地という公共性のある財を引き継ぐことにおいては専門家の支援というものがこれから不可欠だろうと思います。
個人の都合、あるいは市場の動向によって、ああ、これはもう登記しなくていいね、管理も関心ないよという、そうした個人や市場の動向によって国土管理というものが危うくなるような仕組みではこれからは問題なわけでして、今後、そうした個人が維持管理し切れない、権利の保全もなかなか難しいなと思うような場合に、どうやって社会として個人の相続をサポートしていけるのかということを社会の仕組みとして考えていくことが重要だろうと思います。