安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 古川俊治議員にお答えをいたします。
安倍内閣の経済財政運営についてお尋ねがありました。
私の基本的な考え方は、経済再生なくして財政健全化なしということであり、経済成長を実現し、税収を上げることで、財政健全化も進めていくというものであります。
所得税法等の一部を改正する法律案では、働き方の多様化等を踏まえ、個人所得課税の見直しを行うとともに、デフレ脱却と経済再生に向け、賃上げ、生産性向上のための税制上の措置を講じ、さらに、中小企業の代替わりを促進する事業承継税制の拡充等を行うこととしております。
こうした税制支援を含め、あらゆる施策を総動員することにより、デフレ脱却、力強い経済成長を目指してまいります。
引き続き、デフレ脱却と経済再生を図りながら、歳出と歳入、それぞれの面からの改革を続け、プライマリーバランスを黒字化し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。
研究開発を後押しする税制などの支援措置についてお尋ねがありました。
資源に乏しい我が国において、イノベーションは経済成長の大きな源泉であります。生産性革命を推し進める上でも、その重要性は論をまちません。
そうした観点から、昨年の税制改正において、研究開発投資を増加させた企業への税額控除率を引き上げ、イノベーションを生み出す大胆な投資を促すよう研究開発減税の強化を行ったところです。
同時に、イノベーションの社会実装を進めることも極めて重要であります。そのため、今回の税制改正では、IoT、人工知能、ロボットなど、先端技術を取り込む設備投資に挑戦する企業には、税負担を大胆に引き下げ、革新的なイノベーションの積極的な活用を促してまいります。
これらの税制支援に加えて、予算、規制改革など、あらゆる政策を総動員しながら、ソサエティー五・〇の実現に向けたイノベーションを力強く後押ししてまいります。
中小企業・小規模事業者に対する事業承継支援についてお尋ねがありました。
今後十年で中小企業・小規模事業者の経営者の約六割が七十歳を超えるという現実があります。黒字廃業が相次ぐような事態は我が国経済にとって大きな損失であり、事業承継問題は待ったなしの課題です。
この強い危機感の下に、事業承継税制を抜本的に拡充し、承継時の贈与税、相続税の支払負担をゼロとすることといたしました。また、後継者による新しいチャレンジを応援する補助金などにより、切れ目のない支援を行います。
さらに、安倍内閣では、既に事業引継ぎ支援センターを全国展開しておりますが、後継者難に苦しむ企業と事業を引き継ぐ企業のマッチング機能の更なる強化にも取り組んでまいります。
そして、何よりも、こうした支援制度を十分に周知し、一つでも多くの中小企業・小規模事業者の皆さんに活用をいただくことが大切であります。自治体や商工会議所、商工会とも連携しながら、全国津々浦々にしっかりと普及させ、我が国の宝である中小企業・小規模事業者を次世代へしっかりと引き渡していく決意であります。
国際的な租税回避への対応についてお尋ねがありました。
国際的な租税回避については、課税の公平性を損ない、納税者の信頼を揺るがす大きな問題であると考えています。
こうした租税回避の防止については、日本はこれまで、OECD、G20によるBEPSプロジェクトでの議論を主導し、例えば、日本が議長国を務めた伊勢志摩サミットにおいても、その合意事項を各国が足並みをそろえて着実に実施していくよう首脳宣言に盛り込みました。
今般の税制改正案においても、BEPSプロジェクトの合意事項を踏まえ、各国企業が行う事業への課税の前提となるPE認定に関する租税回避に対応するために規定の見直しを行うこととしています。
引き続き、政府としては、こうした国際的な合意を着実に実施するとともに、国際社会と協調し、租税回避の防止に向けて不断に取り組んでまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕