麻生太郎の発言 (財政金融委員会)

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○国務大臣(麻生太郎君) 先日の報道を受けて、国会の議論の中で大きな問題となったことを重く受け止め、私から指示した上で、全省を挙げて職員への聞き取り、文書の確認を行い、捜査当局の協力も得て、決裁文書の書換えの事実について調査を実施したところであります。
 その結果、昨年二月下旬から四月にかけて、本省理財局において森友事案に関する複数の決裁文書の書換えが行われていたことが明らかとなりました。決裁を経た行政文書について書換えを行うようなことは極めてゆゆしきことであって、誠に遺憾であります。私としても深くおわびを申し上げねばならないと考えております。
 今後、進行中の捜査にも全面的に協力するとともに、二度とこうした事態が起こらないよう、財務省として引き続き更なる調査を進め、その上で信頼回復に向けて必要な対応を行ってまいりたいと存じます。また、国会からのお尋ねについて説明責任を果たせるよう、財務省挙げて最大限努力してまいりたいと考えております。
 続きまして、本委員会の開催に当たり、財政政策及び金融行政の基本的な考え方について申し述べさせていただきます。
 安倍内閣のこれまでの取組によって、雇用・所得環境の大幅な改善を達成したことを背景に、経済の好循環は着実に回り始めております。このような経済の好循環をより確かなものとし、持続的な経済成長を実現するためにも、昨年十二月に取りまとめた新しい経済政策パッケージに基づき、人づくり革命と生産性革命を車の両輪として、少子高齢化という日本にとりまして最大の長期的課題に立ち向かってまいります。
 人づくり革命の財源には、二〇一九年十月に予定される消費税率一〇%への引上げによる増収分の一部等を活用させていただきます。これにより、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成は困難となりますが、財政健全化の旗は決して下ろすことなく、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかり堅持いたします。この目標の達成に向け、今年の経済財政運営と改革の基本方針において、具体的かつ実効性の高い計画を示すことといたします。
 次に、平成三十年度予算及び税制改正の大要等を御説明させていただきます。
 新しい経済政策パッケージも踏まえ、平成三十年度予算におきましては、保育の受皿拡大や地域の中核企業による設備・人材投資の促進といった重要課題に重点化いたしております。同時に、一般歳出等について経済・財政再生計画の目安を達成し、公債の発行額を安倍内閣発足以来六年連続で減額するなど、経済再生と財政健全化の両立を実現する予算といたしております。
 平成三十年度税制改正につきましては、働き方の多様化等を踏まえ、個人所得課税の見直しを行うとともに、デフレ脱却と経済再生に向け、賃上げ、生産性向上のための税制上の措置を講ずることとしております。さらに、中小企業の代替わりを促進する事業承継税制の拡充や、観光促進のための税として国際観光旅客税の創設を行うことといたしております。このほか、国際課税制度の見直し、税務手続の電子化の推進やたばこ税の見直し等を行うこととしております。
 なお、国会等から指摘のありました国有財産の管理処分の手続につきましては、手続の明確化、売却価格の客観性の確保及び文書管理の徹底という方針で、財政制度等審議会の意見も踏まえ、見直しを行ってまいります。
 続いて、現下の金融行政について申し述べます。
 金融面でも、経済の好循環の確立に向けて、将来を見据えて新しい課題に的確に対応するとともに、いわゆる金融処分庁の印象から金融育成庁への転換を一層進めてまいります。
 検査監督の見直しにつきましては、先般、検査・監督基本方針案を公表させていただいております。今後も幅広い関係者と意思疎通を重ね、見直しを進めてまいります。
 また、金融をめぐる環境が変化する中にあっても、将来にわたり金融システムの健全性が確保され、維持され、金融仲介機能が発揮されるよう、内外の経済・市場動向を注視するとともに、金融機関と深度のある対話を行ってまいります。
 本年一月からは、少額からの長期・積立・分散投資を促すつみたてNISAが始まりました。国民の安定的な資産形成の実現に向けて、この制度の普及を図るとともに、金融事業者に顧客本位の業務運営が定着するよう促してまいります。
 このほか、国際的な議論については、金融危機の再発防止のための規制改革が最終化を迎えました。今後も、国内外共通の新たな課題について、各国と知見を共有しつつ、解決に向けて貢献してまいります。
 なお、近時の仮想通貨をめぐる諸問題も踏まえつつ、仮想通貨交換業について、利用者保護等の観点から、適切に対応してまいります。
 今後、御審議をお願いすることを予定しております財務省関係の法律案は、所得税法等の一部を改正する法律案、国際観光旅客税法案及び関税定率法等の一部を改正する法律案であります。
 また、金融庁関係の法律案といたしましては、さきの特別国会において提出した保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案が、現在、衆議院において継続審議となっております。
 法律案の詳しい内容につきましては今後改めて御説明をいたしますので、早期の御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
 以上、財政政策及び金融行政の基本的な考え方について申し述べさせていただきました。今後とも、皆様方のお力添えを得て、政策運営に最善を尽くしてまいる所存であります。
 長谷川委員長を始め委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いを申し上げます。
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発言情報

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発言者: 麻生太郎

speaker_id: 17218

日付: 2018-03-20

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会