加藤勝信の発言 (本会議)

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○国務大臣(加藤勝信君) 東徹議員にお答えいたします。
 受動喫煙対策の認識についてのお尋ねがありました。
 我が国の受動喫煙対策について、これまで努力義務による自主的な対応によっていたものから、法律上新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものであり、その意義は大きいと考えております。
 また、既存の小規模飲食店については経過措置を設けているものの、新たに開設する店舗については原則屋内禁煙となること、喫煙可能な場所について二十歳未満の方の立入りを禁止することといった内容を盛り込んでおり、今後、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案になっていると考えております。
 屋外についても、屋外で喫煙する場合の配慮義務、屋外の分煙施設の整備の推進により対策を進め、屋内、屋外の受動喫煙対策が総合的に推進していくこととしております。
 既存小規模飲食店の面積基準についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについては、直ちに喫煙専用室等の設置を求めることが事業継続に影響を与えると考えられることから、これに配慮し、一定の猶予措置を講じたものであります。
 この経営規模については、資本金及び面積で判断することとしておりますが、中でも、面積要件については、経営規模を判断するためには、業態によって様々な広さである厨房や物置や従業員の休憩スペースなども含まれる店舗面積ではなく、客席面積を用いることが公平性の観点から適当と考えられることや、既に受動喫煙防止条例が施行されている神奈川県や兵庫県の例なども踏まえ、客席面積百平米以下としたところであります。
 法案の提出時期についてお尋ねがありました。
 昨年の三月に、厚生労働省において、面積が一定規模以下のバー、スナック等を経過措置の対象とすることなどを目的とする基本的考え方の案を公表しましたが、経過措置の範囲など、望まない受動喫煙対策への対応をめぐり、政府・与党内での議論がまとまらなかったところであります。
 こうした政府・与党内での議論も踏まえ、今回の法案では、新たに開設する店舗は原則屋内禁煙、喫煙可能な場所への二十歳未満の方は立入禁止などとする一方、直ちに喫煙専用室の設置等を行うことが事業継続に影響を与えることが考えられる一定規模以下の飲食店については配慮を行うことが必要と考え、バーやスナックに限らず、経過措置を設けることとし、今回の法案を提出させていただいたところであります。
 過料についてのお尋ねがありました。
 今般の法案における罰則の量刑については、現行の健康増進法や他法令の量刑との均衡などを勘案し、五十万円以下を上限に段階的に設定したものであります。
 本法案の違反があった場合で、都道府県知事等による指導、勧告、命令等によっても改善が見られないなどの場合に過料を適用していくことになると考えております。
 なお、実際の過料の金額は、上限額の範囲において裁判所により判断されることとなると承知をしております。
 喫煙率及び医療費への影響についてのお尋ねがありました。
 本法案は、望まない受動喫煙をなくすことを目的としており、喫煙者数及び喫煙率の減少を直接の目的とするものではありません。また、健康日本21では、成人の喫煙率を平成三十四年度までに一二%とすることを目標としているところであります。
 また、具体的な医療費等の減少額をお示しすることは困難でありますが、喫煙者や受動喫煙が減少することで疾病が予防され、それに伴う医療費が減少する効果はあると考えております。
 たばこ産業への政府の関与の在り方についてのお尋ねがありました。
 厚生労働省はたばこ産業の所管ではありませんが、我が国では、平成十七年二月に発効されているたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、FCTCに締約国として参加しているところであります。
 この条約の第五条第三項は、たばこ産業がたばこ規制政策を決定する立場にある者と関係を持つことを一切禁止することを規定するものではなく、たばこ産業が不法又は不正な影響力を行使することがないように、国内法に従い、政府として取り組むことを求める趣旨と承知をしております。
 締約国である日本としては、たばこ産業が不法又は不正な影響力を行使することがないように注意しつつ、現行法の範囲内において取り組むことが必要と考えているところであります。
 自家用車内における受動喫煙対策についてのお尋ねがありました。
 本法案では、バス等のいわゆる公共交通機関を規制対象としており、自家用車は規制の適用対象外となっております。
 一方、自家用車の中であっても、子供を始めとする受動喫煙を望まない者をたばこの煙から守る必要があることから、本法案では、喫煙可能な場所で喫煙をする場合も周囲の状況に配慮すべき旨の規定を設けているところであります。
 特に、子供が同乗している自家用車において喫煙をすることは、健康影響の観点から望ましくないものであり、この点についても周知啓発を図ってまいります。
 国会議事堂や議員会館の取扱いについてお尋ねがありました。
 今回の法案においては、御指摘の国会議事堂の控室及び議員会館の議員事務室は第二種施設に該当するため、原則屋内禁煙となり、喫煙専用室でのみ喫煙できるという取扱いとなります。
 また、当該施設において、施設の利用者が喫煙禁止場所で喫煙していた場合、まずは施設の管理権原者等が喫煙の中止を求めることになると考えております。それでも改善されない場合に、都道府県知事等により指導、命令が行われ、都道府県知事等による命令によっても改善されない場合、裁判所に通知の上、過料が科されることとなるわけであります。
 飲食店に対するインセンティブについてのお尋ねがありました。
 今回の法案においては、望まない受動喫煙をなくすという考え方に基づき、全ての施設について原則屋内禁煙を実施することとしております。こうした考え方の下、屋内原則禁煙とするという趣旨に鑑みれば、直接的な財政支援を与えることにはならないと考えます。
 一方、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が喫煙専用室を設置する場合には、喫煙場所を特定することにより、望まない受動喫煙の防止につながり、一定の配慮が必要であることから、支援を行うこととしているところであります。(拍手)

発言情報

speech_id: 119615254X03220180704_020

発言者: 加藤勝信

speaker_id: 5843

日付: 2018-07-04

院: 参議院

会議名: 本会議