大西隆の発言 (東日本大震災復興特別委員会)
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○参考人(大西隆君) ありがとうございます。
私は放射線の専門家ではないんですが、学術会議でその今御指摘の問題については随分長く議論をしてきました。
それで、それらを踏まえて、私は個人的には、このICRPの二十ミリシーベルトという基準というのは緊急な場合に適用されるものなので、恒常的にはもっと低い状態で人間は暮らすべきだというふうに考えています。つまり、生涯で百ミリシーベルト被曝するといろいろな影響が出始めるということでありますから、二十ミリシーベルトであると、五年間仮に屋外でずっと生活して浴びる、屋外が半分とすれば十年間で累積してそういう値に達してしまうわけですから、もっと低い基準であるべきだというのが私自身の考え方です。ただ、現実に、今、国の制度の中で解除をされてきているわけです。
それで、これに対する受け止め方もしたがって様々で、安全サイドを取って避難を続ける、避難を続けるというか別の場所での生活を続けるという方もいれば、御自身の将来、高齢者の方はやはりふるさとに帰って生活することによる満足感と、御自身の余命といいますか、これからどのぐらい生きられるかということなんかもやはりお考えになってそれぞれ判断をされるんだろうと思います。そういう判断の一つの数値としてこういう二十ミリシーベルト、つまり、なるべく早く帰りたいと思っておられる、あるいはそういう要望を出しておられる方も一方でいるのも現実ですので、こういう制度になっているんだろうと私自身は受け止めています。
しかし、その上でもできるだけ居住環境、あるいは居住環境といっても、少し山に行って散歩をするとか付近を歩きたいという、あるいは歩くという生活を日常的にされていた方もいるわけですから、そういうところも含めた除染というのが行われないと、通常の生活は戻られてもできないということになりますので、やはり必要な範囲の除染というのを少し拡大してやっていくような体制というのは必要なんだろうと。
今回、新しく復興再生拠点というのが設定されますけれども、ここについては従来の範疇とは別に重点的な除染をするということになっていますので、人々が安心して暮らせる地域というのをできるだけ増やしていくという作業は継続的に行いながら、そうした選択肢の幅を広げていく。つまり、戻るか戻らないか、戻る場合のリスクが少ないという、そういう状況をつくっていくことが必要だろうというふうに考えております。