安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 野田佳彦議員にお答えをいたします。
安倍政権の施策の結果についてお尋ねがありました。
私は、後世に名を残したいという動機で政治を行ったことはございません。必要な政策を決断し、実行し、そして国民のためにしっかりと結果を出すことが、内閣総理大臣としての私の責任であります。
そして、この五年余りの間に、まず、アベノミクスによって、経済は一二・二%成長しました。正規雇用は七十八万人増加し、民主党政権時代に失われた五十万人を取り戻すことができました。
有効求人倍率が一倍を超えているのは、政権交代前はたった六都県だけでしたが、地方創生に全力で取り組んだ結果、史上初めて、四十七全ての都道府県で一倍を超えることができました。地方の法人関係税収も、政権交代前と比べ、ほとんどの都道府県で四割から五割増加し、地方税収は過去最高となっています。
長年伸び悩んできた女性の就業者数も、女性活躍の旗のもと、一気に二百万人増加し、今や二十五歳以上の全ての世代で女性就業率はあのアメリカを上回っています。
政治は結果であります。当然、在任期間が長いというだけで結果が得られるわけではありません。しかし、大きな方向性、旗を高く掲げながら、長い期間粘り強く政策を打ち続けることなくして、大きな結果を得ることなどできません。
そうした意味で、これまで五回の国政選挙を通し、大きな政策推進力を与えてくださった国民の皆様に、改めて感謝申し上げたいと思います。その負託に応えるため、安倍内閣はこれからも、必要な政策を果断に実行し、結果を出していく決意であります。
財政健全化についてお尋ねがありました。
安倍内閣では、財政再生なくして財政健全化なしとの基本方針のもと、財政健全化に大きな道筋をつけてきました。国、地方を合わせた税収は約二十四兆円増加し、新規国債発行額は約十一兆円減っています。
今般、少子高齢化を克服するため、消費税率引上げの使い道を見直し、子育て世代、子供たちに大胆に投資するとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度への転換を図ることとしました。これにより、プライマリーバランスの黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難と判断しました。
ただし、日本への国際的な信認を確保し、社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすため、財政健全化の旗は決しておろさず、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化、同時に、債務残高GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。
金融緩和の出口についてお尋ねがありました。
政権交代以降、デフレ脱却に挑み続けた結果、デフレではないという状況をつくり出すことができました。再びデフレに後戻りしないために、安倍政権において、この三年でデフレ脱却の道筋をしっかりとつけてまいります。
出口戦略を含め、金融政策の具体的な手法は、日本銀行にこれは委ねられるべきなんです。これが常識です。委ねられるべきであり、黒田総裁の手腕を信頼しております。
社会保障と税の一体改革についてお尋ねがありました。
社会保障と税の一体改革は、三党合意を経て成立した今般の法律の枠組みに沿って、社会保障の充実、安定化と同時に、重点化、効率化を進めるなど、着実に実施してきています。
その上で、少子高齢化という国難に正面から取り組むため、お年寄りも若者も安心できる全世代型社会保障制度へと大きく転換し、同時に、財政健全化も確実に進めていきます。
さきの総選挙では、消費税率引上げに当たって、その使い道を見直し、半分を国民に還元することとし、そして、子供たち、子育て世代に大胆に投資することで、来年十月から幼児教育を無償化することを公約に掲げ、国民の理解を得たところであります。
消費税の使い道を大きく変更する以上、国民に信を問うのは当然のことではないでしょうか。むしろ、やらないと言ったことをやり、やると言ったことをやらない方が私は間違っているんだろう、このように思います。
なお、こうした改革については、少子高齢化が進展する中で、財源を確保しながら社会保障制度を改革するという、三党合意の際に与野党間で共有された大きな考え方と共通しているものと考えています。
軽減税率制度についてお尋ねがありました。
軽減税率制度は、給付つき税額控除といった給付措置とは異なり、日々の生活において幅広い消費者が消費、利活用している商品の消費税負担を直接軽減することにより、消費税の逆進性を緩和しつつ、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるとの利点があることから、実施することとしたものです。
政府としても、軽減税率制度の円滑な実施に向けて、事業者の準備を促し、現場の混乱を避けるため、これまで、軽減税率制度についてのQアンドAを公表するとともに、商工会などの事業者団体等とも連携の上、約二・九万回の説明会等を実施し、延べ八十三万人の事業者に参加いただいています。
今後も、引き続き、来年十月の軽減税率制度の実施に向けて、着実に準備を進めていきたいと考えています。
議員定数についてお尋ねがありました。
これは、もう既にきのうもお答えをさせていただいているところでございますが、野田議員との党首討論の後、政権交代後、まず、平成二十五年に衆議院の定数の〇増五減が実現し、さらに、さまざまな困難を乗り越えて、調査会の答申や各党各会派、議論等を踏まえ、平成二十九年には衆議院の定数十削減が実現したところであります。
つまり、これは、政治の場においては、しっかりと与党が与党として責任を果たして、定数を削減していくという苦しい判断をし、実行していくことが大切ではないかと思うわけであります。民主党政権時代に与党を形成しておられた皆さんは、果たして一議席でも削減を行ったんでしょうか。
党首討論の約束を誠実に守っていないとの御指摘は、全く当たらないわけであります。(発言する者あり)