黒田東彦の発言 (予算委員会)

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○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、原油価格が大きく下落した際に実際の物価上昇率がどんどん下がっていきまして、それが中長期的な物価予想、予想物価上昇率自体も引き下げていったと。それが利いて実際の物価上昇率がなかなか上がってこなかったわけですが、現時点でいいますと、生鮮食品を除くところで見てプラス〇・六%ぐらいでございます。一年前はたしかマイナスだったと思いますので、原油価格の半値ぐらい戻っているわけですけれども、それが消費者物価の上昇率を上げることに今若干利いていることは事実ですが、やはり一番基本的なことは、需給ギャップが改善して、それが人手不足の下で賃金が上がるあるいは物価が上がるという形で今後物価が上がっていくということが一番大きな基礎でありまして、それに加えて、何度も申し上げますけれども、中長期的な予想物価上昇率というものも、日本の場合は実際の物価上昇率に引きずられて動くという傾向があるわけですね。
 御承知のように、アメリカの場合は、二%のところに非常によく中長期的な予想物価上昇率がアンカーされていますので、実際の物価上昇率が下がっても予想物価上昇率は下がらないんですね。ところが、日本の場合は、デフレマインドが続いていて、実際の物価上昇率が下がると予想物価上昇率も下がってしまうと。したがって、戻るときも非常に鈍く、なかなかスムーズに戻ってこないということがあるわけです。これは経済学者等も指摘しているところではありまして、そういう意味で、現在、石油価格が百十ドルぐらいから三十ドルぐらいまで下がって、それが今六十ドルぐらいまでなっております。
 そういう意味では、それが先ほど申し上げた〇・九%の消費者物価上昇率の上昇の中に一定のプラスの貢献をしていることは事実なんです。ただ、今後、先行きを考えた場合、やはり一番重要なのは、需給ギャップが更に縮小していくということ、そして実際の物価上昇率が上昇するにつれて中長期的な予想物価上昇率も上昇していくということ、この二つの要因から物価上昇率は次第に二%に向けて上昇していくというのが現在の私どもの見通しでございます。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2018-01-31

院: 参議院

会議名: 予算委員会