中西健治の発言 (法務委員会)

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○中西健治君 社会人になったことによってそうした問題が起きてきて相談件数が増えているということを今御指摘いただいたということだと思います。
 今般の消費者契約法の一部を改正する法律案では、社会生活上の経験不足を不当に利用した場合、不当な勧誘行為として契約を取り消し得るとしております。例として、就活中の学生に、その不安を知りつつ、あなたは一生成功しないと告げ就職セミナーに勧誘するですとか、消費者の恋愛感情を知りつつ、契約してくれないと関係を続けないと勧誘することなどが示されており、主に若年者を意識したものだということが分かります。ただ、この改正自体は必要でありますけれども、そもそも契約相手の経験不足に乗じて損害を与える取引は、被害者の年齢とは関係なく、きちんと規制していくべきものだと思われます。
 資料の二枚目を御覧いただければと思います。
 二枚目の上段のグラフですが、これは年齢別の消費生活相談件数、これ、若年層だけではなくて出ているわけでありますが、これを見ると、何も若年層だけがこの相談件数突出しているわけではないということが分かります。その意味で、今回の改正というのは、成年年齢引下げを契機として、消費者被害防止策を一段と強化するものと捉えるべきものだと考えております。
 しかしながら、若者には若者特有の弱点があるということも事実ではないかと思います。その点に着目した消費者保護対策こそが必要なのではないかと思います。
 これが資料二の、この今の資料の下段のグラフなんですけれども、これを見てみると、強く勧められると断れない人の割合、これが十五歳から十九歳で明らかに高くなっているということが分かります。幼少期から、親の言うことをきちんと聞きなさい、先生や大人の言うことを聞きなさいと言われて育つことを考えると、この結果は推測ができないものでもないということではないかと思いますが、ここに若者特有の問題があると考えるべきなのではないかと私は思っております。強く勧められることがポイントになる商法というのは、キャッチセールスですとかデート商法ですとかマルチ商法など、こういったものですが、この被害が特に若者に多いとされる理由はこの辺りにあるのではないかと思います。強く勧められると断れないというところにあると。
 そこで、今後の対策の一つとして、不招請勧誘の禁止について是非お考えいただきたいと私は思っております。
 不招請勧誘の禁止、これ、聞き慣れない方もいらっしゃると思います。簡単に言いますと、頼みもしないのに営業に来るな、売りに来るなと、こうしたことであります。もっと正確に言いますと、具体的な商品やサービスを特定して、その説明や勧誘を受けたいという意思をあらかじめ業者に伝えて初めて、自宅などへの来訪を要請している者以外に対する勧誘を禁止する。だから、それはそうした要請をして初めて勧誘ができると、こうしたことであります。
 というのもなんですが、もう御記憶にないかもしれませんが、十年ほど前に外国為替証拠金取引に関係するトラブルが急増して、大きな社会問題となりました。次のページの資料を御覧いただければと思います。
 かなり執拗な営業を電話や訪問などでこの外為業者というものが行いまして、そして苦情件数というのが三千件に、この赤いグラフですけれども、まで上りました。そこで、平成十七年に、当時の金融先物取引法、現在の金融商品取引法によって不招請勧誘というのが禁止をされました。そうしましたら、年間三千件を超えていた相談件数がたった一年で十分の一にまで減ったということになりました。その後もこの証拠金取引の口座数というのは順調に伸びているんです。その中でも、こうした苦情件数、相談件数というのはそんなに増えていないということが、この不招請勧誘の禁止というのが効果があったということを示しているわけであります。
 この不招請勧誘の禁止という措置というのは、非常に強い効果をこのように持つ反面、商行為の自由を束縛するという面もありますので、府令ですとか省令ですとかでは発動が難しく、やはり法律を改正しなければいけないということになりますのできちんと議論をしなければいけませんが、強く勧められると断れない若い人を守るという趣旨には最もかなった対策なのではないかと私は思っております。
 もちろん、クーリングオフ制度というのがあることは承知しておりますけれども、クーリングオフは八日間ということでありますので、初めて引っかかった、ちょっと言葉は悪いですけれども、引っかけられた若者の熟慮期間としてはいかにも短いということではないかと思います。
 商品類型ですとか対象年齢などをきちんと定めた上で不招請勧誘の禁止を行うことを今後の課題として是非提案したいと思いますけれども、それについての御意見をお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 中西健治

speaker_id: 16245

日付: 2018-05-31

院: 参議院

会議名: 法務委員会