山下貴司の発言 (法務委員会)
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○山下国務大臣 お答えいたします。
まず、被害者の心情への配慮についてでございますけれども、御指摘のとおり、衆議院法務委員会の附帯決議におきましては、二次被害の防止や被害者の心情への配慮等が指摘されております。これらを着実に実施することは、被害者に寄り添った支援の実施や刑事司法に対する信頼を確保するためにも、極めて重要であると認識しております。
それに沿った検察庁に対する通達の発出や各種研修を実施しておりますし、また、附則においては、施行後三年を目途として実施する性犯罪に関する総合的施策検討に資するために、今、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループを設置して、性犯罪の実態把握のためのヒアリング等を行っているところでございます。
そして、さらに、特に幼児期に性犯罪の被害を受けた被害者について、例えば公訴時効の制度について御指摘がございました。
確かに、幼児期に性犯罪の被害を受けた方が被害を話せるようになるまで時間がかかるという御指摘があることは承知しております。そして、年少者が性犯罪の被害者となった場合に、その被害が心身に与える影響は極めて深刻であります。厳正な対処が必要であると認識はしております。
他方で、お尋ねのような場合のみを念頭に公訴時効の撤廃又は停止をする制度を設けることについては、性犯罪についてのみ、そういった事例を念頭に公訴時効の撤廃又は停止を認めるということは、他の犯罪についての公訴時効の制度との整合性あるいは時効制度の趣旨との関係、これをやはり慎重に検討しなければならないということと、あと、公訴時効期間の進行を停止したといたしましても、これは特に、私も昔検事をやっておりまして経験があるんですが、年少者の記憶については、やはり時がたつとともに変容のおそれがまず大きくなることは否定できないということがございます。
そうしたことを考慮すると、停止をしたということで犯罪事実の立証が困難になる場合も珍しくないという実態がございます。性犯罪については、被害者の供述が唯一の証拠である場合もありまして、そのような場合には、これは他方で、被疑者、被告人の防御権の観点からも、証拠の散逸ということが問題になるということもございます。十分な検討が必要であるというふうに考えております。
いずれにいたしましても、附則について施策のあり方に関する検討が求められているということで、先ほど申し上げた実態調査ワーキンググループにおいて被害の把握を進めた上で、検討してまいりたいというふうに考えております。