黒田東彦の発言 (予算委員会)
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○参考人(黒田東彦君) 消費者物価の前年比がこれまで二%に達していない背景としては、原油価格の下落などによって実際の物価上昇率が下落し、元々実際の物価上昇率に引きずられやすい人々の予想物価上昇率も下押しされたということが主な要因であるというふうに考えております。
また、こうした点に加えまして、人々の間に根付いてしまったデフレマインドというものの転換に時間が掛かっておりまして、企業の賃金、価格設定スタンスがなお慎重なものにとどまっているということも、現実の労働需給の引き締まりあるいは高水準の企業収益に比べまして物価の上昇ペースが鈍い理由であるというふうに考えております。
なお、先行きにつきましては、マクロ的な需給ギャップが更に改善していくと見込まれる中で企業の賃金、価格設定スタンスは次第に積極化していくと見ておりまして、実際に価格引上げの動きが広がるにつれて、先ほど申し上げたようなメカニズムで中長期的な予想物価上昇率も着実に上昇すると考えられます。
こうしたことから、日本銀行では、消費者物価の前年比は先行きプラス幅の拡大基調を続けていくと考えておりまして、物価上昇率が二%程度に達する時期は二〇一九年度頃になる可能性が高いというふうに見ております。