国土交通委員会

2018-12-05 衆議院 全124発言

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会議録情報#0
平成三十年十二月五日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 谷  公一君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 岩田 和親君
   理事 金子 恭之君 理事 根本 幸典君
   理事 松本 文明君 理事 矢上 雅義君
   理事 津村 啓介君 理事 中野 洋昌君
      秋本 真利君    鬼木  誠君
      加藤 鮎子君    門  博文君
      金子 俊平君    金子万寿夫君
      神谷  昇君    工藤 彰三君
      小島 敏文君    古賀  篤君
      田中 英之君    田野瀬太道君
      田畑 裕明君    高木  毅君
      谷川 とむ君    土屋 品子君
      中谷 真一君    鳩山 二郎君
      福田 達夫君    藤井比早之君
      堀内 詔子君    三谷 英弘君
      宮内 秀樹君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    望月 義夫君
      盛山 正仁君    簗  和生君
      初鹿 明博君    福田 昭夫君
      道下 大樹君    森山 浩行君
      伊藤 俊輔君    小宮山泰子君
      下条 みつ君    伊藤  渉君
      北側 一雄君    広田  一君
      もとむら賢太郎君    宮本 岳志君
      井上 英孝君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   農林水産副大臣      高鳥 修一君
   国土交通副大臣      塚田 一郎君
   法務大臣政務官      門山 宏哲君
   国土交通大臣政務官    工藤 彰三君
   国土交通大臣政務官    田中 英之君
   会計検査院事務総局第三局長            戸田 直行君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   富山 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         野村 正史君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  青木 由行君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        塚原 浩一君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  池田 豊人君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  石田  優君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  蒲生 篤実君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君
   政府参考人
   (気象庁長官)      橋田 俊彦君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    岩並 秀一君
   国土交通委員会専門員   山崎  治君
    —————————————
委員の異動
十二月五日
 辞任         補欠選任
  加藤 鮎子君     宗清 皇一君
  門  博文君     金子万寿夫君
  中谷 真一君     田畑 裕明君
  福田 達夫君     堀内 詔子君
  藤井比早之君     田野瀬太道君
  山本 公一君     宮路 拓馬君
  荒井  聰君     初鹿 明博君
同日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     門  博文君
  田野瀬太道君     藤井比早之君
  田畑 裕明君     中谷 真一君
  堀内 詔子君     福田 達夫君
  宮路 拓馬君     山本 公一君
  宗清 皇一君     金子 俊平君
  初鹿 明博君     荒井  聰君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 俊平君     加藤 鮎子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国土交通行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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谷公一#1
○谷委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長藤井直樹君、土地・建設産業局長野村正史君、都市局長青木由行君、水管理・国土保全局長塚原浩一君、道路局長池田豊人君、住宅局長石田優君、鉄道局長蒲生篤実君、自動車局長奥田哲也君、航空局長蝦名邦晴君、気象庁長官橋田俊彦君、海上保安庁長官岩並秀一君、財務省理財局次長富山一成君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宮嵜雅則君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第三局長戸田直行君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷公一#2
○谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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谷公一#3
○谷委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。初鹿明博君。
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初鹿明博#4
○初鹿委員 おはようございます。立憲民主党の初鹿明博です。
 今国会から国土交通委員会を外れてしまいましたが、きょう、このような機会をつくっていただいたこと、まずは同僚の皆様、そして与党、野党のほかの会派の皆様にも、心から御礼を申し上げます。
 それでは、質問に入らせていただきますが、私は今、超党派の議員連盟で、公共事業チェック議員の会、そういう会があるんですけれども、その議員連盟の事務局長をさせていただいております。その関係で、ことしの夏、通常国会からこの臨時国会までの間に、全国各地、いろいろな現場を視察に行って、その現場の状況を見てきました。自分で目で見てきたそのことも踏まえて、幾つか質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、大臣、通告していないんですけれども、「ほたるの川のまもりびと」という映画を御存じでしょうか。
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石井啓一#5
○石井国務大臣 いや、存じ上げません。
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初鹿明博#6
○初鹿委員 大臣、ぜひ調べて見ていただきたいなと思うんですね。
 今、ロードショーをやっているわけではないので、自主上映会だとか、全国各地いろいろなところで上映が行われているんですが、この映画はどういう映画かというと、長崎県の石木ダムの反対運動をしている住民の方々、十三世帯いるんですけれども、十三世帯五十四人の日常を描いたドキュメンタリー映画なんです。
 石木ダムというのは、もう五十年以上にわたって反対運動が起こっていて、現在では事業認可取消しの訴訟をこの地権者の皆様が提起をし、一審は原告が敗訴をしてしまったわけですが、また控訴をして、今、訴訟が行われているという事業であります。長崎県の事業ですから、国は補助をしている、そういう立場ではあるものの、やはり一定の予算を使っているわけですから、全く無関係とは言えないんだろうと思います。
 この石木ダムでは、今、現地では、つけかえ道路の工事が始まっております。工事が始まるか始まらないかというときには、本当に住民の方々がバリケードを張って、それこそ重機の下に潜り込んだりして、非常に激しい抗議行動をしていたんですが、現状では、そこまではさすがにもうやり切れないということで、そういう物理的な抵抗はしていないんですが、毎日ですよ、毎日、この工事現場の入り口のところに住民の方が座込みをして抗議を行っている。そういう状況に、今、石木ダムというのはあるわけです。
 そして、この石木ダムの問題というのは五十年以上続いてきているので、これは反対派の住民の方は非常に勉強されているんですね。
 このダムは、利水と治水の多目的ダムということでつくられているわけです。特に利水面、佐世保市が水道水として必要だということでこのダムを進めているわけですが、その佐世保市の水道の需要が、本当にこのダムをつくらなければならないほどのものなのかということに住民の方は非常に疑問を持っているわけであります。
 そこで、資料、一番最後のページの表面の方を見ていただきたいんですが、こちらに、佐世保市の一日の最大取水量の実績と市の予測というグラフをつけさせていただいております。これは、佐世保市の水道局の資料から、この水問題に取り組んでいる市民団体の水源連がグラフ化したものでありますが、予測と実績で大きく乖離をしているのがわかると思います。
 実績は、ずっと一九九〇年代から、多少上下ありますけれども、基本的には右肩下がりでどんどんどんどん水が不要になってきているわけですね、使われなくなってきているわけであります。ところが、なぜか予測値では、見てください、急激に水の需要が上がるような予測になっているわけです。
 それで、この実績と予測の乖離が余りにも大きいということで、住民の皆さんからすると、もう一度きちんとこの予測をやり直した方がいいんじゃないか、やり直した上で、本当に水が必要かどうかを示してほしいということを求めているわけです。
 今月に入って、佐世保市の市民団体四団体の皆さんが、佐世保市に対して公開質問状を出しているんですね。市の広報に書いてあることが、これが不適切じゃないか、そういうことも含めて公開質問状を出していて、それに対して佐世保市も、一応真摯に受けとめて、きちんと丁寧に文書で回答をしてきていると。
 この姿勢自体は評価はするところですけれども、しかし、その回答の前提としては、この実績と乖離をしている予測を前提にしているわけです。果たしてこれで住民の皆さんが納得するのかというと、私は納得はできないんだろうというふうに思います。
 この石木ダムは、事業認可が行われたのが二十五年ですから、五年たっているわけですね。つまり、五年前に予測がされたものが、五年間ずっと、傾向が全く違うわけですよ。こうやってはね上がるような予測をしていますが、実際にはどんどんどんどん右肩下がりになっている。
 こうやって、一定期間、実績と予測が大きく食い違っているような状況が見られるならば、やはり、こういう大型のダムを建設するような事業をやるに当たっては、この水需要の予測というものをもう一回やり直させる必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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宮嵜雅則#7
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 佐世保市は、水道事業者として安定的な水の供給が求められる中で、慢性的な水源不足を改善するために、石木ダム建設事業に参画していると承知しております。
 委員から御指摘のありました佐世保市の一日最大給水量の水需要予測と実績の乖離につきましては、水需要予測値は渇水や事故等の非常時の対応を含めて算出されておりまして、特に渇水や事故等が発生しなかった場合には、実績値が予測値を下回ることは当然に想定されることでございます。両者に差が生じていることをもって、直ちに水需要予測の見直しが必要となるものではないと考えております。
 これまで、佐世保市におきましては、厚生労働省の定める水道施設整備事業の評価実施要領に基づきまして、水需要予測の見直しを含む再評価を行ってきたところでございまして、今後とも、法令等に基づき適切に予測、評価が行われるよう、厚生労働省としても必要に応じ指導してまいりたいと考えているところでございます。
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初鹿明博#8
○初鹿委員 慢性的な水不足といいますけれども、水不足にこの数十年間なっていないですよね。実績と予測の乖離だけで見るものじゃないということですけれども、でも、明らかにこれは乖離しているじゃないですか。傾向が全く違うじゃないですか。これから長崎の佐世保市の人口が急激にふえることがあるんでしょうか。人口が減少して水の使用量が減ることはあったとしても、急激にこんなにふえるようなことはないと思いますよ。一・五倍ぐらいの予測を出しているわけですよ。
 私はやはりこれは不適切だと思うので、もう一度予測値を出させ直すことをやはり国は求める必要があると思います。国だって税金で負担をするわけですからね。そんな、佐世保のことだからということで、他人事のようなことは言わないでいただきたいなと思います。
 もう一点、今度は治水の面でも疑問が非常にあります。
 この石木ダムというのは、川棚川という本流に流れ込む石木川という支流につくるダムなんですね。河口部からたったの二キロのところにつくります。川棚川全体の水源域からすると一一%しかカバーしない、そういうところにダムがつくられるわけで、川棚川本流の洪水にはほとんど影響がないんじゃないかということが指摘をされております。
 現地に行って正直びっくりしたのは、一番河口に近いところに行ったんですね、川棚橋という橋があって、それよりも河口部分は堤防が全くないという状況なんですよ。例えばこのテーブルが、家が建っている地表面だとすると、もう、すぐこの下、五十センチぐらい下に川の水面があるというように、のぞき込んだらすぐに水があるような状態で、堤防らしい堤防がないという状況にあるわけです。
 よくよく現地の方々の話を聞くと、橋よりも上流は河川部の管理になっているんだけれども、橋から海までの間は港湾の管理になっているから、河川整備の予算がこちらでは使われていなくて、港湾の予算になるから、全く堤防の整備などがされないということなんですね。
 まず、こういう縦割りみたいなこともそもそも見直す必要があるんじゃないかと思うし、これだけ水が目の前にあるような状態で、洪水になったら大変だといってダムをつくるくらいだったら、まずこっちを先にやれよということなんだと思うんですね。
 それだけじゃなくて、またちょっと上流の方に上がって、石木川と川棚川がぶつかる合流地点に行くと、物すごい土砂が堆積をしております。合流地点というのは往々にしてそういうことがあると思いますが、河道の半分ぐらいは埋まっているわけですね、平時ですけれども。こういう状態だと、例えば、ことしの豪雨災害で、肱川などが緊急放流をする、せざるを得ないということになった、そういう事態になったときに、明らかに合流地点で水があふれるようなことになりかねない。
 ダムをつくるよりもまず先にやるのは、こういう河道の整備とか、堤防がないところの堤防をつくるということが私は優先順位は高いんじゃないかと思いますが、河道の整備だとか堤防をつくるとか、こういうことを先にやるべきではないかということについて、どのようにお考えになっているんでしょうか。
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塚原浩一#9
○塚原政府参考人 お答え申し上げます。
 二級水系の川棚川につきましては、長崎県が、川棚川水系の河川整備計画に基づきまして石木ダム建設事業を進めるとともに、中流の石木地区等におきまして、現在、河道掘削等の河川改修を進めているところでございます。
 また、委員御指摘の川棚橋下流の堤防につきましても、長崎県がかさ上げを実施するということとしておりまして、現在、着工に向けて地元調整を行っているというふうに聞いております。
 今後とも、河川ごとの特性を踏まえつつ、港湾管理者等関係機関とも連携を図りながら、治水対策を支援してまいりたいというふうに思います。
 また、これも委員御指摘の石木川と川棚川の合流部周辺では、土砂の堆積が見られるという状況になっております。過去にも河道掘削を実施したところでありますけれども、再度土砂が堆積をしているという状況でございます。
 本年七月豪雨におきまして各河川で甚大な浸水被害が発生したことなどを踏まえまして、全国の河川を対象に、重要インフラの緊急点検として、樹木の繁茂あるいは土砂堆積による洪水氾濫の危険性等について点検を行ったところでございます。
 長崎県におきましては、防災、減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策、現在作業中でございますけれども、これを活用しながら適切に河川管理がされるものというふうに考えておりますけれども、国としてもしっかりと県の支援をしてまいりたいというふうに思っております。
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初鹿明博#10
○初鹿委員 ぜひ大臣も、一回現地に行って見てきてもらいたいなと思うんですよね。石木ダムの建設予定地、本当に自然豊かで、本当に静かな農村地帯、そういう地域なんですが、どう見ても、ここにダムをつくるような土地なのかな、そういう地形なんですよね。行っていただければ、えっ、ここに本当にダムをつくるのという地形だということがわかると思います。
 長崎県の担当の方々も、本当にダムが必要だと思って工事を進めているのかどうか。本当に、私、現地に行って、座込みをして、目の前に県の人たちが朝になると十五人ぐらい来て、座り込んでいる人を監視をするんですよ。ただ立って、午前中ずっと十五人ぐらいがぼけっと立って、座り込んでいる人を見ているだけなんですが、こんなことをいつまでもやらせるのは、本当に職員のモチベーションも下がるだろうし、非常にもったいないんじゃないかと思うんですよね。
 こういうことを考えると、やはり私は見直す必要があるんじゃないか、一歩立ちどまる必要があるんじゃないかというふうに思うわけです。
 恐らく、国交省の立場からすると、県の事業だから、県がやりたいと言っているんだということを主張されるのではないかと思うんですが、私は、現地の職員の方々の対応というか顔などを見ていても、本当にやりたいと思っているのか疑問だし、本当にこれは長崎県の意向なのかということに非常に強い疑義を持っているんです。
 最後、資料の一番最後のページを見ていただきたいんですけれども、こちらは、長崎県に国土交通省から出向をしている、そういう職員の、ポストごとの職員の、誰がいつ出向しているのかということを表にまとめたものであります。
 見てください。副知事は、平成の十二年からずっと国土交通省の出身者です。そのほか主要な土木の部署、土木部長であったり、また土木の企画課長補佐であったり、主任主事であったり、そういう土木の主要ポストというのは、ずっと国土交通省の出向者が切れ目なく続いているんですよね。ちょっとこれはやり過ぎじゃないのかなと私は感じます。これが、実は国土交通省の意向というのが長崎県に強く反映をしているのではないかと疑う理由なんですけれども、こうやって同じポストをずっと出向者が続けていくということが本当に適切なのかなと。
 県庁に入った職員からすると、まず入るときには、この県庁で頑張って課長や部長になろうみたいな、そういう意気込みで入っている方もたくさんいるんじゃないかと思いますが、入ってみたら、部長はもう必ず国土交通省の人しかなれません、ああ、自分は部長にはなれないんだとなったら、モチベーションが下がると思いませんか。こういうことを考えても、ちょっとこれは余りにもやり過ぎではないかというように思います。
 その上で大臣にお伺いしますけれども、こういう、出向者が同じポストをずっと占め続けていることによって、国土交通省の意向というものが強く長崎県の政策決定に影響を及ぼしているのではないかということをまずお伺いしたいのと、それとあわせて、同じポストをずっと出向者で占めるようなこういう人事交流が、私は不適切だと思いますが、これが適切だと考えているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
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石井啓一#11
○石井国務大臣 長崎県には、国土交通省の職員が長崎県職員として出向しておりますけれども、これは、国土交通省が別に押しつけをしているわけではなくて、基本的には長崎県の御要望に応じて出向しているものと理解をしております。
 さらに、長崎県の事業につきましては、長崎県が県の判断として政策決定しているものと理解をしております。
 なお、石木ダムにつきましては、平成二十四年に、事業主体の長崎県が、全国統一のダム検証の要領に基づいて検討を行い、学識者等の意見を聴取した上で事業継続とする方針を決定するとともに、その後も、事業評価の手続を平成二十七年に行っているところであります。
 また、長崎県議会、長崎県商工会連合会、佐世保市等からは、継続的に、事業の推進、早期完成について国や長崎県に対して要望がなされていると承知をしております。
 石木ダム建設事業は、治水、利水の両面で必要性や効果発現が期待されるだけでなく、地元自治体等からの推進要望があることを踏まえ、事業主体である長崎県が推進していると承知をしております。
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初鹿明博#12
○初鹿委員 事業決定したときの大前提として、先ほども言ったように、利水の面でいったら、佐世保市の水の需要予測というものが明らかに現実的ではない予測を前提にしているわけですから、だから私は、水の需要予測をもう一回やり直せということを言っているわけですよ。あの予測値をもとにして、水が必要ですねということでこのダムの建設が決まったということであるわけですから、それから五年たって、ほとんど実績は、全く違う、逆の傾向が出ているわけですから、私はやはり一回立ちどまる必要があるんじゃないかと思います。
 また、県が望んでいるかのようなことを言っておりますが、主要ポストをずっとやはり国交省からの出向者が占めているという現実を考えると、本当に果たしてそうなのかなということ、疑問だということをつけ加えさせていただきます。
 それでは、次の外環道に移ります。
 一ページ目に、この外環道、東京区間二〇年開通断念、工事難しく、そういう新聞記事をつけさせていただきました。ことしの三月二十八日の調整会議の中でこういう判断をしたということなんですけれども。
 きのう説明に来ていただいた際に、じゃ、そもそもオリンピックに間に合わせるようなことというのは言っていたのかいということを聞いたら、国土交通省は、それは、要望は受けていたけれども、公式に国土交通省やNEXCOが言ったことはないということではありましたが、二〇年完成を目指して検討をしてきたけれども、やはり無理だったということをここで表明したということであります。
 では、この開通が二〇二〇年に間に合わない主たる理由は何なんでしょうか。
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池田豊人#13
○池田政府参考人 お答えいたします。
 東京外環道は、関越道から東名高速までの約十六キロにつきまして、国と東日本高速道路会社、中日本高速道路会社の三者で用地取得と工事を現在進めております。
 用地につきましては、ことしの二月末で、面積ベースで八六%と着実には進んでいるものの、まだ四百八十六件の残件がございます。
 また、工事につきましては、現在、東名高速の方から本線シールドトンネル工事を進めておりますけれども、更に今後大規模や高度な技術が求められる工事もあることから、相当の期間を要する見込みでございます。
 このように、用地取得や工事にそれぞれまだ課題がございまして、少なくとも二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでの開通は困難と考えておりますけれども、引き続き、早期完成に向けて努力をしてまいります。
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初鹿明博#14
○初鹿委員 今、二つの要素がある、そういう回答だったと思いますが、一つは用地の取得の面、もう一つは工事が難しい、そういう面です。
 この二つについて質問していきますが、一枚めくっていただいて、東京外環道用地取得の状況という資料を見ていただきたいと思います。
 今、答弁の中で、用地の取得は八六%まで進んでいるという回答だったんですけれども、これはよく見ていただきたいんですが、東名ジャンクション、中央ジャンクション、そして青梅街道インターチェンジ、大泉ジャンクションと、四カ所で用地の取得が必要になるんですね。
 東京外環道は、大深度地下を利用して建設するために地下のトンネル部分は用地の取得が必要ない、これが事業を進める上で早く建設することになるということでトンネルにしたということなんですけれども、そうはいっても、このジャンクションの部分は用地取得しなければならないんです。
 見ていただくと、東名ジャンクションや中央ジャンクションそして大泉ジャンクションはほぼ九〇%を超えたり、東名ジャンクションでも八六%、面積ベースでは九五%まで用地取得が進んでいるんですが、問題は青梅街道のインターチェンジなんですよ。
 こちらを見ていただくと、面積ベースだと一四%、件数だと一〇%しか用地買収が進んでおりません。この用地買収が進んでいない最大の理由は何だと認識をしておりますか。
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池田豊人#15
○池田政府参考人 東京外環道に係ります用地買収については、事業化した平成二十一年度から、まず、本線部と、東名、中央、関越のジャンクション部の用地の取得を優先的に進めてまいりました。
 これら本線部、各ジャンクション部の用地取得に一定のめどがついたことから、続きまして、青梅街道インターチェンジにつきましても、東京都の協力を得ながら、平成二十九年度より用地取得を進めているところでございます。
 このような状況から、青梅街道インターチェンジに関する用地取得状況は、ことしの二月でまだ一四%でございます。また、現時点においては、まだ用地買収に応じていただけない方もおられます。
 引き続き、東京都と協力して、青梅インターチェンジの用地取得についても進めてまいりたいと考えております。
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初鹿明博#16
○初鹿委員 答弁は正確にしていただきたいんですけれども、二十九年度から始めたから、後から進めたから用地買収が進んでいないようなことを今答弁しておりますし、用地買収に応じていただけていないという言い方をしていましたが、そんなものじゃないですよ、現地の反対運動は。用地買収どころか、測量などの調査も一切受け付けないと。
 今、東京都に用地買収の交渉などを委託をしてやらせているみたいですけれども、東京都の職員は、反対している住民が住んでいる一角に立ち入ることもできないような状況じゃないですか。そして、今裁判も起こっております。きょう、公判がある日です。
 そういうことを考えると、これは用地の取得も容易じゃないと思うんですよね。容易じゃないというか、私はほとんど無理なんだと思うんですよ、これだけ反対運動があって。それを、じゃ、強制代執行までしてやるのかということに最終的には行き着くわけですが、そこまでして、じゃ、この青梅インターチェンジというのはつくる必要があるのかということですよ。
 もともと、皆さんは御存じないかもしれませんが、この東京外環道は、最初は地上、高架でつくる予定でした。それを地下化をして、大深度地下で、用地取得に時間がかかるからということで地下化することが決まったわけです。
 そのときの最終報告では、インターチェンジをつくらないで、大泉の関越との接続点、中央道の接続点、そして東名の接続点の、このジャンクションだけの出入り口にするという計画だったわけであります。
 ところが、練馬区長からの要請があって、この青梅街道のインターチェンジをつくるということが突然復活をするわけですが、練馬区はつくってくれと言ったけれども、一方、ちょうど区境なんですけれども、杉並区の方はこれに反対をして、青梅街道のインターチェンジというのは片側だけのインターチェンジになってしまったわけですね。このことだけを考えても、本当につくる必要があるのかというふうに思うわけです。
 ここまで、予算的にもこれはインターチェンジをつくるだけでかかりますよね、なぜかかるかということを次にまた取り上げますけれども。そして、用地取得も容易ではない。
 こんな状況なのに、どうしてそこまで青梅街道のこのインターチェンジの建設にこだわっているのか、その理由を教えてください。
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池田豊人#17
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 この地域における緊急的に解決すべき交通の課題は、環状八号線への交通の集中による慢性的な交通渋滞と、周辺道路の交通安全の確保であるというふうに認識をしております。
 青梅街道インターチェンジの設置によりまして、環状八号線に現在集中している交通を東京外環の方へできるだけより多く転換することで、これらの課題の解決を図っていくことが重要だというふうに考えております。
 引き続き、地元の御理解をいただきながら、早期の完成を目指して努力してまいりたいと考えております。
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初鹿明博#18
○初鹿委員 まず、この最終提言が出たのは平成十四年なんですが、それから十五年ぐらいたって、東京の道路事情というのは大きく変わっていると思うんですよね。渋滞も本当に少なくなっているし、そもそも、人口も減少してきているから交通量も減ってきております。そして、この最終提言に書いてあるように、移転戸数を少なくし、地元住民への影響を軽減するために、インターチェンジなしの地下案の検討を基本としと書いてあるように、住民の影響というものをやはりもっとしっかりと考える必要があるんじゃないかと思います。
 では次に、予算の面で非常に不安があるということを指摘をさせていただきます。
 この青梅街道のインターチェンジの部分を含めて、先ほど言った四つの部分は、それぞれ、地上に上がってくるので、地下四十メートルから上に上がる別のトンネルをつくらなければなりません。そして、その本線と、上に上がるトンネルを結合する部分を地中で拡幅をするという、そういうもう一つのトンネルをつくっていかなければならない。この地中拡幅部の工事が非常に難しいということが言われております。
 資料にお示しをしておりますが、東京外環道の地中拡幅部についてという資料です。イメージはこういう感じですね、二つのトンネルが重なるように、両方をくるむような形のトンネルをもう一つつくるということです。ここに書いてあるように、「地中拡幅部の工事は世界最大級の難工事」と書いてあるわけですね。
 この難工事なんですが、実は、現在のところまだ、どういう工法で行うのか、そして、一体工期がどれぐらいになるのか、そして、更に言うと、予算が幾らになるのかも全く決まっていないわけであります。
 この地中拡幅部の工事が必要な四カ所について、概略設計も行われていないということのようですけれども、そういう認識で間違いないんでしょうか。
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池田豊人#19
○池田政府参考人 東京外環の四つの地中拡幅部の工事ですけれども、東名ジャンクションにつきましては、現在、NEXCO東日本、中日本が、設計と施工を一括して行う契約方式で進めておりまして、現在、受注業者が決まりまして、その業者におきまして詳細な設計をやっていただいておるところでございます。
 また、中央ジャンクションの北の地中拡幅部についても、ことしの九月からNEXCO東日本が同様に、設計と施工を一括して契約する方式で受注業者の選定に入ったところであり、今後、受注業者が決まれば、その中で設計が行われることになります。
 さらに、中央ジャンクションの南、青梅インターチェンジの地中拡幅部についても、これらと同様の方法で、今後、受注業者が決まれば、その中で設計が行われるということになると考えております。
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初鹿明博#20
○初鹿委員 まだ、設計が行われているのは東名だけで、あとはこれからということだと思うんですが、工法もまだ決まっていないということでよろしいわけですよね。
 先ほども言ったように、史上最大の難工事と言われるような工事なんですけれども、どういう工法が可能なのかということで、技術開発の提案を受けているわけですね。
 こちら、資料をつけさせていただいておりますが、東京外環トンネル地中拡幅部における技術開発業務という資料をつけさせていただいているんですが、四カ所の工事箇所について、三つの工法の提案を受けているんです。十二の提案を受けているんです。これは当然、外環道の予算の中でこの設計の提案をさせて、十二の案を出してきたということなんだと思いますが、これは一つ当たり二億円近くかかっているわけですね、この提案をするだけで。それで、その二億円の中でどれを採用するのかということもまだ決まっていないと。
 ところで、ちょっとお伺いしますけれども、こんな、工法も何も決まっていない、工期も決まっていない、そして工事費用が全くわからない、そんな状態なのに、この事業の承認を行ったというのは、私はいかがなものかなと思うんですよ。
 この外環道というのは、一メートル一億円かかると言われている事業ですよ。一兆六千億円、現時点ではそう見積もられておりますが、この史上最大の難工事の拡幅部の予算がどれぐらいになるかによって、この一兆六千億は大きく変わってくるということになるわけですけれども、今、改めて振り返って、こういう一番お金がかかるような、工期も工法も、そして予算も決まらない中で承認をしたということを私は非常に問題だと思いますが、大臣、いかがですか。
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石井啓一#21
○石井国務大臣 東京外環道に係ります都市計画事業につきましては、都市計画法第五十九条の規定に基づきまして、平成二十五年十一月に、施行者である国土交通大臣、東日本高速道路株式会社及び中日本高速道路株式会社が承認、認可申請を行い、国土交通大臣及び東京都知事の承認、認可を受け、施行をしているところであります。
 都市計画事業の認可等の基準は、申請手続が法令に違反せず、かつ、事業の内容が都市計画に適合し、事業施行期間が適切であること等となっております。この事業施行期間につきましては、他の同規模と考えられる事業に要する期間や、大深度地下使用認可がなされていること等を総合的に勘案し、適切であると判断されたことから、承認、認可を行っております。
 なお、都市計画事業認可又は承認の申請書には事業計画を添付すべきものとしているものの、同事業計画には設計の詳細を記載する必要はなく、設計の概要が記載されていれば足りるものとしております。
 以上のことから、申請に当たりましては、事業の施行に関する個別の詳細な工事内容や具体的な工法等を申請者に対して求めるものではなく、都市計画法に基づき、適切に承認、認可を行っているものと考えております。
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初鹿明博#22
○初鹿委員 手続上整っているのと、本当にそこで決まったことが適切なのかどうかというのは、また別問題だと思うんですよね。
 今、事業施行期間が同規模の工事と同等程度だとか、大深度地下方式をとっているからだとか、そういう説明がありました。二〇二一年の三月三十一日までがこの事業施行期間になっているんですが、私は、どう考えたって、これはここまでにつくることはできないと思うんですよね。先ほどの青梅街道インターチェンジで住民が反対をしているということを考えても、難しいと思います。
 大深度地下だから用地買収に時間がかからないでトンネルが掘れるという、そういう趣旨のことで大深度地下ということを今言ったと思いますが、結局、青梅街道インターチェンジがあることによって、用地買収しなければできない、そこに時間がかかるということだったら、大深度地下でやるということは全く理由にならないんじゃないかというふうに思うわけです。
 そこで、もう一回聞きますけれども、予算がこの地中拡幅部についてははっきりしないわけですよね。今、総事業費一兆六千億円としておりますが、地中拡幅部の工事の内容、工法の内容、また工期によっては膨張するんじゃないかと思いますが、これは確実に一兆六千億の中で必ずおさまるということは断言できるんでしょうか。
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池田豊人#23
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 東京外環のジャンクション部の事業費でございますけれども、全体約一兆六千億の中で、ジャンクション部については約五千四百億を見込んでおります。このうち、工法が決定している東名ジャンクション部の地中拡幅工事の事業費は約一千億を見込んでおります。また、インターチェンジでございますけれども、青梅インターチェンジを含みまして約八百億を見込んでおります。
 先ほどの東名ジャンクションのところのほかにつきましては、中央ジャンクション部、青梅インター街道部の地中拡幅に係る事業費は、今後工法の検討を進めることとしておりまして、現時点では具体化しておらず、受注業者が決まった段階で具体化してまいります。事業費が具体化した段階で、今申し上げました工事費が当初考えていたものを超える場合も想定はされると考えてございます。
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初鹿明博#24
○初鹿委員 もう時間が来ているので、最後、一点だけ申し上げますが、今言ったように、事業費が幾らになるかわからないわけですよ。工期もどれぐらいになるかわからない。そして、最大の一番工期がかかるネックになるのは、やはり青梅インターチェンジだと思うんですね。
 これは今八百億と言いましたけれども、地中拡幅部の工事の内容によってはこれは更にふえていくわけでありますから、私は、これだけの住民の方が反対をしているし、片側だけでほとんど効果もないんじゃないかというようなインターチェンジは、やはりつくる必要がないんじゃないか。これをつくらなければ、ある程度建設の完成までのめどは立ちやすいと思いますが、これがあることによって、私は大きく完成時期がずれ込むと思います。外環道自体、私はつくるべきではないと思いますが、つくるという立場に立っても、青梅街道インターチェンジはやめた方がいいと思うんですよ。
 どうですか、この際、一旦立ちどまって、このような、住民を大量にどかさなければいけないようなインターチェンジの建設は断念するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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谷公一#25
○谷委員長 池田道路局長、既に持ち時間が経過しておりますので、答弁は簡潔に願います。
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池田豊人#26
○池田政府参考人 現在、杉並区、練馬区、武蔵野市などの周辺の方が首都圏の北部へ移動する際に、環状八号線に交通が集中しております。この結果、環状八号線は慢性渋滞になっております。また、通過交通が生活道路にまで入り込んで、交通事故は他の市町村と比べても高い状況になるなどの課題がございます。
 青梅街道インターチェンジを整備しこれらの課題が解消できるように、引き続き、地元の理解を得ながら早期の完成を目指して努力していきたいと考えております。
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初鹿明博#27
○初鹿委員 まず、環八が慢性渋滞であるという事実が違っていると思いますし、インターチェンジをつくればそこから住宅に更に入っていくようになるので、周辺環境は更に悪くなると思います。ぜひ見直しを検討していただきますようにお願いをして、質疑を終わらせていただきます。
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谷公一#28
○谷委員長 次に、津村啓介君。
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津村啓介#29
○津村委員 日本のクルーズ市場拡大に向けて、何点か政策提案をいたします。
 私は、時代おくれの規制による供給サイドのボトルネックが日本のクルーズ市場の需要掘り起こしを阻害していると考えております。新たな時代のニーズに即した、そしてエビデンスに基づいた現実的な規制緩和によって、日本のクルーズ市場を拡大し日本経済の新たな起爆剤にしたい、そんな思いで、以下、質問をさせていただきます。
 一口にクルーズ市場と言いましてもいろいろなカテゴリーがあるわけですけれども、以下、三つのカテゴリーについて、順次御質問していきます。
 一つ目は、日本船社による日本人向けのクルーズ、二つ目は、外国船社による日本人向けのクルーズ、そして三つ目は、いわゆるインバウンドですね、外国人観光客のクルーズ市場について。一つずつ取り上げていきたいというふうに思います。
 まず、日本船社による日本人クルーズのマーケットですけれども、二〇一七年、昨年の日本人のクルーズ人口は三十一・五万人でございます。世界全体のクルーズ人口は約二千五百万人、約三兆円以上でありまして、大変マーケットとしては小さいということになります。
 皆さんにお配りいたしました図表なんですけれども、一番最初にあるこの図表は、比較的皆さんごらんになったことがあると思いますが、先ほど私が申し上げた三番目のインバウンドの、つまりは、クルーズ船による外国人の入国者数でありまして、順調に伸びてきているんですけれども、日本人のマーケットは、先ほど申しましたように三十一・五万人ですから、この十分の一程度で伸び悩んでいる。
 それは、ひとえに供給サイドのボトルネックだと私は思っておりまして、下の二枚目のページを見ていただきますと、日本船社が運航するクルーズ船というのは、今、四つしかない状態が長く続いています。この四つ目の黄色いもの、昨年から、ガンツウという常石造船さんがつくられた船が加わって少し伸びているように見えますけれども、これは瀬戸内海の一部地域で少し特殊な形で運航されていますので、それを除きますと、三つの船の需要といいますか、寄港回数はほぼ横ばい。そして、この三つの船いずれも、船をつくってから二十五年とか三十年とかかかっていまして、いずれは使えなくなる船ということになります。
 いろいろお話を伺ってみますと、日本船社の中で、貨物に対する重要といいますか、貨物部門の方が圧倒的に大きいものですから、それぞれの各社の判断ということもあって、必ずしも日本人向けのクルーズ市場に積極的に取り組んでいない面もあるのかと思いますけれども、一つ、指摘された供給制約として、入国管理法にかかわる六十日ルールというものがございます。
 一九九一年、当時の運輸省から出された通達によって、日本船社のクルーズ客船は三十日に一回は海外へ寄港しなければならないという規定がございました。その後、規制緩和の要望もあって、平成二十七年七月の国交省の通達によって、現在は三十日から六十日に緩和をされているわけですけれども、それにしても、二カ月に一度は海外に船を持っていかなければいけないということで、さまざま、パッケージでありますとか、お客さんに向けたプランの提案という意味では、いろいろと制約を受けているようでございます。
 もっと言いますと、海外に船を持っていってまた戻ってくるためには、それだけ長い期間のプランをつくらなければいけないわけで、日本人の労働慣行からしても、一週間以上の休みをとるというのはなかなか大変なことでして、そういう意味でも、日本の地政学的な位置を考えると、クルーズ市場発展の一つの阻害要因になっている、そういう指摘でございます。
 この通達を六十日から更に九十日等に緩和するでありますとか、このルール自体を撤廃をしてクルーズ船需要の掘り起こしを図るべきだと私は考えますけれども、これが一つ目の提案ですが、大臣、いかがですか。
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