森松明希子の発言 (東日本大震災復興特別委員会)

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○参考人(森松明希子君) 御質問ありがとうございます。
 まず、お手元の資料に、本日配付分の資料で、国連人権理事会におけるスピーチの内容を掲載したものをお配りしてあります。国連というところは英語でやらなければならなくて、私の母国語は日本語ですので、苦手な英語ですけれども、英語でスピーチをしてまいりました。
 どういった内容をスピーチしたかと申し上げますと、先ほど、今日の意見陳述で申し上げたとおり、直後は私たち住民は情報を知らされず、無用な被曝をすることになってしまった。それは、原子力災害は、世界が注目する福島原発事故でありますので、状況をお知らせいたしました。そして、原子力災害は、もう一つ、人災であると同時に、大規模な、史上まれに見る本当に大公害とも言えると思うんですね。空気、それから、降り注いだ放射能は地面に落ちてきますから土壌を汚染する、それから、先生方ももちろん御存じのとおり、海洋、太平洋にはもう間断なく、あの日事故を起こしてから、タンクがたくさん建っていますが、受け止め切れずに間断なく汚染水が太平洋に流されているという地球規模の大公害を引き起こしてしまっていると。そういうことに対して、そういう状況でありますけれども、世界の皆様方にその状況をお知らせいたしました。
 無用な被曝を重ねたこともそうですけれども、現在放射線量がまだ高い地域への帰還政策にばかり力を注ぐのではなくて、もっと国民の、特に基本的人権である命に関わる権利、生命に関わる権利、健康に関わる権利を保護してほしいということを世界の方々にも、その助けも求めて訴えてまいりました。特に、福島だけでなく、先ほど来申し上げておりますが、放射能は県境で止まらない、これは国土全体の問題として、福島、特に東日本の、それから被曝に対して脆弱な年齢の低い子供や妊婦、女性、更なる被曝から守ることに力を貸してほしいというお訴えをさせていただきました。
 それに対する世界の反応ですけれども、国連の人権理事会本会合では、政府の答弁と同時に、サイドイベントというところで、各国の特別報告者であったりとか、各国の政府の方々も聞きに来て、関心を持って聞きに来られておりました。
 その中での受け止めとしましては、やはり日本という国は、広島、長崎を経験していて、被曝ということに対してやはり意識がちゃんとあるのかというようなことを注目されていたように私自身は感じました。なぜなら、原子力災害というのは放射能汚染をばらまくもので、それは広島、長崎で私は被爆者という言葉を知っていたから、被曝を避けるために、被曝の健康影響を考えて子供の命を守るために避難を続けている、国内避難を続けているということが非常に受け止められて、理解もされて、こうしてポルトガルのように見られる勧告につながったのかなというふうに思いました。
 それからもう一つ、さらにヨーロッパを回って、市民団体の方々からお招きを受けまして、原発推進国であるフランスのグルノーブルという町でお話をさせていただく機会がありました。
 そこで驚いたことは、福島の現状をお話しし、先ほどの陳述で述べたようなお話もさせていただいたんですが、一人の金髪の女性の、私と同じぐらい、もう少し若いお母様、お子さんを連れていらっしゃったのでお母さんと分かったんですが、手を挙げて発言をされたときに、実は、三・一一当日、私は東京に住んでいたと。そして、フランスという国は、自国からチャーター機を出して、すぐにフランスに戻りなさいといって、私は、その幼いお子さん、ちょうど私の子供と同じぐらいの年齢だったと思います、十歳ぐらいのお子さんを連れていらっしゃったので、当時三歳かそれぐらいだったと思うんですが、その子供と共に自分の国のフランスに帰ったというお話をされて、そこからこの七年間、日本の状況をずっと同じ母親の目線で見ていたんだという、外国人の方からも、世界中の方からも私たちは非常に気遣っていただき、子供の将来や健康被害の影響が出ないだろうかということを世界の皆さんが注目していただいているということに非常に感銘を覚えました。
 だからこそ、こうやって国連勧告が出たり、健康に関する権利の勧告が出た場合には、国の国家的な保護としての責任を果たすという意味でも、市民団体も市民社会も理解を示しながら、この国内強制移動に関する指導原則というのの是非立法化を国会議員の先生方には本当に心からお願いしたいと、そのように思いました。
 以上です。

発言情報

speech_id: 119614858X00620180711_059

発言者: 森松明希子

speaker_id: 22753

日付: 2018-07-11

院: 参議院

会議名: 東日本大震災復興特別委員会