安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小林正夫議員にお答えいたします。
厚生労働省におけるデータ問題により国会における質疑時間がどのくらい浪費されたと認識しているのかとお尋ねがありました。
厚生労働省におけるデータの問題により国会における審議にどれぐらい費やされたかについてお答えすることは困難ですが、国会そして国民の皆様に御迷惑をお掛けしたことについては、行政の長として深くおわびを申し上げます。
国民の皆様から厳しい目線が向けられていることを真摯に受け止めながら、厚生労働省において再発防止に取り組ませるとともに、厚生労働大臣にはその責務をしっかり果たすようにさせてまいりたいと思います。
時間外労働の上限規制についてお尋ねがありました。
中小企業の皆さんにも長時間労働の是正に取り組んでいただくことが重要です。一方で、中小企業においては、法令に関する知識や労務管理体制が必ずしも十分ではないといった事情を抱えています。十分な準備期間を確保するため、中小企業に対する時間外労働の上限規制の施行期日を大企業よりも一年延期しました。
中小企業における取組が進むよう、全都道府県に設置する働き方改革推進支援センターや労働基準監督署において、きめ細かな相談支援を行ってまいります。
労働時間管理についてお尋ねがありました。
本法案については、労働安全衛生法を改正し、労働者の労働時間の状況を客観的な方法により把握することを事業者に義務付けることとしています。
これにより、労働時間が長時間に及んでいる者に対する医師の面接指導を適切に実施し、労働者の健康確保に遺漏なきを期してまいります。
高度プロフェッショナル制度についてお尋ねがありました。
活力ある日本を維持していくためには、高い付加価値を生み出す経済を追求していかなければなりません。第四次産業革命により、これまでは自動化できなかった仕事の自動化が可能となる中で、研究、開発など創造的に付加価値を生み出していく仕事に、より力を注がなければなりません。時間ではなく成果で評価される働き方を選択できるようにする高度プロフェッショナル制度の導入は、我が国にとって待ったなしの課題であります。
また、高度プロフェッショナル制度においても長時間労働を防止し健康を確保することは重要であり、在社時間等の把握、一定以上の休日の確保などを使用者に義務付けることとしています。
これらの措置を通じて、高度プロフェッショナル制度で働く方々の健康確保に遺漏なきを期してまいります。
非正規雇用労働者の待遇改善についてお尋ねがありました。
同一労働同一賃金の目的は、非正規雇用労働者の待遇改善であります。このため、まず、正規、非正規という雇用形態によって不合理な待遇差がある場合には、その是正を求める労働者が裁判で争えることを保障する規定を整備します。
また、裁判や労使の話合いにおいて待遇差の是正を求める労働者が不利にならないよう、企業側しか持っていない情報を知ることができ、労働者が待遇の異なる理由の説明を確実に受けられるようにします。
さらに、実際に裁判に訴えるには経済的負担を伴うため、裁判外の紛争解決手段、いわゆる行政ADRを整備し、労働者が身近に無料で利用できるようにします。
こうした措置を講じることで、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の理由のない待遇差を埋め、多様な働き方を自由に選択できる社会を実現してまいります。
パワハラ対策と議員立法についてお尋ねがありました。
職場におけるパワーハラスメントは、働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるものであり、あってはならないことと考えております。そのため、労使双方への周知啓発を進めているところです。
さらに、職場のパワーハラスメント防止対策を強化するため、有識者や労使関係者が参加した検討会において、対策の在り方や論点等に関する報告書を本年三月、取りまとめたところです。今後、この報告書を踏まえて、労働政策審議会において具体的な対策について議論を進めてまいります。
また、御指摘の法案については、議員立法に関するものであることから、国会において御判断いただくべきものと考えています。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕