鳥畑与一の発言 (内閣委員会)

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○参考人(鳥畑与一君) 今回のIRの議論では、MICE戦略を展開するためにはカジノの収益がなくてはならないと、そう言われていたわけですよね。私もそういう、ちょっと思い込んでいた時期があるんですが、この三月に横浜の港運協会の方にヒアリングに行きまして、逆に海外の投資家から見ると、カジノがないMICEのあるIRの方だったら投資をすると、だって世界の主流はカジノじゃないんだよという話があって、MICEだけのIRで一兆円規模の経済効果があるものができるんだと、これが日本展示会協会の専門家と協議をした上でそういう結論が出て計画を進めているんだと、そういうお話を伺ったんですね。
 それで、私もそこでヒントを得て、世界のMICE産業でありますとか、よく言われている世界の巨大な展示施設があるところを見ていきますと、結局、ドイツにしろイタリアにしろスペインにしろ、もうカジノとは関係なしに独自にMICE戦略を進めている。アメリカですらそういう巨大な展示施設を展開しているところは基本的にはもうカジノとは関係なしにやっている、まあラスベガスはちょっと例外ですが。
 例えば、ドイツのフランクフルト・メッセですか、ここは親会社は確かに自治体が出資をして、運営はいわゆる民間企業が行うと。だから、当然、民間企業としてはしっかり収支黒字出ていますので、しっかり投資も回収できるというような仕組みになっているわけですね。それから、シンガポールの場合はシンガポール政府がツーリズムボードといいますか、やっぱり統一的なMICE戦略を進めていて、例えばシンガポール・エキスポというのは、政府ファンドといいますか、シンガポール政府の外貨準備を活用したファンドで大きな施設を造って、ここが窓口になって展示会を各施設に割り振るというようなことをやっているわけですね。
 したがって、私は、やっぱり国としてしっかりとしたMICE戦略を進める統一的な機関を設けて、そこが戦略的に進める中で各施設の割り振りを進めるというような、本来はそういう戦略を進めなければ、ただ一つのIRで巨大な施設を造りました、施設を造れば自動的にMICEが進むんですよという、そういう話ではないんだろうと。
 実際、ラスベガスとかシンガポールとか、MICE施設を見ましても非常に閑散としているんですね。例えば、ラスベガス・サンズが展示会場、劇場、開場以来どれぐらい開催しましたかというのを資料出しているんですが、五千名を超えるボールルームですかね、展示会場、開始以来三十四回しかイベントをやっていないんですよ。年平均でいえば四回ちょっとなんです。
 だから、そういった意味で私は、IR、カジノに依拠したMICEというのが本当にうまくいっているのか、いや、世界の流れはそういうMICEとは関係なしに戦略を進めていっているじゃないかと、そういうことを今痛感しているところです。

発言情報

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発言者: 鳥畑与一

speaker_id: 6120

日付: 2018-07-13

院: 参議院

会議名: 内閣委員会