菅直人の発言 (原子力問題調査特別委員会)

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○菅(直)委員 きょうは、参考人の四先生方、どうもありがとうございます。
 この委員会に先立って、私も、黒川先生の「規制の虜」をもう一回読んでみたり、あるいは、この国会事故調ができるときの経緯を自民党の塩崎さんが書かれた本を読んでみたりいたしてまいりました。
 先ほど来、委員の方から幾つかの指摘、これはどなたが答えるのかわかりませんけれども、率直に申し上げて、例えば、実施計画について石橋さんからもあるいは黒川先生からもありましたけれども、私の知る限り、七つの提言に対して、国会としてそれを踏まえた実施計画を策定するという作業はスタートができていないというのが私の認識です。ですから、その進捗状態を国民に公表するということも、残念ながらできておりません。
 私は改めて、この報告書の「はじめに」というところ、多分これは黒川先生が中心に書かれたんじゃないかと思いますが、あえて読み上げさせていただきたいと思うんです。
 想定できたはずの事故がなぜ起きたのか。その根本的な原因は、日本が高度経済成長を遂げたころまでにさかのぼる。政界、官界、財界が一体となり、国策として共通の目標に向かって進む中、複雑に絡まった規制のとりこが生まれた。そこには、ほぼ五十年にわたる一党支配と、新卒一括採用、年功序列、終身雇用といった官と財の際立った組織構造と、それを当然と考える日本人の思い込みがあった。経済成長に伴い、自信は次第におごり、慢心に変わり始めた。入社や入省年次で上り詰める単線路線のエリートたちにとって、前例を踏襲すること、組織の利益を守ることは、重要な使命となった。この使命は、国民の命を守ることよりも優先され、世界の安全に対する動向を知りながらも、それらに目を向けずに安全対策は先送りされた。
 これがまさに先生方がつくられた報告書の初めで、「そして、日本の原発は、いわば無防備のまま、三・一一の日を迎えることとなった。」と締めくくられております。
 私は、この委員会ができたことも、そしてアドバイザリー・ボートができたことも大変よかったと思っているんですが、率直に言って、こちらの側に座らせていただいていて、まだまだ、極めて不十分だと。議論そのものの中身を含めて、一番本質的な議論が、きょうの委員会、これも久しぶりですけれども、必ずしもなされていない。
 つまりは、規制委員会の個別のこととか、いろいろなことはいろいろなところでできるんですが、まさに、この報告書で示された、ある意味では日本の国というものが成功する中で逆に大きな失敗を招いたという、その反省に立った議論が残念ながら国会では十分に行われていないという感じを、私もこの一員であって責任を感じているんですが、思っております。
 それについて、重なるかもしれませんが、黒川先生、石橋参考人、お二人に、ちょっとその点についての御意見をお聞かせいただければと思います。

発言情報

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発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2018-12-07

院: 衆議院

会議名: 原子力問題調査特別委員会