加藤勝信の発言 (本会議)
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○国務大臣(加藤勝信君) 武田良介議員にお答えを申し上げます。
衆議院厚生労働委員会での参考人質疑の際の議員の発言についてお尋ねがありました。
個々の議員の発言についてコメントすることは差し控えさせていただきますが、政府としては、今後とも、がんの患者を始め、国民の皆さんお一人お一人のお気持ちに寄り添って対応していくことが必要と考えているところであります。
受動喫煙の現状と対策への認識についてのお尋ねがありました。
受動喫煙による健康影響については、議員御指摘のとおり、累次の研究やWHOの報告などにより科学的に明らかになっております。このため、受動喫煙対策を強化するため、今回の法案により、多数の者が利用する施設等について原則屋内禁煙とする規制を設けることとしております。
この法案は、我が国の受動喫煙対策について、これまで努力義務による自主的な対応によっていたものから、新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものであり、その意義は大きいと考えております。
学校や病院における受動喫煙対策及び特定屋外喫煙場所についてのお尋ねがありました。
学校や病院における屋外の喫煙場所の設置に当たっては、患者や子供を含め、利用者が受動喫煙にさらされることのないよう、例えば施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置するなど、必要な措置の詳細を省令でお示しをいたします。
また、今回の法案の施行に当たっては、受動喫煙対策を一層強化するという法案の趣旨を踏まえ、関係省庁とも連携の上、学校や病院等に対して通知等で、これまでの取組が後退することのないよう周知徹底を図ってまいります。
喫煙室や小規模飲食店の経過措置への認識についてのお尋ねがありました。
今回の法案では、受動喫煙が他人に与える健康影響と、喫煙者が一定程度いる現状を踏まえ、望まない受動喫煙を防止するため、新たに開設する店舗は原則屋内禁煙とし、喫煙可能な場所への二十歳未満の方は立入禁止とした上で、事業継続に影響を与えることが考えられる一定規模以下の飲食店については経過措置を設けることとしており、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案となっております。
いわゆるたばこ白書において、受動喫煙防止対策に推奨される対策として御指摘の記載がありますが、今回の法案は、望まない受動喫煙をなくすためのものであり、たばこ白書の提言の方向性を踏まえたものであると考えております。
飲食店への影響についてお尋ねがありました。
国際がん研究機関、IARCの報告や国内の調査において、レストラン、バーや飲食店を全面禁煙にしても、ほとんど経済影響は認められなかったとの報告があったことは承知をしております。
しかしながら、IARCの調査は、屋外においての規制がない海外でのデータであることや、個別の飲食店ごとの影響は否定されていないこと、国内の調査はあくまで自主的に禁煙を選択した店舗を対象とした調査であることと承知しており、今回の受動喫煙対策が個別の店舗の経営に影響を与えないと言い切ることは難しいと考えております。
このため、既存の飲食店のうち経営規模の小さい店舗に対する経過措置を設けるとともに、喫煙専用室等の整備費用に対する助成などの支援も行うことにより、受動喫煙対策の推進に向けた環境を整備してまいります。
二十歳未満の立入りについてお尋ねがありました。
本法案は、多数の方が利用する施設について、法律上、原則屋内禁煙とするとともに、喫煙可能な場所には健康影響が大きい二十歳未満の方の立入りを禁止することとしております。
このため、まず、新しいルールを混乱なく社会に定着させていくことが重要であると考えており、二十歳未満の方の立入禁止という新しいルールも含め、広く国民に理解いただけるよう周知徹底を図ってまいります。その上で、問題がある事例については、各都道府県等に相談窓口を設置するなどして把握するとともに、個別に事業者に改善を促すことにより、こうした新しいルールの定着を図ってまいります。
国会の取扱いについてお尋ねがありました。
今回の法案においては、多数の方が利用する施設を原則屋内禁煙としつつ、喫煙専用室でのみ喫煙できることを原則とする一方、国や地方公共団体の行政機関については、国民や住民の健康を守る観点から、受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進する責務があること、また、受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者を含め、広く国民及び住民が利用する機会が多いことから、対策をより一層高めた敷地内禁煙となる第一種施設としております。
このため、第二種施設である立法機関については、原則屋内禁煙とし、喫煙専用室でのみ喫煙できるという原則的な取扱いとしつつ、それ以上の取組についてはそれぞれの機関で御判断いただくべきものと考えております。
路上喫煙の規制についてお尋ねがありました。
屋外については、通常、煙が拡散することや、その場に長時間とどまることが想定されないことから、今回の法案の規制対象とはしておりません。
一方で、屋外であっても、子供を含む非喫煙者が容易に煙にさらされるような環境を喫煙場所とすることは望ましいとは言えません。
このため、屋外等で喫煙をする際に周囲の状況に配慮すべき旨の規定を法案の中に設けているほか、屋外における望まない受動喫煙を防止するための環境を迅速に整備するため、地方自治体が取り組む屋外の分煙施設の整備に対し地方財政措置による支援を行うこととしております。
加熱式たばこの健康影響と規制の在り方及び特例期間についてのお尋ねがありました。
加熱式たばこについては、その主流煙に健康に影響を与える物質が含まれていることは明らかですが、現時点の科学的知見では、受動喫煙による将来的な健康影響を予測することは困難であります。
このため、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来、受動喫煙による健康影響が明らかになった場合には大きな問題となることなどを踏まえ、当分の間、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしております。
また、加熱式たばこについては、受動喫煙を受けてから健康影響が生じるまでには、比較的短期間で症状が現れる呼吸器系疾患では数年程度である一方、肺がんでは二十年から三十年掛かると想定されております。引き続き研究に取り組み、その結果に基づいて必要な対応を検討してまいります。
今回の法案とオリンピックの関係についてのお尋ねがありました。
本法案は、東京オリンピック開催前の二〇二〇年四月に全面的に施行することとしており、オリンピック・パラリンピックを契機としているものの、国民の健康増進を図る観点から、恒久的な対策として、望まない受動喫煙をなくすために提出をさせていただいております。
一方で、オリンピック・パラリンピックのホストシティーとして、東京都において独自の条例案を成立されたと承知をしております。
御指摘のたばこフリーオリンピックという点については、受動喫煙防止対策強化検討チームなどの場で政府側のオリンピック関係省庁や東京都等としっかり連携をしていくことで、その趣旨を十分に踏まえた取組を推進してまいります。
自治体での条例制定と国の法規制の見直しについてのお尋ねがありました。
今回の法案においては、各自治体の条例において法律に上乗せの規制を課すことは制度としてあり得るものであり、法案の中でも、地方自治体は受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を有することとしております。
政府としては、受動喫煙対策を進める観点から、東京都を始めとする関係自治体と、その円滑な施行に向けて、引き続きよく協力連携してまいります。
また、今回の法案では、法律の施行から五年経過後の見直し規定を設けており、定期的に法律の施行状況をしっかりと把握し、必要があると認めたときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
以上です。(拍手)
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