磯田宏の発言 (内閣委員会)
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○参考人(磯田宏君) 御質問ありがとうございます。
最初の問題、問題点一の中の追加的な協議メカニズムが少なくとも四重に組み込まれているということでございますが、読み上げの方ではというか、冒頭の発言の方ではかなりはしょって申し上げましたけれども、机の上に配付していただいた配付用の方では若干詳細を書かせていただいております。
一番目の、第二の十八条に定められている物品の貿易に関する小委員会というのは、これは農林水産物に限ったものではございません。工業製品等々物品全般ではございます。しかし、そこで取り扱われる問題のうち、関税撤廃時期の繰上げであったりといったような問題は、日本に引き付けた場合は、日本はもう工業製品は御案内のとおり関税ゼロでいっておりますので、どうしても農林水産物が実質的には対象になってくる。あるいは、関税撤廃を表明した、約束したものについても、かなり長期のもの、十年、十五年という長期のものを残しているということから、どうしても日本に引き付けていった場合、この委員会の対象は農林水産物が相当重点にならざるを得ないと。
それから、二番目の、二の二十五条はまさに農業貿易に関する小委員会でございますから、そのものがピンポイントになってくると。
それから、最大の懸念材料は、もうTPP12のときから種々議論されてきたことかと思いますけれども、日本国の関税率表、すなわち譲許表の注釈の中でわざわざ、オーストラリア、カナダ、チリ、ニュージーランド、それからアメリカがいた際にはアメリカも含めた五か国のいずれかが要請すれば、発効後七年目以降にあくまでも市場アクセスの増大を目的とした関税や関税割当て及びセーフガードの適用、ですから、関税が、まだ残すと、あるいは削減はするけれども撤廃はしない、あるいは撤廃をするけれどもかなり先の話だと、これらについて市場アクセスを増大させる目的での協議を義務付けられていると。あるいは、セーフガード、先ほど豚肉、牛肉について、TPP12から11に、アメリカを抜かしたにもかかわらず、そういうものをちっとも減らしていないことの懸念についても申し上げましたが、そういうセーフガードの発動数量、あるいは発動期の戻す税率、こういうものについても市場アクセス増大目的での協議を義務付けられていると。
こういうことが、特により具体的に申し上げますと、将来に向けて、しかも七年目ということになりますと、もうスケジュールがかっちり切られているわけですので、確実にその時期がやってくるという意味で非常に重大な懸念を抱かざるを得ないという根拠をもう少し子細に申し上げますと、以上のようなことでございます。
これを食い止めるすべはあるのかということですが、この協議が始まること自体は、今申し上げたような意味では、それぞれの条項で定められておりますし、あるいは、四か国条項についてはもう期限まで切られておりますので、協議が始まることは、もうこれは発効してしまえば日本が食い止めることはできません、協議に応じることは義務になってきてしまいますので。
したがいまして、一番の予防措置は、発効しない、あるいは日本が発効する段階ではその場にいないということが最大の予防線になるのではないかというふうに根本的には考えますけれども、仮に発効するということになるんだとすれば、まあ私も賭けは極めて不得手でございますけれども、その協議の場で日本の実情を丁寧に説明して理解を求めると。ただし、その理解に相手が応じてくれるかどうかの確率といいますか、これについては私は極めて、何というか、弱気にならざるを得ないというのが正直なところでございます。