津村啓介の発言 (国土交通委員会)
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○津村委員 日本のクルーズ市場拡大に向けて、何点か政策提案をいたします。
私は、時代おくれの規制による供給サイドのボトルネックが日本のクルーズ市場の需要掘り起こしを阻害していると考えております。新たな時代のニーズに即した、そしてエビデンスに基づいた現実的な規制緩和によって、日本のクルーズ市場を拡大し日本経済の新たな起爆剤にしたい、そんな思いで、以下、質問をさせていただきます。
一口にクルーズ市場と言いましてもいろいろなカテゴリーがあるわけですけれども、以下、三つのカテゴリーについて、順次御質問していきます。
一つ目は、日本船社による日本人向けのクルーズ、二つ目は、外国船社による日本人向けのクルーズ、そして三つ目は、いわゆるインバウンドですね、外国人観光客のクルーズ市場について。一つずつ取り上げていきたいというふうに思います。
まず、日本船社による日本人クルーズのマーケットですけれども、二〇一七年、昨年の日本人のクルーズ人口は三十一・五万人でございます。世界全体のクルーズ人口は約二千五百万人、約三兆円以上でありまして、大変マーケットとしては小さいということになります。
皆さんにお配りいたしました図表なんですけれども、一番最初にあるこの図表は、比較的皆さんごらんになったことがあると思いますが、先ほど私が申し上げた三番目のインバウンドの、つまりは、クルーズ船による外国人の入国者数でありまして、順調に伸びてきているんですけれども、日本人のマーケットは、先ほど申しましたように三十一・五万人ですから、この十分の一程度で伸び悩んでいる。
それは、ひとえに供給サイドのボトルネックだと私は思っておりまして、下の二枚目のページを見ていただきますと、日本船社が運航するクルーズ船というのは、今、四つしかない状態が長く続いています。この四つ目の黄色いもの、昨年から、ガンツウという常石造船さんがつくられた船が加わって少し伸びているように見えますけれども、これは瀬戸内海の一部地域で少し特殊な形で運航されていますので、それを除きますと、三つの船の需要といいますか、寄港回数はほぼ横ばい。そして、この三つの船いずれも、船をつくってから二十五年とか三十年とかかかっていまして、いずれは使えなくなる船ということになります。
いろいろお話を伺ってみますと、日本船社の中で、貨物に対する重要といいますか、貨物部門の方が圧倒的に大きいものですから、それぞれの各社の判断ということもあって、必ずしも日本人向けのクルーズ市場に積極的に取り組んでいない面もあるのかと思いますけれども、一つ、指摘された供給制約として、入国管理法にかかわる六十日ルールというものがございます。
一九九一年、当時の運輸省から出された通達によって、日本船社のクルーズ客船は三十日に一回は海外へ寄港しなければならないという規定がございました。その後、規制緩和の要望もあって、平成二十七年七月の国交省の通達によって、現在は三十日から六十日に緩和をされているわけですけれども、それにしても、二カ月に一度は海外に船を持っていかなければいけないということで、さまざま、パッケージでありますとか、お客さんに向けたプランの提案という意味では、いろいろと制約を受けているようでございます。
もっと言いますと、海外に船を持っていってまた戻ってくるためには、それだけ長い期間のプランをつくらなければいけないわけで、日本人の労働慣行からしても、一週間以上の休みをとるというのはなかなか大変なことでして、そういう意味でも、日本の地政学的な位置を考えると、クルーズ市場発展の一つの阻害要因になっている、そういう指摘でございます。
この通達を六十日から更に九十日等に緩和するでありますとか、このルール自体を撤廃をしてクルーズ船需要の掘り起こしを図るべきだと私は考えますけれども、これが一つ目の提案ですが、大臣、いかがですか。