津島淳の発言 (原子力問題調査特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○津島委員 ありがとうございます。
 私の地元の青森もお忘れないようにお願いをいたしますが、状況が整わないということであれば、橋渡し、つなぐというのも我々国会議員の仕事であろうと思います。つなぐまでのことはできるかと思っております。そういうことも一言申し添えたいと思います。いずれにしろ、コミュニケーション、よろしくお願いいたします。
 次の質問ですが、なかなか現地に行くことも難しいという状況もございます。そういうことは理解をいたします。ここからは、地元の声というものを幾つか御披露申し上げ、その上で、原子力規制委員会の活動原則の三を踏まえて、それを、どう声を受けとめるかということをお聞きしたいと思っているんです。
 まず、組織理念のうち、活動原則の三「透明で開かれた組織」にはこう書かれているんですね。「意思決定のプロセスを含め、規制にかかわる情報の開示を徹底する。また、国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める。」
 独立した意思決定というのはとても大事なことであります。が、しかし、孤立しちゃいけません。その決定というものを信頼していただくためには、意思決定のプロセスで、その多様な意見にしっかり耳を傾けたか、これがやはり重要なことだと思うんです。したがって、この多様な意見の一部をなす立地自治体の声というものをしっかりと受けとめてほしいんです。
 先ほど申し上げましたように、私の選挙区というのは、青森一区、原子力施設立地自治体、東通村、大間町、六ケ所村、むつ市を擁する選挙区であります。この各市町村、その首長さんの意見を紹介いたしますので、ぜひ傾聴いただきたいと存じます。
 まず、東通村です。もういろいろ思いがたくさん詰まったペーパーをいただいているんですが、時間の関係で一部といたします。東通村。
 「昭和四十年の東通村議会における原子力発電所の誘致決議以来、半世紀にわたり国や事業者との信頼関係のもと、村議会、村民が一体となって国のエネルギー政策・原子力政策に対して全面的に協力してきました。」「東北電力一号機の運転停止の長期化及び東京電力一号機の工事再開見合わせにより、当村の経済・雇用等は大きな打撃を受けています。これ以上の遅延は村の存亡に関わる状況であり、これまで半世紀をかけ構築してきた、国・事業者・立地地域の信頼関係が損なわれ、村民の心が原子力から離れかねないなど、非常に強い危機感を持っています。このような状況は、これまで原子力政策の推進に対して、全面的に協力してきた立地地域を蔑ろにしているものであると言わざるを得ません。」一部飛ばして、「東通村は、原子力発電所との共生による村づくりは道半ばであり、原子力発電所の再稼働と工事の再開の見通しが示されなければ前に進むことができない状況であるため、今後も、より一層の安全性の確保を大前提として、エネルギー政策・原子力政策に協力し、東通村はもとより、むつ・下北地域全体、そして、日本の発展を目指して参る所存であります」
 これが東通村でございます。
 続いて、大間町。
 「地元への影響」ということですね。「適合性審査の長期化に伴い、安全強化対策工事等の本体建設工事が中断し、建設所構内作業員数は震災前約千七百名から現在約三百名に減少した。」それから「町内の工事作業従事者宿泊所の宿泊者数は震災直前約四百五十名から約一割にまで減少。これに伴い、生活関連物資や飲食業(弁当含む)の町内需要も大幅に落ち込むとともに、少子高齢化が進む中、雇用を求める若年層の人口流出も止まらず。町内の経済や雇用に与える影響は極めて大きい状況である。」
 そして、町の財政です。「町は、運転開始後(当初計画では二〇一四年十一月)の固定資産税収入及び各種交付金・補助金を活用した、地域振興や水産振興を計画していたが、それら計画も大幅に遅延した状況である。また、各種基金も漸減しており、今後より厳しい財政運営を余儀なくされている。」
 そして、大間町の思いであります。「私たちの先人は、我が国・我が町の発展を願い原子力発電所の誘致を決断した。私はその思いを受け継ぎ、」「私は」というのは、これは町長です。「私はその思いを受け継ぎ、電力の安定供給・地球環境の改善・世界平和に貢献できることを誇りとし、原子力発電所建設を推進してまいります。しかし、工事再開までの二年間、固定資産税を見込めるまで八年間、町の経済・財政運営に大きな不安を抱いています。国のエネルギー政策に理解を示し歩んできた地域がどのような思いでいるか分かってほしい。」
 これが大間町であります。
 次いで、六ケ所村でございます。
 「再処理工場の当初竣工計画の一九九七年から二十年経過しておりますが、村民の中には再処理工場の操業を見込んで様々な業種の起業を立ち上げており、建設業やメンテナンス業は受注機会があるものの、タクシー経営や飲食店経営、アパート経営などのサービス業でありますが、まさかこれほど竣工が延期になるとは思ってもみなかったと窮状を訴えております。村としても原子燃料サイクル事業の受け入れにあたっては安全確保を大前提に地域振興に寄与するという大きな期待があるから共生の道を歩み、一日も早い竣工を望んでいるものであります。この村の思いを満たすには日本原燃の補正申請対応と原子力規制委員会の迅速な審査にあると考えております。」
 六ケ所村です。
 むつ市さんからは資料をいただいて、委員の皆さんに配付をさせていただきました。市長さんの多大な御協力をいただきました。
 ページをめくっていただきますと、立地地域の現状ということで、一部重なるところがあるかと思いますが、むつ市のリサイクル燃料備蓄センター、事業開始時期六回延期、六ケ所村、再処理工場、竣工時期二十四回延期、MOX燃料加工施設、竣工時期六回延期、大間町の大間原子力発電所、三回延期、東通村、東北電力の東通原発、四回延期。
 これは、事業者さんの努力によるところも当然あるわけですけれども、立地自治体の立場になって考えてみれば、延期、延期、じゃ、いつになったら操業が始まるのかというのは全く見通しが示されない。見通しが示されるのは事業者さんからの情報によるものだけであって、肝心かなめ、やはり規制というものの生命線、規制委員会の方からは具体的な時期というのは示されない。
 予見可能性というところで、先ほど規制委員長は、審査の公開、透明性でもってある程度の予見可能性というものを担保しているとおっしゃるんですが、やはり、先ほど佐々木委員が指摘したように、標準審査期間等を設けていただく等の処置を、立地地域の財政運営と先行きの見通しを立てる上では必要ではないかと思うわけであります。
 二ページ目をごらんください。立地地域の現状であります。改めて、経済の状況。
 むつ市では、商工会議所の会員数が百六十七社減、小規模事業者は百七十一社減、タクシー業界、事業停止が二社ある。六ケ所村、今工事がいろいろ行われている。仕事はある、忙しい。労働力確保が問題だけれども、必ず反動減というのがやってきます。それを非常に恐れている。資料には書いてありませんが、私の独自の聞き取りではそういう懸念がある。大間町、先ほど町長さんのペーパーにありましたが、作業員が今激減している。それから震災後の商工会の脱会が六十一件、それも、宿泊、小売、飲食、建設という分野であります。それから東通村の商工会ですね、ピーク時、平成十四年度末二百五十九名あった商工会員が四十一名減の今二百十八名。全業種で売上げ二分の一から三分の一減。座して死を待つような状態、事業者の存続にかかわる問題という状況。
 最後に、三ページ目です。電源立地地域対策交付金、これはむつ市の状況ですが、ピーク時に比べて十億円の減。地方自治体にとって十億円というのは大きなお金であります。
 そして四ページ目、固定資産税収入の試算ということで、むつ市の場合、中間貯蔵施設が運転開始した場合の固定資産税収入の試算では十三億円以上の収入が見込まれていたものが入ってこない。
 というのが立地自治体の状況であり、声なんですね。
 こうした声、そして、異口同音に懸念しているのは、審査の進捗のおくれによって再稼働や運用開始が先延ばしになり、地域住民が国への不信感を持つのではないかという点なんです。そして、自治体財政、地域経済が悪化している点。
 先ほどから繰り返しになりますが、よき規制行政には信頼関係というものが不可欠。さらに、審査の効率も強く望まれているところであります。こうした立地自治体の声というものに、更田委員長、どのような感想というか思いをお持ちになったか、お聞かせいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 119704194X00220181129_023

発言者: 津島淳

speaker_id: 16167

日付: 2018-11-29

院: 衆議院

会議名: 原子力問題調査特別委員会