小野田紀美の発言 (文教科学委員会)

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○小野田紀美君 いろいろ本当、御説明いただきありがとうございます。実際、数字に出ているんですよね。
 大臣がおっしゃってくださったように、ストーリー展開とか絵の高い画力、キャラが魅力、それももちろん評価されているところなんですけれども、あと、先日、イタリア文化会館でイタリアの漫画家と日本の漫画家がワークショップというので一緒に話をしようというのがあって、そこにちょっと行ってみたんですけど、そこでの分析の一つは、日本の漫画はとにかく裾野が広いと。すごく多種多様なものがあるからこそ、そこの中で切磋琢磨してその高いクオリティーというものができているんじゃないか、その裾野の広さが日本の強みだよねという話もイタリアの漫画家さんがされていたのもありました。
 先ほどおっしゃっていただいた高いクオリティーももちろんなんですけれども、今そこは若干ちょっと、日本のものだけというか、揺らぎつつもあって、クリエーターさんの労働環境、アニメ業界もそうですけど、かなりつらい中でちょっと人材が流出しているところもあるんですよ、これは今日話しませんけれども。
 例えば、艦これって御存じですか、艦隊これくしょん。誰もうなずいてくれないんですけど、艦これっていう日本のちょっと大ヒットしたゲームがありまして、それと似たような感じでアズールレーンというのが今すごくはやっているんですけど、それ中国が開発したんですよ。昔は日本にしか作れないと思っていたようなものが、人材の流出とか様々な中で、同じようなクオリティー、若しくはそれを超えるようなクオリティーのものを作られ始めているというのも現実であるので、そこだけではそろそろ戦っていけなくなるかもしれない。もっとクリエーターさんを大切にしなくてはという政策とともに、もう一つ、中国とかには絶対できないことがあるんです。それこそが表現の自由なんですよ。
 日本の漫画がどうしてこんなにも評価されるかといったら、本当に自由なんですよね。いいものも悪いものも自由だからこそ、言語のローカライズをして外にアニメを出したりしているんですけれども、それとともにカルチャライズといって、文化に合わせた改変というのもしていく。これは海外に配慮するのが当たり前ではあるんですけれども、海外の人からは、厳しい規制でカルチャライズされたものじゃなくて日本のそのもののが見たいという声もあるぐらい、本当に日本の包容力、寛容性、そして多様性というのはどこよりもそういうのがある国なんだなというふうに思います。
 こここそ魅力となったときに、確かに際どい内容もあるんです。さっき言った大英博物館の「マンガなう」で展示された中の一つは「聖おにいさん」という漫画があって、イエスとブッダが同居しているという、ちょっと日常ほのぼのギャグみたいな感じなんですが、キリスト教の国にこれを持っていったときに果たしてどんなハレーションがとこっちが心配するんですが、意外に向こうのキュレーターの方に聞くと受け入れられたよというようなこともあって、ただ、割と世界ではタブーとされるネタも、ほのぼのというか寛容に、すばらしい作品に昇華する力が日本の文化にはあると。
 そういった中で、クリスマスを祝って、年を越して、初詣に行くというこの日本の寛容な文化が漫画にも表れていると思うんですけれども、まさに今、宗教やいろんなことでいがみ合っている世界の中で、クールジャパン推進特命委員会の自民党の会を開いたときに、何でクールジャパンと漫画にお金を掛けるんですかといったときに講師の先生がおっしゃったのが、世界平和ですと言ったんです。当時誰もうなずいてくれなかったんですけど、私、すごくうなずきまして、この日本の、多様性を認めるという文化の自由、表現の自由を認めるということこそが世界の平和につながっていくほどのすばらしい文化だと私は胸を張って言いたい。
 ところが、昨今、この日本の文化にひどい偏見や圧力が掛かっておりまして、例えば、二〇一三年三月に、児童売買、児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者による訪日報告書において、実在していないバーチャルのキャラクターが出る漫画、アニメ、ゲームの一部内容を規制すべきだとか製造を犯罪化すべきだとか言われたり、イギリスのBBCが日本の児童ポルノという内容でドキュメンタリー取材をしたんですけど、普通のオトゲーというか、漫画やアニメやゲーム作品をまるで児童ポルノであるかのように報道したりとか、そういったネガティブキャンペーンが行われているんですね。
 これに対して、外務省、そして文科省、それぞれどのように考えて、どのような対策を取られているのか、お聞かせください。

発言情報

speech_id: 119615104X01520180612_009

発言者: 小野田紀美

speaker_id: 4513

日付: 2018-06-12

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会