法務委員会

2018-11-13 衆議院 全229発言

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会議録情報#0
平成三十年十一月十三日(火曜日)
    午前九時二十八分開議
 出席委員
   委員長 葉梨 康弘君
   理事 井野 俊郎君 理事 石原 宏高君
   理事 田所 嘉徳君 理事 平沢 勝栄君
   理事 藤原  崇君 理事 山尾志桜里君
   理事 階   猛君 理事 浜地 雅一君
      赤澤 亮正君    岩田 和親君
      奥野 信亮君    鬼木  誠君
      門  博文君    門山 宏哲君
      上川 陽子君    神田  裕君
      木村 次郎君    木村 哲也君
      黄川田仁志君    国光あやの君
      小林 茂樹君    小林 鷹之君
      佐藤 明男君    杉田 水脈君
      田畑  毅君    高木  啓君
      谷川 とむ君    中曽根康隆君
      古川  康君    古川 禎久君
      古田 圭一君    三ッ林裕巳君
      宮路 拓馬君    和田 義明君
      逢坂 誠二君    松田  功君
      松平 浩一君    山本和嘉子君
      源馬謙太郎君    津村 啓介君
      遠山 清彦君    黒岩 宇洋君
      藤野 保史君    串田 誠一君
      井出 庸生君    柚木 道義君
    …………………………………
   法務大臣         山下 貴司君
   法務副大臣        平口  洋君
   法務大臣政務官      門山 宏哲君
   厚生労働大臣政務官    上野 宏史君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       金子  修君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    辻  裕教君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    名執 雅子君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  和田 雅樹君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           森  晃憲君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           松本 貴久君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           渡辺由美子君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           新居 泰人君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           大内  聡君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
十一月十三日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     岩田 和親君
  黄川田仁志君     三ッ林裕巳君
  国光あやの君     杉田 水脈君
  古川  康君     佐藤 明男君
  和田 義明君     古田 圭一君
  松田  功君     山本和嘉子君
  源馬謙太郎君     津村 啓介君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     高木  啓君
  佐藤 明男君     木村 次郎君
  杉田 水脈君     国光あやの君
  古田 圭一君     木村 哲也君
  三ッ林裕巳君     田畑  毅君
  山本和嘉子君     松田  功君
  津村 啓介君     源馬謙太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 次郎君     古川  康君
  木村 哲也君     和田 義明君
  田畑  毅君     小林 鷹之君
  高木  啓君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     黄川田仁志君
  宮路 拓馬君     鬼木  誠君
    —————————————
十一月十三日
 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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葉梨康弘#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房政策立案総括審議官金子修君、法務省民事局長小野瀬厚君、法務省刑事局長辻裕教君、法務省矯正局長名執雅子君、法務省入国管理局長和田雅樹君、文部科学省大臣官房審議官森晃憲君、厚生労働省大臣官房審議官松本貴久君、厚生労働省大臣官房審議官渡辺由美子君、経済産業省大臣官房審議官新居泰人君及び経済産業省大臣官房審議官大内聡君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#3
○葉梨委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。松平浩一君。
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松平浩一#4
○松平委員 どうもおはようございます。立憲民主党、松平浩一です。
 まずは、山下大臣、法務大臣御就任おめでとうございます。同じ法曹界の先輩が大臣に就任されたということで、私も個人的に大変うれしく思っております。
 それから、先日の所信表明、お疲れさまでした。差別や虐待のない人権に配慮した社会実現のためにどうしたらいいかですとか、国土強靱化、インフラ整備のためにどうしたらいいかなど、大臣から具体的な御意見があって、お考えはよくわかりました。
 ただ、気になったのは、会社法制についてです。こちらは所信の中でたった一言、「答申がされた場合には、できる限り早期に関係法案を国会に提出することができるよう所要の準備を進めてまいります。」というだけでございました。残念ながら、具体的にどうしたいというコメントがありませんでした。
 今や会社は、言うまでもなく、経済活動、社会活動で非常に重要な地位を占めています。会社法は会社の運営や組織のルールを定めるものでして、経済情勢とか社会の多様化、迅速化にどんどん対応していかなければならない、そう考えると、具体的なコメントがなかったのは寂しく思いました。
 山下大臣、もしかして、こんなことはないと思うんですが、余り会社法制を重視されていないということはありませんか。
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山下貴司#5
○山下国務大臣 お答え申し上げます。
 松平委員におかれましては、渉外法律事務所におかれまして渉外案件やあるいは企業法務に関する造詣が極めて深く、会社法制の重要性を御認識いただいた上での御指摘だと承知しております。
 御認識のとおり、会社法制は、経済活動に深くかかわり、国民生活の基盤となる重要な制度でございます。社会経済情勢の変化等に対応して必要な見直しをすることが肝要であることは理解しております。
 そして、このような観点から、昨年二月に法制審議会に、会社法制の見直しについて諮問を、法務大臣として、しているところでございます。法制審議会においては、本年二月の中間試案の取りまとめを経て、現在は本年度中の要綱の取りまとめに向けて審議が進められているものと承知しております。
 今般の会社法制の見直しは、株主総会の手続に関する合理化など委員御指摘のさまざまな諸点、そして企業統治に関する重要な見直しを含むものでございます。これらの点について、引き続き法制審議会において充実した調査審議がされることを期待しているものでございます。
 私といたしましては、諮問をさせていただいて、その答申を待つ身ということでございますので、そのような調査審議が十分になされることを期待しながら待っているところでございますし、また、そのような答申が出れば、その趣旨に従って、速やかな法案提出に向けて検討を進めたいと考えております。
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松平浩一#6
○松平委員 どうもありがとうございました。安心いたしました。充実した審議をしていただきたいと思っています。
 この会社法制の中で、特に時代の変化への対応が迫られている事項としてきょう取り上げたいトピックとして、株主総会の電子化、オンライン対応というものがあります。
 株主総会を開催するためには、御存じのように、会場費であるとか、運営に関係する設備費であるとか、警備員や誘導員の人件費など大変多くのコストがかかります。例えば会場費、東京国際フォーラムのような場所で開催した場合、三百万円以上かかります。その他に、役員、事務局、弁護士や株主、マスコミ等の方々が入る控室も必要です。警備会社社員の人件費もかかってきます。株主にお土産を配付する企業も多くありますけれども、出席株主の数によってはかなりの金額になります。仮に千人来るなら、お土産一個千円から二千円として、百万円から二百万円かかってしまいます。
 それから、機材も用意しなければならない。装飾品、受付カウンター、つり看板、スタンドマイク、プロジェクターといろいろで、そういう本当にコストがかかるんですけれども、準備のための時間も結構かかってきます。
 私も株主総会の準備の仕事もやったことがあるんですけれども、シナリオや想定問答をつくるのも、いろいろな質問を想定しなければいけないので大変なんです。もちろん、この委員会も同じかもしれないんですが、本当に大変でして、タイムスケジュールを組んだり、役員の動線を確保したり、警備員を配置したり、そして事前のリハーサルをする。本当に大変です。
 会社側だけでなくて、出席する側も、今や会社のグローバル化で、株主が日本にいるとは限りません。株主、東京にいるとは限らないです。経営のスピードも、昔と段違いに早い意思決定が求められています。
 そこで考えられるのが、株主総会のIT化、電子化です。企業にとって開催のための費用や時間を大幅に節約できて、株主にとってもメリットがあります。
 しかし残念ながら、この株主総会の電子化は、日本はとてもおくれている現状があります。この後紹介させていただきますが、これは海外では進んでおりまして、この点について問題提起をさせていただきたく思います。
 まず、ちょっと御説明させていただきたいんですが、株主総会の電子化は二つ分けられていまして、一つはハイブリッド型、一つはバーチャルオンリー型、この二つに分類できます。よく言われている通説的な説明をさせていただきますと、ハイブリッド型というのは、物理的な開催場所を決めてネットで遠隔から総会に参加できるというやり方です。バーチャルオンリー型というのは、もう開催場所もバーチャルで、バーチャルな空間で、ネットで総会に参加できるという方式です。
 アメリカにブロードリッジという会社がございまして、こちらは議決権の電子行使のための専用サイトを提供している会社なんですが、そこの調査によると、アメリカではもう四十二州、ほとんどの州がこのハイブリッド型の方を認めていて、物理的な場所で開催しないバーチャルオンリー型の方も、アメリカでは三十州がもう既に認めているということになっています。
 ここで資料一をごらんいただきたいんですが、これは今言ったブロードリッジ社の資料になるんですが、アメリカ全土においてハイブリッド型とバーチャルオンリー型の株主総会が開催された数、これを年ごとに示したものです。見てわかるとおり、総数は年々ふえていて、二〇一七年を見ると、上場会社のうち二百三十六社がバーチャルオンリーかハイブリッド型どちらかで総会を開催しています。
 ちょっとごめんなさい、この後の資料がないんですが、二〇一八年、ことしですね、これは三百社まで増加すると言われています。インテルとかフォードとかヒューレット・パッカードなど有名な会社も、結構このバーチャルオンリー、開催場所をバーチャルな空間でという方の株主総会を実施している状況にあります。この様子はこれらの会社のホームページ上で見ることができるので、もし興味があれば見ていただくと、非常に先進的な取組で驚かれると思います。
 この資料を見てちょっと興味深いのは、バーチャルオンリー型が年々ふえているというのに対して、この濃い方、ハイブリッド型はちょっと減少ぎみにあるということですね。やはり完全な電子化の方が好まれるということなのかなというふうに思っています。
 そこで、まずこの現行法の解釈を伺いたいんですが、ハイブリッド型とバーチャルオンリー型の株主総会、これは日本ではできるのかどうか、法律上許容されるのかどうか、これを伺いたいと思います。
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小野瀬厚#7
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 まず、委員御指摘のハイブリッド型についてでございますが、取締役が実際に開催する株主総会の場所を決定し、これを株主に通知した上で、その場所に来ていない株主等についても、情報伝達の双方向性及び即時性が確保されるような方式によって株主総会に出席することを認めることは、会社法上許容されるものと解されます。したがいまして、実際に開催されている株主総会に株主がオンラインで参加することを許容すること、いわゆる御指摘のハイブリッド型の株主総会を行うことは、会社法上許容され得るものと解されます。
 これに対しまして、実際に開催する株主総会の場所がなく、バーチャル空間のみで行う方式での株主総会、いわゆるバーチャルオンリー型の株主総会を許容することができるかどうかにつきましては、会社法上、株主総会の招集に際しては株主総会の場所を定めなければならないとされていることなどに照らしますと、解釈上難しい面があるものと考えております。
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松平浩一#8
○松平委員 どうもありがとうございます。
 ハイブリッド型ではいろいろ条件をいただきましたけれども、許容され得る、こういうふうに明言していただいたことを大変うれしく思います。一方、バーチャルオンリー型、場所の関係、物理的場所が必要ということで、難しいということを了解いたしました。
 それでは、ちょっと伺いますけれども、実際にこのハイブリッド型などを日本で行われているかどうか、経産省さんに聞いた方がいいのかなと思いますが、把握している事例があれば教えてください。
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新居泰人#9
○新居政府参考人 お答え申し上げます。
 電子株主総会の開催実績でございますが、日本には上場していない中小企業も含めて株式会社が数多くございますことから網羅的な把握は難しいということもあり、電子株主総会が開催されている事例は承知してございません。
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松平浩一#10
○松平委員 事例は承知されていないということを承知しました。
 私の感触でも、実際やられているというのは非常に少ないものというか、聞いたことがありません。日本ではおくれている、これが本当、現実だと思います。
 なぜかというと、やはり、やっていいかわからない、法律が明確でなかった。きょう先ほど明確にしていただきましたけれども、法律が明確でなかったので、ちゅうちょしてしまう企業というのが実際のところ多かったんじゃないのかなというふうに思うんです。グレーのままで実際やってしまうと、株主総会というのは、決議取消しの訴えですとか無効訴訟など、かなり大きい訴訟となって、影響が大きくて、怖くてできないということだと思うんです。
 そこで、このハイブリッド型、一定の範囲で許容され得るということですけれども、先ほど条件もいろいろ言っていただきましたが、大丈夫なんだと確認できるように、わかりやすく、何か指針のようなもの、こういったものを策定すべきと思うんですけれども、いかがでしょうか。
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新居泰人#11
○新居政府参考人 お答え申し上げます。
 ハイブリッド型株主総会についての指針について策定すればどうかという御質問でございます。
 経済産業省といたしましては、この指針、ガイドラインのようなものを検討に入る前に、まずは実務上どのような点が不明確であるかについてきちんと把握することが必要だと考えております。
 例えば、オンライン上の出席をどう把握するか、又は、株主間の平等という観点から、オンラインで参加している株主が質問を希望する場合、物理的に出席している株主と同程度の質問が容易かどうかなど、実務上のまだ不明確な点があるということでございます。こういった点について、まずしっかりと検討してまいりたいと思います。
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松平浩一#12
○松平委員 どうもありがとうございます。
 法務省さんはいかがでしょうか、今のを聞いて。
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小野瀬厚#13
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 ハイブリッド型の株主総会につきましては、IT技術等を用いて株主総会を適切に運営するに当たって、実務上どのような点に留意すべきか等が整理される必要があると考えております。
 ただいま経済産業省の方から、ハイブリッド型の株主総会についての実務上の課題等を把握し、検討していく旨の回答がありましたけれども、法務省といたしましても、経済産業省と協力の上、必要な検討をしてまいりたいと考えております。
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松平浩一#14
○松平委員 どうもありがとうございます。
 早くできるようになるように、ぜひともこの調査の方から早くやっていただきたいなというふうに思っています。
 一方で、バーチャルオンリー型の方です。こちらは先ほどなかなか難しいとおっしゃいました。であるとしたら、問題にならないように立法的な手当てをしたらいいのにというふうにも思います。
 将来的にはバーチャルオンリー型の株主総会が世界の主流になってくるということは間違いないというふうに思います。日本の会社が海外の会社に比べて株主総会に手間もコストも時間も莫大にかかるとなると、国際競争力が損なわれる可能性もあります。実際に日本に来なければ、会場に現実に自分自身が来なければ株主権を行使できないとなると、海外の投資家もちゅうちょしてしまうかもしれません。
 今私がここで言っているバーチャルオンリー型、これはあくまで選択制なんですよね、会社の。別に義務化しろ、全ての会社がそうしろと、そこまで言っているわけじゃないんです。
 ですので、会社がバーチャルオンリー型を選択しようとする場合、これは当然、定款変更が必要となってきて、株主の三分の二以上の特別決議になるので、もし株主さんが嫌でしたら、そのことに反対して採用させないことというのも株主は可能なんですよね。又は、もう本当に嫌だというのなら、その会社でそういうことを考えること自体が嫌だというのなら、株主は売ってしまえばいいという話もあります。
 バーチャルで株主総会に参加できるというのは、これは一方で会社にとってもアピールになります。日本は、株主総会を六月の終わりに集中して行われることが多いです。バーチャルオンリー型でしたら、株主も同日に開催されている複数の会社の総会に参加できるということになります。
 ここでちょっと海外はどうなっているか見てみましょう。
 資料二を用意しました。これは真ん中の方が、バーチャル・ミーティングス・パーミッテッドと書いてある方がバーチャルオンリー型を採用している国で、右の方のハイブリッド・ミーティングス・パーミッテッドという方がハイブリッド型を採用している国です。
 ハイブリッド型の方は、ほぼイエスと。バーチャルオンリー型の方、これを見てみると、カナダはイエスの方ですね。デンマーク、アイルランド、二つ飛んで、ニュージーランド、南アフリカ、スペイン、それからUK、USと、多くの国で許容されています。
 これはもう端的に聞きます。法制度として、日本でも、バーチャルオンリー型も会社の選択でできるようにしたらいいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
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小野瀬厚#15
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 今、委員の方からバーチャルオンリー型株主総会についてのメリット、あるいは諸外国における許容状況についてのお話がございました。
 他方で、このバーチャルオンリー型の株主総会につきましては、インターネットを利用することが困難な株主が、事実上、株主総会における議論に参加することができなくなるのではないかというような懸念、あるいは、株主が取締役と対面して直接説明を聞くなどの機会が失われることになるのではないかといったような懸念が示されているところでもございます。
 このバーチャルオンリー型の株主総会に関する規律を立法によって整備することにつきましては、そのような懸念があることを踏まえて、慎重な検討が必要ではないかと考えているところでございます。
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松平浩一#16
○松平委員 今、慎重な検討が必要とおっしゃいましたけれども、これは変な話、株主権の問題なんですけれども、今の会社法、スクイーズアウトとかができて、少数株主を会社から追い出すことさえできるんですよね。それに比べたら、その制約、何か、相対的なもので済みませんけれども、大したことないようにも思うんです。
 これは先ほど申しましたように、定款変更には三分の二以上の特別決議もありますし、それに反対することもできるし、株式をもう売っちゃえばいいということもありますので、どうか積極的に考えていただけないものかなというふうに思ったりもします。
 これは経産省さんの方で、日本の会社をもっと魅力的にするために、このバーチャルオンリー型もできるように積極的に働きかけをすべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
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新居泰人#17
○新居政府参考人 お答え申し上げます。
 株主の同意を得た上でバーチャルオンリー型の株主総会を制度上認めることについては、総会の開催方法に関して企業の選択肢をふやすというメリットがあると考えております。
 他方、先ほど法務省から回答がございましたように、バーチャルオンリー型に同意しない株主についての手当て、まさにスクイーズアウトで株式を売ればいいか、それだけで十分かどうかというのも含め、関連する論点について幅広く検討する必要があると考えております。
 経済産業省は制度整備を提案する立場でございます。株主総会のあり方も含めて考えるべき大事な検討課題だと思っております。
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松平浩一#18
○松平委員 どうもありがとうございます。
 大事な検討課題とおっしゃっていただきました。ぜひこの議論を進めていただきたいなというふうに思います。
 この件でもう一つつけ加えさせていただくと、こういった対応がおくれたときのデメリットとして、電子化に対応するインフラサービス、このサービスも海外の会社にとられてしまうという懸念もあります。
 他の国ではこのサービスは既にやっています。やっている国があるので、このサービスを提供している国があるので、会社としても先行しているということになると、今後日本が対応していったときに、もう既に先行している海外の会社のサービスを使うということに往々にしてなってしまう。そうなると日本としてももったいない上、やはりここを日本も主導してサービスを育てるという意味でも、デジタルファーストを強く前に進めていただきたいなというふうに思っております。
 次に、デジタル化といえば、もう一つトピックとして、上場会社の株主総会資料の電子提供というもの、こちらも重要なトピックと思います。
 アメリカやカナダでは、ノーティス・アンド・アクセス制度というものがありまして、こちらは、株主と会社間で効率的な対話を行うという目的で、株主総会資料の提供にインターネットが活用されています。この制度の会社側のメリットは、総会の資料を印刷して郵送するというプロセスが不要になります。
 これは、ちょっと資料三をつけました。
 こちらをごらんいただきたいんですけれども、この制度導入による費用削減の効果については、先ほどから何度も出ているこのブロードリッジ社の調査によると、制度を採用している企業全体で、印刷、郵送費用の削減額は、これはFY一五だから二〇一五年度ですね、三百五十二・百万ドルということで、調査時のレートでいうと、日本円で四百四十億ぐらいという金額になっています。これは一社平均で十五万ドル、日本円で千八百万円程度削減できるという計算になります。
 経団連の参加企業四十一社を対象としたアンケート調査では、招集通知関連書類の印刷や封入等にかかる期間は二週間もかかっている。そして、印刷、封入等にかかる費用が一億円を超える企業が、一億円ですよ、これは八社も存在するというふうに出ていまして、非常にコストもかかっています。
 経産省の資料によると、ノーティス・アンド・アクセス制度と同様の制度を日本でも採用した場合、これを想定して見積もると、コスト削減見込み額は、一社当たりで標準化すると、平均で二千五百万円という数字も出ています。
 したがって、総会資料の電子化というところ、これに関してもぜひ進めていただきたいというふうに思っているんですが、この点に関してどのように考えておられますでしょうか。
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小野瀬厚#19
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 現行法上、株式会社は、株主総会の招集に当たりまして、株主に対して株主総会資料を提供しなければならないこととされておりますけれども、株主の個別の承諾を得れば、書面にかえてインターネット等を用いて資料の提供をすることができるものとされております。
 しかしながら、上場会社等におきましては、多数の株主から個別に承諾を得ることが実際上困難であることから、株主総会資料の電子提供を促進することが難しいとの指摘がされております。
 このような状況を踏まえまして、法制審議会の会社法制(企業統治等関係)部会におきましては、現在、株主総会資料をウエブサイトに掲載し、株主に対してそのアドレス等を書面により通知した場合には、株主の個別の承諾を得ていないときであっても適法に提供したものとする、こういった制度を新たに設けることが検討されている、そういう状況でございます。
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松平浩一#20
○松平委員 個別の承諾を得なくてもいいようになるというのは非常に大きな進歩だと思います。こちらは本当にすばらしいと思います。
 ただ、私、この電子化を進めるに当たっては一つ大事なポイントがあると思っています。
 今おっしゃっていただいた案、私も見たんですけれども、これはよく見ると、その案はこうなっているんですね。個別の承諾を得なくても電子提供できますよ、しかし、株主は希望があれば書面でも交付請求できますよと。書面での交付請求、だから、書面で欲しいと思えば書面での請求もできるというふうになっているんです。
 つまり、その案では、せっかく電子化で電子的に提供できるようにしても、株主が書面で欲しい、紙で欲しいと言った場合、デジタルで提供しようとしていた資料を印刷して郵送して紙で渡さなきゃいけないというふうになっているんですよね。
 私、ここで指摘したいのがここの部分でして、この書面請求権も会社の選択でなくせるようにしたらいいんじゃないかなと思うんです、これは定款でですね。せっかく先進的な会社がデジタルオンリーでやろうとしても、請求があれば紙で対応しなければならないというのであれば、今までと手間数は変わらない、一緒で、デジタル化は進まないですよ。
 つい先日、これは議員のお仲間にも出席された方はいらっしゃるかと思うんですが、新経済連盟主催の最先端ビジネスセミナーというものが参議院議員会館で行われまして、私も聞きに行ったんですけれども、ここで、freee株式会社、ベンチャー企業で、今はもう非常にでかい会社となっているfreee株式会社のCEOの佐々木さんが講演されていて、同じことをおっしゃっていました。電子化を進める際は例外なき電子化こそが重要だ、プロセスの九割を電子化しても、紙とか有人とかオフラインのプロセスを例外で残してしまうと、ユーザー体験は零点になると。
 デジタル化を進めようという気概があるのであれば、書面での交付請求、これはできないようにするというふうにしてもいいんじゃないかなというふうに思います。この点について、実は質問通告をしていないので、私はこれは言いっ放しになっちゃうんですが、そういう意見もあるということで、次に行きたいなというふうに思います。
 次に、株主代表訴訟についてトピックとさせていただきます。
 株主が会社にかわって役員の責任を追及するという制度、株主代表訴訟という制度があります。実はこの株主代表訴訟制度、日本は国際的に見ても株主代表訴訟が行われやすいというふうに言われています。
 諸外国では、株主代表訴訟を提起する権利は少数株主権というふうにされています。少数株主権とは何かというと、一定割合、一定の株を持つ株主、例えば十株とか百株とか千株とか、そういう一定数を持つ株主のみが行使できる権利を少数株主権というんです。だから、諸外国では、つまり、一定の株式を持っていないと株主代表訴訟を提起できない。
 一方、日本では、単独株主権といって、一株しか持っていなくても代表訴訟を提起できます。この違いは結構大きいです。提起時に、日本では濫訴を排除する仕組みというのが余り設けられていないですし、裁判で株主権の濫用だということで却下された例というのは今までも極めて少数です。
 また、株主代表訴訟の場合の申立て手数料、これは請求額がいかに高額であっても、一律一万三千円と非常に安くなっています。
 オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、日本、イギリス、韓国、そういった国々の株主代表訴訟制度を調査した研究というのがなされました。JITEという研究誌にこちらは載っていたんですけれども、それによると、日本のみが唯一株主代表訴訟を提起するインセンティブを株主に与えている、安かったりそういうことなんですが、そういう法制度を持つ国として位置づけられてしまっています。
 もう実際に、海外で上場会社に対して株主代表訴訟を提起されることは極めてまれになっています。アメリカは別ですけれども、海外でも極めてまれと。
 例えばイギリス、英国では、一九九〇年から二〇〇六年の間に公表された裁判例の中で、株主代表訴訟に関するものというのは三件しかありません、十六年の間ですね。一方、日本では、同じぐらいに、年間六十件から八十件で推移されていると。年によっては百件を超えるというところもあります。
 このように、日本は、株主代表訴訟を非常に起こしやすくなっているという現状について、法務省として何か問題意識を持っていらっしゃいますでしょうか。
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小野瀬厚#21
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 ただいま委員の方から、株主代表訴訟をめぐる諸外国の情勢などにつきましてもお話があったところでございます。法務省といたしましても、この株主代表訴訟につきましてはさまざまな指摘がされているということは認識しております。
 例えば、株主による責任追及等の訴えについて、この訴えを提起された役員等が訴訟対応に追われ、業務に専念できなくなって、株式会社にとって大きな負担となるなどの問題点があるといったような指摘が主に企業実務家からされております。
 また、会社法上、原則として、株主が一定期間継続して株式を保有していれば責任追及等の訴えを提起することができることとされておりますため、主に企業実務家からは、株主から安易に訴えの提起がされるおそれがあるとの指摘もされているところでございます。
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松平浩一#22
○松平委員 ありがとうございました。そういった問題意識を持っていらっしゃるということで承知いたしました。
 この株主代表訴訟、構造をちょっと申し上げますと、これは昭和二十五年に制度が導入されている。そのときから構造は全然変わっていなくて、本当に昔の制度を現在でもそのまま使っているというふうに言えると思います。
 そればかりか、平成二十六年、会社法が改正されましたけれども、いわゆる多重代表訴訟の制度というものが設けられまして、親会社の株主から訴訟を提起されるというリスクというものも負うことになりました。つまり、子会社の役員などは、今までよりも株主代表訴訟のリスク、これがふえてしまっているという状況がございます。
 株主構成も現在どんどん国際化が進んでおります。そこで、やはり、日本の株主代表訴訟が濫用的に利用されないか非常に心配しています。日本企業の業務妨害、そのような形で海外から利用されたりする可能性、こちらはやはり心配です。今おっしゃっていただきましたように、訴えられてしまうと、本当にその取締役は訴訟対応に追われて、本来の業務に専念できなくなってしまいますし、会社も対応が必要になってしまいます。補助参加などですね。さらに、海外からの訴訟となると、負担もより重くなるかもしれません。
 したがって、私、現行の株主代表訴訟制度について見直しの必要性があるというふうに思っています。見直しの方向性なんですけれども、私もちょっと考えてみたんですが、会社の役員の任務懈怠責任、この責任を問うことが多いんですけれども、この責任の内容にもいろいろあると思うんです。
 その中には、会社経営者の判断が尊重されてもよいという類型があります。そのような類型については、株主代表訴訟提起の手続をもっと厳格にしたり、担保提供の制度がありますけれども、この金額を大きくしたり、取扱いを分けるということも十分に考えられるのではないかなというふうに思います。
 この代表訴訟ができた昭和二十五年からもう実務の蓄積というのは十分にあるので、そのような対応は可能かというふうに思います。
 あと、この見直しの仕方として、三つほどちょっと考えてみたので簡単に紹介したいんですが、例えば、株式を一%以上保有している、これは何%でもいいんですけれども、保有している株主のみとかが提起できる少数株主権にしてしまうということも考えられますし、訴えに必要な要件、株主が悪意でないということを株主の側、訴える側で疎明することを要件としたり、訴えられた役員以外の、例えば全役員が訴えに理由がないと判断した場合は、裁判所はそういった事情も考慮して訴えを却下できるような仕組みを設けるですとか、そういった考え、いろいろアイデアは浮かんでくると思うんですが、こういったふうに見直しを考えていただくということについて、いかがでございましょうか。
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小野瀬厚#23
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 株主代表訴訟の趣旨でございますけれども、役員等の責任追及の判断を専ら会社に任せますと、役員間のなれ合い等により、本来追及されるべき責任が追及されないおそれがあるというところがございます。
 また、役員等の違法行為を抑止し、ひいては企業経営の健全性を確保するという機能、あるいは、役員等の義務違反行為によって会社が損害をこうむった場合に、その役員等の損害賠償責任を追及することによって会社の損害を填補し、ひいては株主全体の利益を回復するという機能があると考えられております。
 このような重要な機能があるということに加えまして、近年は、株主による責任追及等の訴えに係る訴訟の件数が減少しておりまして、こういったことに鑑みますと、株主による責任追及等の訴えの提起に新たな制限を設けることにつきましては慎重な検討が必要ではないかと考えているところでございます。
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松平浩一#24
○松平委員 減少しているといっても、もしかしたらそれは一時的かもしれない。やはり制度上、根本的なところというところも考えていただきたいなというふうに思います。
 本日、この株主代表訴訟の件のほか、さきに株主総会のバーチャル化、それから総会資料の電子提供について、ちょっと私なりに意見を言わさせていただきましたけれども、こういった会社法制度、会社運営のデジタル化について、これはぜひ大臣のお考えを聞いておきたいなと思います。大臣、お聞かせいただければ幸いです。
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山下貴司#25
○山下国務大臣 お答えいたします。
 さまざまな建設的な御提言、ありがとうございました。
 もとより、今日の社会においては、IT等の情報技術の進歩に伴い、高度情報通信ネットワーク化が進んでおります。会社運営においても、国際的な競争の中で、IT環境の変化に迅速かつ的確に対応することが求められているものと認識しております。
 他方で、会社法制は、適切な会社運営が行われることを確保して、会社にかかわるさまざまな関係者間の利害を調整するものでもございます。
 そうしたものも踏まえながら、今日のIT環境の変化に対応した仕組み等の検討に当たっても、こうした会社法制の意義を踏まえながら行われていくということが重要であると認識しております。
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松平浩一#26
○松平委員 どうもありがとうございます。
 私としては、電子化や国際化といった時代の流れに対応した仕組みとして、日本の企業の稼ぐ力を後押しする、そういった法制度をつくっていく責任があるというふうに思っています。ぜひ前向きな、積極的な検討をお願いしたいと思います。
 以上で、私からの質疑を終わらせていただきます。
 本日は、どうもありがとうございました。
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葉梨康弘#27
○葉梨委員長 以上で松平浩一君の質疑は終了いたしました。
 次に、逢坂誠二君。
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逢坂誠二#28
○逢坂委員 立憲民主党の逢坂誠二でございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 きょうは大臣の所信への質疑ということでありますので、先ごろ、性犯罪を厳罰化する刑法改正が行われました。これに関して、随分、附帯決議もたくさんつけられました。大臣は、今回の所信の中でこの附帯決議についても言及されております。「附帯決議においても、被害者の二次被害の防止や、その心情に配慮することが求められています。」という言及をされているわけですが、この心情に配慮するという附帯決議に関して、大臣にお考えをお伺いしたいんです。
 現在、強制性交罪は十年の消滅時効、それから強制わいせつ罪は七年の消滅時効ということになっているわけですが、小さなころ、幼児期あるいは子供のころに性犯罪の被害を受けた人というのは、なかなか言い出すことができないという現実があろうかと思います。例えばドイツなどでは、性的虐待を初めて他人に話すことができた平均年齢、四十六歳という調査報告もあるようでございます。
 したがいまして、こういったことを考えてみると、この消滅時効について見直すということが必要なのではないかと思います。例えば、時間を長くするとか、あるいは、ある一定の年齢、成年期になるまで消滅時効の進行をとめるとか、いろいろな方策が考えられると思うんですが、この検討について、大臣、どのようにお考えでしょうか。
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山下貴司#29
○山下国務大臣 お答えいたします。
 まず、被害者の心情への配慮についてでございますけれども、御指摘のとおり、衆議院法務委員会の附帯決議におきましては、二次被害の防止や被害者の心情への配慮等が指摘されております。これらを着実に実施することは、被害者に寄り添った支援の実施や刑事司法に対する信頼を確保するためにも、極めて重要であると認識しております。
 それに沿った検察庁に対する通達の発出や各種研修を実施しておりますし、また、附則においては、施行後三年を目途として実施する性犯罪に関する総合的施策検討に資するために、今、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループを設置して、性犯罪の実態把握のためのヒアリング等を行っているところでございます。
 そして、さらに、特に幼児期に性犯罪の被害を受けた被害者について、例えば公訴時効の制度について御指摘がございました。
 確かに、幼児期に性犯罪の被害を受けた方が被害を話せるようになるまで時間がかかるという御指摘があることは承知しております。そして、年少者が性犯罪の被害者となった場合に、その被害が心身に与える影響は極めて深刻であります。厳正な対処が必要であると認識はしております。
 他方で、お尋ねのような場合のみを念頭に公訴時効の撤廃又は停止をする制度を設けることについては、性犯罪についてのみ、そういった事例を念頭に公訴時効の撤廃又は停止を認めるということは、他の犯罪についての公訴時効の制度との整合性あるいは時効制度の趣旨との関係、これをやはり慎重に検討しなければならないということと、あと、公訴時効期間の進行を停止したといたしましても、これは特に、私も昔検事をやっておりまして経験があるんですが、年少者の記憶については、やはり時がたつとともに変容のおそれがまず大きくなることは否定できないということがございます。
 そうしたことを考慮すると、停止をしたということで犯罪事実の立証が困難になる場合も珍しくないという実態がございます。性犯罪については、被害者の供述が唯一の証拠である場合もありまして、そのような場合には、これは他方で、被疑者、被告人の防御権の観点からも、証拠の散逸ということが問題になるということもございます。十分な検討が必要であるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、附則について施策のあり方に関する検討が求められているということで、先ほど申し上げた実態調査ワーキンググループにおいて被害の把握を進めた上で、検討してまいりたいというふうに考えております。
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