原子力問題調査特別委員会

2018-11-29 衆議院 全204発言

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会議録情報#0
平成三十年十一月二十九日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木  毅君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 斎藤 洋明君
   理事 津島  淳君 理事 細田 健一君
   理事 吉野 正芳君 理事 阿部 知子君
   理事 浅野  哲君 理事 富田 茂之君
      井林 辰憲君    石崎  徹君
      泉田 裕彦君    鬼木  誠君
      金子 俊平君    木村 次郎君
      北村 誠吾君    佐々木 紀君
      齋藤  健君    高木  啓君
      西田 昭二君    野中  厚君
      百武 公親君    福山  守君
      藤丸  敏君    古田 圭一君
      星野 剛士君    堀井  学君
      松本 剛明君    三原 朝彦君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    簗  和生君
      渡辺 孝一君    生方 幸夫君
      逢坂 誠二君    菅  直人君
      宮川  伸君    伊藤 俊輔君
      斉木 武志君    牧  義夫君
      佐藤 茂樹君    中野 洋昌君
      田嶋  要君    藤野 保史君
      足立 康史君
    …………………………………
   経済産業副大臣      磯崎 仁彦君
   内閣府副大臣       あきもと司君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 荒木 真一君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           増子  宏君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  新川 達也君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長)   松永  明君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 上田 康治君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   荻野  徹君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房緊急事態対策監)      山形 浩史君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 片山  啓君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          片岡  洋君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          山田 知穂君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長)           文挾 誠一君
   参考人
   (国立研究開発法人日本原子力研究開発機構副理事長)            田口  康君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      関  武志君
    —————————————
委員の異動
十一月二十九日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     藤丸  敏君
  宮澤 博行君     木村 次郎君
  山際大志郎君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 次郎君     宮澤 博行君
  藤丸  敏君     石崎  徹君
  宮路 拓馬君     金子 俊平君
同日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     鬼木  誠君
  金子 俊平君     高木  啓君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     岩田 和親君
  高木  啓君     百武 公親君
同日
 辞任         補欠選任
  百武 公親君     山際大志郎君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ————◇—————
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高木毅#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 第百九十三回国会、原子力問題調査特別委員会理事会の決定により、本委員会の活動等について専門的見地から助言を求めるため、会員七名から成る衆議院原子力問題調査特別委員会アドバイザリー・ボードを設置いたしました。
 本アドバイザリー・ボードにつきましては、各会派の理事等の協議により、今国会においても設置することとなりました。
 以上、御報告申し上げます。
     ————◇—————
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高木毅#2
○高木委員長 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、原子力規制委員会の活動状況について説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
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更田豊志#3
○更田政府特別補佐人 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。
 衆議院原子力問題調査特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、さまざまな課題に取り組んでおります。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定した新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。
 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉、大飯発電所三号炉及び四号炉、四国電力伊方発電所三号炉、東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号炉及び七号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計十五基に対して設置変更許可を行いました。
 また、関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所について運転期間延長の認可を行いました。
 このほか、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉並びに四国電力伊方発電所一号炉の計六基について、廃止措置計画の認可を行いました。
 核燃料物質の加工施設については、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、日本原燃濃縮・埋設事業所、三菱原子燃料並びに原子燃料工業東海事業所及び熊取事業所の加工事業の変更許可を行い、廃棄物管理施設については、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の大洗研究所廃棄物管理事業の変更許可を行いました。
 試験研究炉については、国立大学法人京都大学複合原子力科学研究所の臨界実験装置及び研究用原子炉の設置変更承認、近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更許可並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置、原子炉安全性研究炉及びJRR3の設置変更許可を行いました。
 また、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構のJRR4、過渡臨界実験装置及び高速増殖原型炉「もんじゅ」について、廃止措置計画の認可を行いました。
 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、有毒ガスからの防護、高エネルギーアーク損傷対策、降下火砕物対策等に係る改正を行い、継続的に改善を図っております。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視を行っており、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、実施計画の審査などに当たっております。
 引き続き、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを定期的に改正し、完了した措置と引き続き監視が必要な措置を明示するなどして、処理した水の処分や使用済み燃料プールからの燃料の取り出しなどの対策が適切に行われるよう、監視、指導を行ってまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、最新の国際的知見を積極的に取り入れるなど、防災計画の立案に使用する判断基準等が常に適正なものになるよう原子力災害対策指針の充実を図るとともに、原子力災害拠点病院の指定促進の支援など、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所事故に係る状況に応じた環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について、関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を、昨年に引き続き国際原子力機関、IAEAより得ております。
 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。
 第百九十三回国会において、原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化などを内容とする関係法令の改正が成立しました。これは、国際原子力機関、IAEAの勧告等を踏まえたものであり、平成三十二年四月に向けて段階的に施行されます。
 原子力規制委員会としては、法改正の趣旨を実現すべく、透明性を確保しつつさまざまな関係者の意見等を踏まえて関係政令、規則等を整備するとともに、さらなる組織体制の強化と人材育成に取り組むことにより、新たな制度の運用が円滑に進むよう、万全を期してまいります。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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高木毅#4
○高木委員長 以上で説明は終わりました。
    —————————————
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高木毅#5
○高木委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として国立研究開発法人日本原子力研究開発機構副理事長田口康君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長文挾誠一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官荒木真一君、文部科学省大臣官房審議官増子宏君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官新川達也君、経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長松永明君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、環境省大臣官房審議官上田康治君、原子力規制庁次長荻野徹君、原子力規制庁長官官房緊急事態対策監山形浩史君、原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官片山啓君、原子力規制庁長官官房審議官片岡洋君及び原子力規制庁原子力規制部長山田知穂君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木毅#6
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高木毅#7
○高木委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。佐々木紀君。
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佐々木紀#8
○佐々木(紀)委員 おはようございます。自由民主党の石川二区の佐々木紀でございます。
 私からは、まず最初に第五次エネルギー基本計画についてお聞きをし、続いて、米国規制委員会、NRCとの比較において我が国における原子力規制のあり方についてお尋ねをし、最後に最終処分場の進め方についてお伺いをしたいというふうに思います。
 まず、本年七月三日に発表となりました第五次エネルギー基本計画についてお伺いします。
 第五次エネルギー基本計画では、二〇三〇年に向けたエネルギーミックスの確実な実現を目指すということに加えまして、二〇五〇年に向けて、エネルギー転換、脱炭素化への挑戦を掲げているわけであります。
 この第五次エネルギー基本計画には、原子力発電の依存度をできる限り低減するという方針のもと、新設、リプレースについては記載をされておりません。しかし、二〇三〇年のエネルギーミックスによりますと、原子力の比率を二〇から二二%に設定しております。これを実現するということになりますと、新規建設及びリプレースなしには不可能なのではないかと考えられます。二〇三〇年のエネルギーミックスの確実な実現を達成するということと、新設、リプレースが記載されていないということは、これは明らかに矛盾をしているのではないでしょうか。
 また、原発の四十年ルールというのも、これは科学的な根拠がない上に、エネルギーミックス実現の足かせになっていくものと考えられますけれども、やはりこれも見直すか、あるいは、アメリカやフランスといった原子力先進国同様に、既設原子炉は全て二十年間の運転延長を認めるとかしないといけないのではないかというふうに考えますけれども、政府の見解をお伺いしたいと思います。
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村瀬佳史#9
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力につきましては、御指摘のとおり、エネルギー基本計画におきまして、その依存度を可能な限り低減させるという方針があります一方で、二〇三〇年に向けまして、重要なベースロード電源であること、それから、安全最優先の再稼働を進めるといった基本方針も明確に示されているところでございます。引き続き、政府として、基本計画に基づきまして、これをしっかりと進めてまいりたいと考えてございます。
 御指摘のエネルギーミックスでございますけれども、これは、二〇三〇年の原子力比率が二〇から二二%、このようになってございます。これにつきましては、原子力規制委員会の審査を経て既存の原発を再稼働いたしまして、かつ、震災前の平均稼働率、大体七割でございますけれども、これを例えば八割程度まで稼働率を向上させ、一部の炉につきましては法令で認められた四十年を超える運転期間延長を行う、こういったことによりましてこれは達成可能だというように考えてございます。引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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山田知穂#10
○山田政府参考人 四十年運転制限ルールについてのお尋ねがございましたので、お答えをさせていただきたいと思います。
 原子炉等規制法におきましては、発電用原子炉を運転することができる期間を四十年と定めており、原子力規制委員会の認可を受けて、一回に限り二十年まで延長することができるとされてございます。
 御指摘の四十年の運転期間に関しては、立法時の国会での御審議において、経年劣化等に伴う安全上のリスクを低減する観点から、十分な議論が重ねられた上で法制化されたものというふうに認識してございます。
 いずれにせよ、原子力規制委員会といたしましては、今後も、事業者から運転期間延長認可の申請がございましたらば、原子炉等規制法に基づいて厳格に審査をしてまいりたいというふうに考えてございます。
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佐々木紀#11
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 まず安全第一ということですから。ただ、しっかり審査は速やかにやっていただきたいというふうに思います。ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。
 そこで、次、続きまして、我が国における原子力規制のあり方についてお伺いしますけれども、原子力発電、今ほどもあったように、原子力規制委員会によって世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めるというふうに記載があるわけであります。しかし、一向にこの適合性審査が進んでいません。例えば、石川県の志賀原発は、平成二十六年八月に申請が出ているんですけれども、四年以上たった今でもまだ結論が出ていないという状況になっております。
 行政手続というのは、事務処理の迅速かつ適正な執行を確保し、行政運営における公正の確保及び透明性を図る目的に、標準処理期間というものが定められております。適合性審査が一向に進まないということは、このことにも違反しているというふうに考えられます。
 日本の規制委員会がモデルとしたアメリカの規制委員会、NRCには、五つの活動原則という規制原則が最重要視されておるわけでありますけれども、我が国に比べて極めて効率的な規制が実施されています。この五つの原則というのは、独立性、開放性、効率性、明瞭性、信頼性ということですけれども、我が国の規制委員会の活動原則には、この効率性という一番大事な原則がないがしろにされているのではないでしょうか。これは安全審査が異常におくれていることからも明らかだと思います。
 予見可能性がないことは、民間事業者に過度に負担を負わせ、大きな損害を発生させることにもつながります。これは、規制委員や規制庁の怠慢と言われても、そのそしりを免れないわけでございます。これで失われている国益は年に三、四兆円にも上るというふうに言われております。
 規制委員会は、いかに安全に運転をさせるかということを審査するところであって、再稼働を邪魔するところではないはずです。審査がおくれていることでかなりの損害が、事業者のみならず、原発立地自治体、ひいては国民に出ているという自覚を持っていないのではないでしょうか。
 規制委員会も行政機関である以上、NRC同様に、予見可能性を高め、効率性を重視することが求められておりますから、今後は、この標準処理期間というものをぜひ設定していただいて、速やかに審査を進めることを求めたいというふうに思います。
 審査が進まない原因の一つに、マンパワーの不足というのも挙げられるのではないでしょうか。現在の規制委員の構成を見ますと、審査員の絶対数が足りない。その結果、規制の専門性に欠ける研究者や大学教官が規制判断を下さなければいけない状況になっているというふうに思います。
 標準処理期間も設けずに、マンパワーも足りない。その結果、非効率な審査が常態化して、そんな現状を放置している、あるいは容認しているといっている状況にあるのではないでしょうか。米国原子力規制委員会、NRCのように、有能な専門家を顧問としてつけるか、原子炉安全専門審査会、炉安審や、核燃料安全専門審査会、燃安審を活用するなど、マンパワーを確保して、速やかに審査を進めるべきだと考えます。
 今後は、ぜひ、マンパワーの確保と、いつまでに審査を終えるというような期限を設けるなどして、効率的な審査を進めるべきと考えますけれども、政府の御見解をお伺いします。
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更田豊志#12
○更田政府特別補佐人 お答えいたします。
 原子力規制委員会は、確かな規制を通じて、人と環境を守ることをその使命としています。この使命を全うするために、審査においては、申請者の見解も十分に聴取しつつ、科学的、技術的な見地から納得のいく議論を丁寧に進め、申請者と、それから規制する我々との間での共通認識、共通理解を醸成することが大変重要であろうと考えています。
 審査に時間を要しているという御指摘は事実であるというふうに認識をしておりますけれども、審査の時間にとらわれることよりも、むしろ、私たちとしては、最も大切な使命である厳正厳格な審査を行うということを最も重要な価値であるというふうに考えております。安全に妥協することなく、独立した立場で、その与えられた職責を果たしてまいりたいと考えております。
 それから、予見可能性ですが、審査の進捗については事業者の対応によるところも非常に大きいのですが、審査を効率的に進めるための取組として、審査会合を公開の場で開催することにより、後続する事業者等に関しては、審査の過程が明らかになり、また、審査資料や議事録を公開することによって、審査の結果のみならず、そのプロセスも事業者たちにわかるように努めております。こうした取組は、今後審査が必要な事業者にとって十分に参考になるものであり、審査の予見可能性を高めるものとなっていると考えています。
 いずれにしましても、原子力規制委員会としては、引き続き、審査を効率的に進めるための取組を継続してまいりたいと思います。
 また、行政手続法第六条においては、行政庁は、申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間、いわゆる標準処理期間を定めるよう努めるとともに、これを定めたときには公表しなければならないと規定をされております。原子力規制委員会は、設置変更許可に係る標準期間を二年として、既に公表をしております。
 しかしながら、この標準処理期間は、あくまで当該処分を行うまでに通常要すべき標準的な期間であって、必ず処分をしなければならない期間を定めているものではございません。したがいまして、行政手続法第六条に違反しているということではありません。
 いずれにせよ、原子力規制委員会としては、効率的な審査に努めてまいりたいと考えております。
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佐々木紀#13
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 丁寧に安全審査しておいでるというのはよくわかるんですけれども、これはいつまでに結果が出るとわからないと、審査する方もだらだらだらだらだらっと、マンパワーの補充もせずやっていくということでは、やはりこれは理解が得られないというふうに思いますので、速やかに結果を出す、審査を進める努力もぜひしていただければと思います。
 これは、事業者にすると、やはり国策民営でやってきたわけですから、やはり国が決めて進めてきて、国が一旦許可を出して設置をした原発ですから、それを、今、事情が変わったとはいえ、基準が変わったとはいえ、やはりこれは速やかにしてあげないと各方面に影響が出てくるというふうに思いますので、ぜひ、そういった自覚も含めて、今後そういった気持ちで取り組んでいただければというふうに思います。
 続いて、規制委員会、私は、そういった意味では、少し消極的過ぎるというふうに思います。我が国のみならず、世界のエネルギー政策を不安定にさせると思います。なぜならば、我が国が原子力発電を進めるか否かにかかわらず、世界は推進しています。人口がふえる一方で、脱炭素社会を目指そうとすると、おのずと原子力発電に頼らざるを得ません。
 日本原子力産業会議の資料を読みますと、世界で建設中の原子炉は六十九基で、今後建設予定の原子炉は九十八基あるとなっています。その大半は、海を挟んだすぐ向こう岸のロシア、中国によるものです。日本が世界で最も厳しい安全基準を目指していても、隣の国で何かあったら元も子もない状況なわけです。
 また、世界で原発を製造できる主な国は、日本、フランス、アメリカ、ロシア、中国であり、フランスやアメリカの西側諸国においては、日本の技術が不可欠な状況にあると言っても過言ではありません。もし日本の安全審査がおくれると、それだけでも直接的な損害を発生しますが、間接的に人材不足や技術力低下を招き、我が国の成長分野でもある原子力産業の海外進出の阻害要因となり、結果的には西側諸国の原子力産業の衰退、技術力の低下にもつながるゆゆしき事態です。規制行政の非効率化がこれをもたらしているおそれは十分にあります。早急に改善すべきであるということを御指摘しておきます。
 そこで、現在の原子力の状況を抜本的に改善するには、規制委員会の抜本的改革を可能とする原子力規制委員会設置法の見直しが必要なのではないかと考えておりますけれども、環境省に見解をお伺いします。
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上田康治#14
○上田政府参考人 お答えいたします。
 原子力規制委員会設置法附則五条に基づく「原子力利用の安全に係る行政組織の充実・強化について」にもあるように、原子力利用の安全確保に向けた取組に終わりはなく、継続的に改善に取り組むべきものと考えます。まさに、原子力規制委員会など現在の原子力利用における安全確保に係る行政組織において、さらなる原子力利用の安全確保に向けて、現在も不断の努力が行われているものと承知しております。
 環境省といたしましては、こうした各組織における取組をまずは注視してまいりたいと考えておるところでございます。
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佐々木紀#15
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それで、最後に、最終処分場の進め方についてお伺いをいたします。
 二〇一五年の閣議決定に基づいて、エネ庁や原子力発電環境整備機構、NUMOの広報広聴活動をやっておるわけでありますけれども、これが行き詰まっているのではないかという世間の専らの評価があります。ここ数回の活動報告会では、反対派の参加者で占められて、わずか十人程度だったという報道もあります。政府のこの理解活動の進め方のどこかに欠点があるのではないかと思われます。
 二〇〇〇年に最終処分法が成立してから約二十年が経過した今でもこのような惨状であります。抜本的な改革が必要だと考えますけれども、政府の御見解をお伺いします。
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村瀬佳史#16
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、現世代の責任として解決しなければならない重要な課題と考えてございます。
 こうした問題意識に立ちまして、昨年七月には科学的特性マップを公表させていただいたわけですけれども、これをきっかけとしまして、現在、国が前面に立って、説明会ということで、グリーン沿岸部、これまでは首都圏、県庁所在地を中心に説明会をやっていたわけですけれども、より地元に近いということで、グリーン沿岸部を中心とした説明会を開催するということで、この十月からは新たな取組を始めさせていただいているところでございます。また、この説明会につきましても現在改革に取り組んでおりまして、手づくり、直営で実施するなど、いろいろ試行錯誤を繰り返しているところでございます。
 ただ、少人数になっているという御批判もある一方で、少人数の方が参加者の満足度が高まるといった傾向もあるという中で、いろいろとこれからもこういった実績を踏まえて工夫をしてまいりたいと考えてございます。
 また、この説明会という手法のみにこだわることなく、その他の取組も強化してまいりたいと考えてございます。
 例えば、ホームページ、SNSなどを活用した情報発信、ネットの時代ですので、ネットを通じた広報活動に取り組む。それから、人を集めるのではなくて、人が集まっているところにむしろ出かけていって説明をするといった新たな方法での広報のやり方。又は、学生さんに主体的に参加していただいて、むしろ国が説明するのではなくて自分たちの問題として御議論いただくような場を設定する。又は、国際的な協力を強化するということで、例えば、先行国であるフィンランドの関係者を招いてその経験を披露していただくような国際シンポジウムをことし開催するといったようなことを、さまざまな取組を今進めておるところでございます。
 今週も、OECD・NEAと共催いたしまして日本で国際ワークショップを開催して、各国の悩みそれから経験を共有するといった場も開催して、それが報道に取り上げられるというようなことにもなっているところでございます。
 いずれにいたしましても、御指摘をしっかり踏まえて、新たな改革に向けてさまざまな取組をチャレンジしていきたいと思っております。引き続き丁寧な対話活動それから対話活動強化に取り組んでまいりたいと考えてございます。
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佐々木紀#17
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 これは最終処分場のことのみならず、原発のことも含めて、やはりエネルギー政策というのは何かイメージで捉えている国民の皆さんも多いわけですから、しっかりとした情報を出していく、あらゆるチャンネルを使って広報していくということはすごく大事なことだと思います。
 最後に一言ちょっと申し上げたいんですけれども、再生可能エネルギーの導入も、僕はどんどん進めればいいと思うんですけれども、そういった意味では、ちょっとある意味誤ったメッセージも出ているのではないかなと思います。
 再生可能エネルギーを導入していけば、これはもう全てハッピーだ、メリットしかないみたいなイメージで伝わっているように思いますけれども、系統連系に大きな混乱が発生している実態であるとか、周波数が不安定で産業用としては不十分であるとか、あるいはFITの賦課金の負担、あるいは近い将来廃棄物の問題が深刻になるとか、やはりこういったデメリットも国民に公平に知らせていくべきだと思います。そうすることによって、エネルギー基本計画で言うエネルギーのベストミックスというのも政府は明確に主張できることになって、政策も力強く推し進めていけるということになると思いますので、ぜひその辺もお願い申し上げて、私の質問を終えたいというふうに思います。
 ありがとうございました。
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高木毅#18
○高木委員長 次に、津島淳君。
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津島淳#19
○津島委員 おはようございます。青森一区選出、自由民主党の津島淳でございます。
 この委員会での質疑の機会をいただき、高木委員長、理事、委員の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
 更田委員長と質疑をさせていただけるのはこの委員会だけでございますので、委員長と真摯な議論をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 早速、更田委員長にお尋ねをします。ずばり、原子力の規制は何のためにあるでしょうかという問いでございます。
 規制委員会の組織理念を改めて拝見したわけですが、こう書かれているんですね。「原子力にかかわる者はすべからく高い倫理観を持ち、常に世界最高水準の安全を目指さなければならない。 我々は、これを自覚し、たゆまず努力することを誓う。」と。
 きょう、活動状況の御報告の最後にこういう文言がありました。「原子力利用の安全が確実に担保されるよう、」という文言がありました。
 私は、規制というものは、あくまでも、原子力の利用、原子力エネルギーを利用していくんだ、そして施設が稼働するんだ、だけれども安全が大前提だからそのために規制を行う、これは当たり前の考え方だと思うんです。とめるための規制じゃない、私はそう思うんですが、この点、いかがでしょうか。
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更田豊志#20
○更田政府特別補佐人 お答えいたします。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓に基づき設置された組織であります。
 この設置の趣旨に鑑みれば、当委員会は、何物にもとらわれず、科学的、技術的な見地から、独立して意思決定を行うことが重要と認識しており、この認識に基づいて、与えられた役割を果たしてまいる所存であります。
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津島淳#21
○津島委員 ありがとうございます。
 しっかりと、今申された職責というものを果たす中で、やはり利用というものが適切に行われるように、ぜひとも努めていただきたいということを要望申し上げます。
 次いで、委員長が就任会見のときに、立地自治体とのコミュニケーションに関する発言をなさっております。また、その後の定例会見でもそのことについてお触れになっているので、この立地自治体とのコミュニケーションについてお聞きしたいと思います。
 平成二十九年九月の委員長の就任会見で、立地自治体とのコミュニケーションについて、記者からの質問にこうお答えになっているんですね。ここに会見録があるんですが、ちょっと一部抜粋をして読ませていただきます。
  それから、立地自治体との関係は、田中前委員長もいくつか自治体を訪れたことがありますけれども、いい意味でのコミュニケーションになればいいのですけれども、ともすれば一方的な要望を聞いてしまったり、要望を聞かれても、私たちに応えられるものでない限りは、一方通行になります。それから、例えば、プラントの審査をどうしているかという話をすると、説明になってしまって、一方通行になってしまう。ですから、立地自治体とのコミュニケーションに関しては、双方がどうコミュニケーションを図ろうかという難しいところがありますので、急に大きく変えるというのはなかなか難しいだろうとは思っています。ただ、福島第一原子力発電所の周辺に関して言えば、私は時間が許すのであれば、早いうちに周辺域の市町村長にお目にかかる機会を持てればと思っています。
これが昨年九月。
 次いで、その同じ年の十一月一日の記者会見ではこういうやりとりがあったんですね。同じく自治体とのコミュニケーションについて問われて、
  スタンスとしては大きく変わるものではないと思っています。田中前委員長の時代も、田中前委員長は、数は限られていますけれども、いくつか地元の方へ行って、対話なり対面を進められてきました。もっとやりたい、あるいはもっとやるべきだという考えもあったと思いますけれども、やはり時間的な制約や、例えば、委員長の場合は国会開会中はなかなか東京を離れることができないですとか、ほかの委員にも様々な制約がありますので、今までは制約等を鑑みて、なかなか踏み出せなかった部分もあるのは事実です。
  一方で、今日、午前中の会議の中でも
定例の会議があったんですね、
 午前中の会議の中でも言及しましたけれども、海外の事例を見ると、例えば、規制当局の幹部がサイトを見に行くときに、サイト周辺の関係者に声をかけて、一緒に見ようよというような事例があるのは事実です。実態問題として、例えば、おいでになった方に全て会うことは今後も難しいと思いますけれども、ただ、せっかく現地に行ったときに、その近くの方が、ある場所に、そうは言っても、透明性、公開の形を維持したいと考えていますので、例えば、オフサイトセンターを利用するとか、ないしは電力のどこかを借りるとかということがあるかもしれないですけれども、公開という条件を保ちつつ、周辺におられる方で、ちょうどタイミングを合わせてくださるのであれば、お目にかかるという形はとれると思っています。
発言は続いていくわけですけれども、時間の関係でここまでといたします。
 先ほどの活動状況の報告でこのコミュニケーションについてお触れがなかったのが残念でありますけれども、私は、やっていないとここで糾弾するつもりはありません、やっていらっしゃるので。それは資料をいただいております。二十九年十二月の福島から始まって、福井県それから福島第二の方、それから、佐賀県、北海道、福井県、福島県と。コミュニケーションをやられているということは理解をしております。
 そして、就任当初はコミュニケーションに割と消極的なのかなというイメージを持っていたんですが、十一月の会見では少し前向きに方針を変えたのではないかという印象を持ちます。現在どういう見解をお持ちなのか、そこの点をお伺いします。
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更田豊志#22
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 まず、一般論として申し上げますと、コミュニケーションそのものについて消極的ということは決してございません。
 しかしながら、これは野放図にと言うと不適切な言葉かもしれませんけれども、いらっしゃる方々に全てにお目にかかるであるとか、頻度を増すというと、具体的に申し上げますと、例えば、今取り組んでいるのは、サイトを見に行った際に、タイミングを合わせていただいて、できれば周辺の自治体の首長さんを中心とする方々との意見交換というのをお申出はさせていただいているんですけれども、やはりなかなかタイミングが合わなかったり、それぞれの御事情もあって、今先生御指摘の中でおっしゃっておられた玄海それから福島、福井県等々は意見交換の場を持つ機会をいただきましたけれども、これ以外にも幾つかお願いはしているんですが、なかなか状況が整わないという背景はございます。
 そういった意味で、コミュニケーションに関してはまだまだ継続的な改善の段階にあるというふうには考えております。一方通行の議論とならないように、また、書面等ではなくて、やはりフェース・ツー・フェースと申しますか、実際にお目にかかって、生の声を伺うことの価値は十分にあるというふうには考えております。
 昨年十一月、私を含めて委員が視察や調査のために施設へ行く際に、御希望を踏まえて、地元の関係者の方々との意見交換を行うというふうに方針を明確化いたしまして、これは可能な限り進めてまいりたいというふうには思っております。
 玄海、「もんじゅ」それから川内、それからさらには、これは少しやり方は違いますけれども、福島という地域はやはり私は特別な配慮が必要だと思っておりますので、一昨年から昨年にかけて、周辺の首長さん、職場の方へ伺って意見を伺うということを努めてまいりました。
 引き続き積極的に地元の関係者とのコミュニケーションの機会を持ちたいとは考えておりまして、また、いただいた御意見についても、貴重な御意見として受けとめてまいりたいと考えております。
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津島淳#23
○津島委員 ありがとうございます。
 私の地元の青森もお忘れないようにお願いをいたしますが、状況が整わないということであれば、橋渡し、つなぐというのも我々国会議員の仕事であろうと思います。つなぐまでのことはできるかと思っております。そういうことも一言申し添えたいと思います。いずれにしろ、コミュニケーション、よろしくお願いいたします。
 次の質問ですが、なかなか現地に行くことも難しいという状況もございます。そういうことは理解をいたします。ここからは、地元の声というものを幾つか御披露申し上げ、その上で、原子力規制委員会の活動原則の三を踏まえて、それを、どう声を受けとめるかということをお聞きしたいと思っているんです。
 まず、組織理念のうち、活動原則の三「透明で開かれた組織」にはこう書かれているんですね。「意思決定のプロセスを含め、規制にかかわる情報の開示を徹底する。また、国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める。」
 独立した意思決定というのはとても大事なことであります。が、しかし、孤立しちゃいけません。その決定というものを信頼していただくためには、意思決定のプロセスで、その多様な意見にしっかり耳を傾けたか、これがやはり重要なことだと思うんです。したがって、この多様な意見の一部をなす立地自治体の声というものをしっかりと受けとめてほしいんです。
 先ほど申し上げましたように、私の選挙区というのは、青森一区、原子力施設立地自治体、東通村、大間町、六ケ所村、むつ市を擁する選挙区であります。この各市町村、その首長さんの意見を紹介いたしますので、ぜひ傾聴いただきたいと存じます。
 まず、東通村です。もういろいろ思いがたくさん詰まったペーパーをいただいているんですが、時間の関係で一部といたします。東通村。
 「昭和四十年の東通村議会における原子力発電所の誘致決議以来、半世紀にわたり国や事業者との信頼関係のもと、村議会、村民が一体となって国のエネルギー政策・原子力政策に対して全面的に協力してきました。」「東北電力一号機の運転停止の長期化及び東京電力一号機の工事再開見合わせにより、当村の経済・雇用等は大きな打撃を受けています。これ以上の遅延は村の存亡に関わる状況であり、これまで半世紀をかけ構築してきた、国・事業者・立地地域の信頼関係が損なわれ、村民の心が原子力から離れかねないなど、非常に強い危機感を持っています。このような状況は、これまで原子力政策の推進に対して、全面的に協力してきた立地地域を蔑ろにしているものであると言わざるを得ません。」一部飛ばして、「東通村は、原子力発電所との共生による村づくりは道半ばであり、原子力発電所の再稼働と工事の再開の見通しが示されなければ前に進むことができない状況であるため、今後も、より一層の安全性の確保を大前提として、エネルギー政策・原子力政策に協力し、東通村はもとより、むつ・下北地域全体、そして、日本の発展を目指して参る所存であります」
 これが東通村でございます。
 続いて、大間町。
 「地元への影響」ということですね。「適合性審査の長期化に伴い、安全強化対策工事等の本体建設工事が中断し、建設所構内作業員数は震災前約千七百名から現在約三百名に減少した。」それから「町内の工事作業従事者宿泊所の宿泊者数は震災直前約四百五十名から約一割にまで減少。これに伴い、生活関連物資や飲食業(弁当含む)の町内需要も大幅に落ち込むとともに、少子高齢化が進む中、雇用を求める若年層の人口流出も止まらず。町内の経済や雇用に与える影響は極めて大きい状況である。」
 そして、町の財政です。「町は、運転開始後(当初計画では二〇一四年十一月)の固定資産税収入及び各種交付金・補助金を活用した、地域振興や水産振興を計画していたが、それら計画も大幅に遅延した状況である。また、各種基金も漸減しており、今後より厳しい財政運営を余儀なくされている。」
 そして、大間町の思いであります。「私たちの先人は、我が国・我が町の発展を願い原子力発電所の誘致を決断した。私はその思いを受け継ぎ、」「私は」というのは、これは町長です。「私はその思いを受け継ぎ、電力の安定供給・地球環境の改善・世界平和に貢献できることを誇りとし、原子力発電所建設を推進してまいります。しかし、工事再開までの二年間、固定資産税を見込めるまで八年間、町の経済・財政運営に大きな不安を抱いています。国のエネルギー政策に理解を示し歩んできた地域がどのような思いでいるか分かってほしい。」
 これが大間町であります。
 次いで、六ケ所村でございます。
 「再処理工場の当初竣工計画の一九九七年から二十年経過しておりますが、村民の中には再処理工場の操業を見込んで様々な業種の起業を立ち上げており、建設業やメンテナンス業は受注機会があるものの、タクシー経営や飲食店経営、アパート経営などのサービス業でありますが、まさかこれほど竣工が延期になるとは思ってもみなかったと窮状を訴えております。村としても原子燃料サイクル事業の受け入れにあたっては安全確保を大前提に地域振興に寄与するという大きな期待があるから共生の道を歩み、一日も早い竣工を望んでいるものであります。この村の思いを満たすには日本原燃の補正申請対応と原子力規制委員会の迅速な審査にあると考えております。」
 六ケ所村です。
 むつ市さんからは資料をいただいて、委員の皆さんに配付をさせていただきました。市長さんの多大な御協力をいただきました。
 ページをめくっていただきますと、立地地域の現状ということで、一部重なるところがあるかと思いますが、むつ市のリサイクル燃料備蓄センター、事業開始時期六回延期、六ケ所村、再処理工場、竣工時期二十四回延期、MOX燃料加工施設、竣工時期六回延期、大間町の大間原子力発電所、三回延期、東通村、東北電力の東通原発、四回延期。
 これは、事業者さんの努力によるところも当然あるわけですけれども、立地自治体の立場になって考えてみれば、延期、延期、じゃ、いつになったら操業が始まるのかというのは全く見通しが示されない。見通しが示されるのは事業者さんからの情報によるものだけであって、肝心かなめ、やはり規制というものの生命線、規制委員会の方からは具体的な時期というのは示されない。
 予見可能性というところで、先ほど規制委員長は、審査の公開、透明性でもってある程度の予見可能性というものを担保しているとおっしゃるんですが、やはり、先ほど佐々木委員が指摘したように、標準審査期間等を設けていただく等の処置を、立地地域の財政運営と先行きの見通しを立てる上では必要ではないかと思うわけであります。
 二ページ目をごらんください。立地地域の現状であります。改めて、経済の状況。
 むつ市では、商工会議所の会員数が百六十七社減、小規模事業者は百七十一社減、タクシー業界、事業停止が二社ある。六ケ所村、今工事がいろいろ行われている。仕事はある、忙しい。労働力確保が問題だけれども、必ず反動減というのがやってきます。それを非常に恐れている。資料には書いてありませんが、私の独自の聞き取りではそういう懸念がある。大間町、先ほど町長さんのペーパーにありましたが、作業員が今激減している。それから震災後の商工会の脱会が六十一件、それも、宿泊、小売、飲食、建設という分野であります。それから東通村の商工会ですね、ピーク時、平成十四年度末二百五十九名あった商工会員が四十一名減の今二百十八名。全業種で売上げ二分の一から三分の一減。座して死を待つような状態、事業者の存続にかかわる問題という状況。
 最後に、三ページ目です。電源立地地域対策交付金、これはむつ市の状況ですが、ピーク時に比べて十億円の減。地方自治体にとって十億円というのは大きなお金であります。
 そして四ページ目、固定資産税収入の試算ということで、むつ市の場合、中間貯蔵施設が運転開始した場合の固定資産税収入の試算では十三億円以上の収入が見込まれていたものが入ってこない。
 というのが立地自治体の状況であり、声なんですね。
 こうした声、そして、異口同音に懸念しているのは、審査の進捗のおくれによって再稼働や運用開始が先延ばしになり、地域住民が国への不信感を持つのではないかという点なんです。そして、自治体財政、地域経済が悪化している点。
 先ほどから繰り返しになりますが、よき規制行政には信頼関係というものが不可欠。さらに、審査の効率も強く望まれているところであります。こうした立地自治体の声というものに、更田委員長、どのような感想というか思いをお持ちになったか、お聞かせいただきたいと思います。
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更田豊志#24
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 地域経済並びに地域の方々の生活に対して原子力事業が大きな貢献を果たしている地域に関して、原子力施設が運用されないこと、稼働しないことによる影響というのは、それは大きなものがあると思っております。
 私自身も二十年間以上茨城県の東海村に家族とともに住んでおりましたので、東海村の場合は日本原子力発電の東海第二原子力発電所でありますが、それを始めとするような原子力施設とそれから地域経済が強く結びついていることは認識をしているところであります。
 一方で、原子力規制委員会、これは先ほど来お答えをしておりますように、原子力施設の安全、人と環境を放射線の悪影響から守るという観点からは、これは厳正厳格な審査を進めていくということが何より大切であろうと考えております。
 では、予見可能性という点ですが、まず、私たちが考える予見可能性の重要な点は、審査に当たっては一体何が、どういった立証が申請者に求められるのか、これをあらかじめ示しておくことが非常に重要な予見性だと思っています。
 したがいまして、ガイド類の充実や先行する審査の公開を通じて、申請する事業者、後続する事業者は、審査に入ったら一体何が問われるのかということはかなり十分に認識ができる状況をつくっていると思います。
 一方で、では、いつになったら審査が終わるのか、稼働の是非にかかわらず、判断がいつまでかかるのかということに関して言いますと、例えば、同一の事業者が複数の異なるサイトを運用している場合、事業者がなかなか、これは地元との関係等もあるのだと思いますけれども、どちらを優先ということは明言をされません。しかしながら、実質的に複数のサイトの審査に同時に当たるということがその事業者自身が難しいケースがありまして、一方のサイトを優先している場合、もう一方のサイトの審査は、事業者が対応できないということで時間がかかっている、時間がかかっているというか、事実上停滞をしている。このような場合について、規制委員会が、停滞している方のサイトの審査についていつまでに判断を得られるということを言うのはなかなか難しい。むしろ、事業者が取り組めるようになってからというようなお答えの仕方しかできないような事情はあります。
 それから、審査にというか、判断までに時間がかかっている事例のほとんどは、多くの議論がそのサイトの置かれている自然条件にかかわるものになっています。例えば、地震の規模でありますとか津波の規模、それから火山の影響といったものに係る審査が非常に判断に至るまでの期間を左右しております。
 これらはサイトによってそれぞれ異なりますので、先行する審査の事例が余り参考にならないケースもありますし、また、事業者が立証に用いていた証拠の信頼性が審査の過程において覆ったというようなケースもありますので、事実上、規制委員会がいつまでに判断をということを申し上げるのはなかなか難しい状況にあるというふうに考えております。
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津島淳#25
○津島委員 時間が参りましたけれども、であるならば、我々政治家サイドとして、審査の効率化と高いレベルをキープする、どこに答えを導き出せるのかというのは我々考えていかねばならぬと思っております。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
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高木毅#26
○高木委員長 次に、中野洋昌君。
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中野洋昌#27
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。
 通告に従いまして質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、更田委員長に御質問をさせていただきたいと思います。
 就任以来、委員長には、私、積極的に現場に出向いていただいているということを非常に感じております。特に、例えば、原子力災害に被災をいたしました福島県の地域の方々でございますとか、あるいは原発の立地をしている自治体の方々とさまざま意見交換を行っていただいているというふうに伺っております。私、これは大変に重要なことなんじゃないかというふうに思っておるんです。
 といいますのも、どうしても、原子力であるとか、あるいは原子力の規制というものでありますとか、ともすれば非常に科学的な、あるいは技術的な、こういう側面も強い中身も大変多うございますので、特に立地の自治体、関係者の皆様からすれば、原子力規制委員会、規制庁という組織でやっているというよりは、やはり委員長の具体的な顔が見えて、そして率直にいろいろな意見が交換をできる、信頼の醸成という意味でも、これは私は非常に大事なんじゃないか、よかったんじゃないかというふうに思っております。
 ですので、委員長には、こうした特に地方におけるいろいろな意見交換の取組、これについて、現状と、またあるいは、こうした自治体の現場での意見を今後の原子力規制、さまざまな取組にどのように生かしていこうというふうに思われているのか、まず冒頭、これについて更田委員長に御質問したいというふうに思います。
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更田豊志#28
○更田政府特別補佐人 お答えいたします。
 原子力規制委員会は、国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒めるとの観点から、継続的な取組として、委員が、手分けをしてですが、原子力施設を訪問するとともに、あわせて、御希望いただいた地元関係者との意見交換をさせていただいております。
 これまでに、九州電力玄海原子力発電所、それから日本原子力研究開発機構の「もんじゅ」、それから九州電力川内原子力発電所の視察を行った際に、地元の方々との意見交換をさせていただきました。
 原子力規制委員会としましては、引き続き、積極的に地元の関係者とのコミュニケーションの機会を持たせていただいて、いただいた御意見に真摯に耳を傾けてまいりたいと思います。
 また、その御意見、一つ具体的な例ですけれども、こういった意見交換の際に、関係の自治体の方々から、原子力災害時の安定沃素剤の配布方法、これについてさまざまな疑問や御質問をいただきました。そこで、その明確化も含めて、原子力規制庁が作成をしておりますガイドラインである「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」という、この改正の作業について検討を始めたところであります。
 引き続き、コミュニケーションを図りつつ、適正な、また厳格な規制の実施や改善に努めてまいりたいと考えております。
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中野洋昌#29
○中野委員 ありがとうございます。
 原子力規制に関しまして、具体的に、立地されている自治体、避難の計画を立てたり、あるいは原子力災害の際の具体的な対応ということについては個々の自治体がやはりやっていかないといけないという部分もあるということで、これはやはり、いざ現場でどういう備えをするのかということについて、この現場の、実際にやってみたところ、あるいは実際に直面をされている皆様の声というのは非常に大事だというふうに私は思います。
 原子力規制委員会、引き続き、こうした機会を設けていただいて、また、さまざまな御意見や御要望というものもやはり出てくるというふうに思いますので、しっかりそういったものもこれからの行政というものに反映をさせながら、信頼される原子力規制というか、こういうものをしっかりとぜひやっていただきたいということで、冒頭、委員長の方にもお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 続きまして、災害への備えということで何点か御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 ことしは、西日本豪雨でございますとか、あるいは台風二十一号でございますとか、北海道の胆振東部地震、さまざまな大きな災害というものが頻発をいたしまして、改めて、災害への備えというものが大変に重要であるということを認識をしているところでございます。
 もちろん、災害が激甚化しているというふうにも言われておりますので、政府としても、改めてインフラの総点検というものをしっかり行っているところでありますし、極めて甚大な災害が起きたとしても、その被害を最小化していく、あるいは、本当に致命的な状況というのを何とか防いでいく、こういう取組を、国土強靱化の基本計画ということでこれもやっておるところでございます。
 原子力の規制に当たっても、こうした災害を踏まえた対応というものをやはりしっかりとやっていただきたい、こういう趣旨で質問をさせていただきます。
 まず、念のためというか確認的な質問ではございますけれども、東京電力の福島第一原子力発電所の事故を受けまして、規制基準というものを大きく見直したということでございます。もちろん、さまざまな災害に対応する、こういう形の基準になっているというふうに思いますけれども、ことし頻発をしてきたような災害で起こったさまざまな事象、こういうものに対して、この新規制基準というのがどのように対応していけるようなものになっているのかということを確認をさせていただきたいというふうに思います。
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