安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君)(続) 政府としては、米側に対し、米軍の活動に際し、地元住民への影響を最小限にとどめるよう、引き続き強く求めてまいります。
 日米地位協定については、安倍政権の下で、日米地位協定締結から半世紀を経て初めて二つの補足協定の策定が実現しました。今後とも、事案に応じた最も適切な取組を積み上げていくことにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。
 普天間の返還、辺野古への移設、沖縄の海兵隊についてお尋ねがありました。
 住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の一日も早い全面返還は、もはや待ったなしの課題です。固定化は絶対に避けなければなりません。これが大前提であり、政府と地元の皆様の共通認識であると思います。辺野古への移設が実現すれば、飛行経路は海上となり、安全性は格段に向上します。また、この施設から戦闘機を運用する計画はありません。
 辺野古への移設は最高裁判所の判決に従って進めているものです。今後とも、丁寧な説明に努め、御理解、御協力が得られるよう粘り強く取り組んでいきます。
 米軍の運用に当たって、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはなりません。安全の確保は、最優先の課題として日米で協力して取り組んでいきます。
 また、空中給油機については、平成二十六年八月に十五機全機の岩国飛行場への移駐が実現しました。離着陸等の回数については、移駐後の平成二十六年九月は三十回であり、移駐前の前年九月の百六十二回から格段に減少しています。
 今後とも、空中給油機を含む普天間飛行場における米軍機の運用状況については、しっかりと把握してまいります。
 沖縄の海兵隊については、安倍政権の下、米議会に対する予算の凍結解除の働きかけなどにより、約九千人の要員がグアム等国外へ移転する計画が本格的に進展してきています。
 一方、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟の抑止力及びその中核である海兵隊の存在は極めて重要です。
 今後とも、抑止力を維持しながら、沖縄の方々の気持ちに寄り添い、基地負担の軽減に全力を尽くしてまいります。
 トランプ政権の外交に関してお尋ねがありました。
 米国は、日本が攻撃を受けた場合、日本と共同対処することを条約上の義務として約束している唯一の同盟国です。
 トランプ大統領とは、首脳会談や頻繁な電話会談で、北朝鮮問題に関する深い分析を共有し、方針についても完全に一致しています。政府としては、トランプ大統領が米国は日本と一〇〇%共にあると発言していることを高く評価しています。
 パリ協定については、G7タオルミーナ・サミットの際に、G7首脳と共に脱退しないよう強く働きかけました。その後、米国がパリ協定から脱退を表明したことは残念ですが、気候変動問題は国際社会が取り組むべきグローバルな課題です。米国の関与が引き続き重要であることにつき、私も含め、様々なレベルで米国に対し働きかけを行ってきています。
 エルサレムに関する米国の発表については、和平合意促進へのコミットメントや二国家解決への支持を評価しており、また、エルサレムの最終的地位への言及に留意しています。
 一方、この発表を契機として、今後の中東和平をめぐる状況が厳しさを増したり、中東全体の情勢が悪化し得ることには懸念を表明してきており、引き続き大きな関心を持って注視していきます。
 北朝鮮問題及び核兵器禁止条約についてお尋ねがありました。
 まず指摘したいのは、北朝鮮問題については、挑発を行っているのは北朝鮮の方であり、私も、世界中の誰一人としても戦争など望んでおりません。
 平昌五輪の成功に向けて、最近、南北間で対話が行われていることは評価しますが、北朝鮮が、一九九四年の枠組み合意、二〇〇五年の六者会合共同声明を時間稼ぎの口実に使い、核・ミサイル開発を進めてきたことの反省を踏まえれば、北朝鮮とは対話のための対話では意味がありません。
 北朝鮮に、完全、検証可能かつ不可逆的な方法で核・ミサイル計画を放棄させるため、あらゆる手段を使って北朝鮮に対する圧力を最大限にし、北朝鮮の方から、政策を変更するので対話してほしいと言ってくる状況をつくっていくことが必要です。
 かかる観点から、我が国としては、全ての選択肢がテーブルの上にあるという米国の立場を今後も支持していきます。
 北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展は、我が国の平和と安定に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっています。政府には、何よりも国民の命と平和な暮らしを守り抜く責任があります。そのためには、日米同盟の下で、通常兵器に加えて、核兵器による米国の抑止力を維持していくことが必要不可欠です。
 核兵器禁止条約は、核抑止そのものを否定しており、北朝鮮が参加するという見通しもありません。政府としては、核兵器禁止条約に参加することはできません。
 明治維新から百五十年間の歴史の評価についてお尋ねがありました。
 十九世紀、植民地支配の波がアジアに押し寄せる中で、急速な近代化を成し遂げることができたのは、身分、生まれ、貧富の差にかかわらず、多くの日本人が活躍した結果であると考えています。
 その上で、戦前から戦後にわたる歴史認識については、戦後七十周年の機会に内閣総理大臣談話を発表したところであり、その立場に変わりはありません。
 憲法九条と戦後日本の歩みに関する評価についてお尋ねがありました。
 戦後、私たち日本人は一つの誓いを立てました。戦争の惨禍を繰り返してはならない。そして、憲法の平和主義の下、一貫して平和国家としての道を歩んできました。
 同時に、戦後の日本で平和が保たれたのは、しっかりとした抑止力があったからであり、一つは自衛隊の存在、もう一つは日米同盟です。もちろん、外交によって多くの国々と友好関係を構築してきたことも大きく寄与したと考えています。平和主義の理念と不断の努力によって保たれた七十年以上にわたる平和を、私は誇りに思います。
 憲法改正についての世論調査についてお尋ねがありました。
 御指摘の国民の皆様の声については、私もしっかりと耳を傾け、真摯に受け止めたいと思います。他方、憲法改正について賛成が五割を超える世論調査や、六割以上の方が憲法改正の議論を進めるべきと回答した世論調査も存在をしておりますので、こうした声も排除せず、耳を傾けていただきたいと思います。
 小池議員を始め共産党の皆様には、こうした国民の皆様の声にも耳を傾けていただき、国会において是非憲法改正について建設的な議論を行わせていただきたいと思います。(拍手)

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2018-01-26

院: 参議院

会議名: 本会議