熊本美彌子の発言 (東日本大震災復興特別委員会)
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○参考人(熊本美彌子君) 御質問いただきまして、ありがとうございます。
私どもがこの原発事故の大災害を経験しまして思うのは、やはり災害救助法が非常に古い法律ですので今の時代に合っていないのではないかと思われることが多々あります。例えば、避難所などで、開設されたときに、食料をいただく、おにぎり一つをもらうのに何時間も行列しなければもらえないというのを経験しました。そういったことからすると、前、イタリアの、やはりイタリアも非常に災害が多いところですので、そこでそれを研究対象にしていらっしゃる学者の方のお話を伺ったんですけれども、イタリアの場合は、ワインが付かなければ夕食ではないというのが避難所の食事だそうです。それから見ると、私たちはおにぎり一つのために何時間も並ぶと。こういった災害の多い国において、もっときちんとした、現代に合った災害救助のやり方というものを再検討しなければいけないのではないかというふうに考えています。
具体的には、例えば今、公営住宅で入ろうと思うと公募が原則であるというふうに言われるんですね。だけれども、原子力災害の場合は、家は壊れませんでした、放射能で。だけれども、実際に放射能でもって使えなくなっている家がある。そういった場合にはやはり住宅がないという扱いをしていただいて、そしてその特定入居、公募によらない入居を認めていただかないと、今、公営住宅法では、例えば十八歳未満の子供が三人以上いなければいけないとか、それから小学校入学前の子供が二人以上いなければいけないといった優先入居の条件というのが非常にありまして、私たちみたいに別にそういったことを全然知らずに避難してきた者は、いざ困って公営住宅を応募しようと思っても、そういう世帯要件で駄目になってしまう、応募すらできないという現状があります。そういったことから、その居住の保障というのはもっと柔軟に考えていかないとできないという面がすごくあると思うんですね。
それから、その民間住宅についての家賃補助を福島県は来年の三月で終わりにすると言っているんですけれども、今、それで去年は三万円が上限で、今年度は二万円が上限の補助がありました。だけれども、来年の四月以降はゼロになってしまうんですね。この二年間で福島県は自立のためにそういった補助を設けていると言いましたけれども、この二年間でお給料が三万、二万円上がったでしょうか。こういう現実の経済の状態というものを見ずにそういう制度をやめるということになると、これから先、非常に困る人が出てくるというふうに思っています。
それから、国家公務員宿舎などは、福島県が国家公務員宿舎セーフティーネット使用貸付契約書というものを作って、それで避難者に財務省から借り受けた国有財産である国家公務員宿舎を貸しているという形になっているんですけれども、避難者の手元に届いている契約書では、来年の三月までしか貸しませんと、それ以上いると使用料の二倍の損料を請求しますという具合になっているんですね。
ところが、財務省の理財局が福島県知事に出している許可書には、使用期間の延長をする場合には福島県が申し出るようにと、それは使用期限の二か月前にやりなさいというふうになっています。それから、福島県の生活拠点課の出しておりますセーフティーネット使用貸付契約書の要綱というものの中には、やはりその使用期間の延長を認めるときには二か月前までに避難者は様式四号という様式でもって知事に申請しなさいということになっているんですね。
そういった許可書も、それからそういった要綱もなっているにもかかわらず、避難者の手元にある契約書には来年の三月末までになっているという、非常に私どもが納得できない状況があるんです。だから、それを、私どもは国家公務員宿舎の人たち、今入っている人たちがずっとそこにいさせてくれというわけではなくて、都営住宅に本当に入りたいんだと、入りたいんだけれども、そういった世帯要件でもって応募すらできない状況があるから、だから、来年の三月末で出ていけと言われるのはとっても困ると。だから、せめてその条件が緩和されて、きちんとみんなが生活ができるような、そういったような施策がきちんとできるまでは入れてくださいということを申し上げています。